清水ゼミではタイ国政府観光庁と連携し、タイへのプロモーションに関する研究を行っています。毎年9月にタイのゼミ研修旅行を実施していましたが、コロナ禍で中断、この9月に4年ぶりに再開することになりました。ただ毎年のプログラム通りの実施はまだ難しく、現地の観光状況の把握、新たな観光資源や観光客受け入れに関して、そしてバンコクの大学生との交流を目的にバンコクとアユタヤを訪問、9月11日から6日間の研修旅行となり、3年生6人、4年生2人が参加しました。この研修旅行での現地調査を参考資料に、2月末を目途にタイのプロモーションの研究を進めていきます。以下、簡単な学生からの報告です。
(清水苗穂子)
学生活動状況報告
国際観光学部3年 松井楓馬
「タイ旅行での様々な体験 」
「タイ旅行での様々な体験 」
今回ゼミの研修旅行で9月11日~16日の6日間タイに訪れました。関西空港に集合して約6時間かけてタイに到着しました。自分自身海外に行くのは韓国に続き、2カ国目で東南アジアにあるタイは日本と違う街並みで海外に来たことを実感することができました。街は車やバイク、トゥクトゥクが走っていて騒音が凄く、街も賑やかでタイの国を象徴するような明るい雰囲気が広がっていました。
1日目は夕方に到着したので滞在先のホテルの近くにあるMBKセンターのフードコートで食事を行いました。500円程度でご飯とジュースを購入することができてタイの物価の安さに驚きました。1日目はタイが日本より時差が2時間あり遅いことから長い1日となりました。
2日目はワット・パクナムを訪れました。寺院の天井は星空のように見えてエメラルド色に光っていることから近年SNS映えを狙って若者がたくさん訪れる場所となっています。入場料が無料ということもありタイに訪れる際は是非とも訪れていただきたい場所だと感じました。午後にはワット・アルンを訪れました。行く際に船に乗ったのですが雨季の地域特有のスコールにあって大荒れの天気の中、船に乗り大きな波に揺られながら到着しました。小さなハプニングも旅の醍醐味で思い出として残っています。ワット・アルンはデザインが細かく、日本の建造物とは色の使い方などが全く違いました。ワット・アルンの後はアジアン・ティークと言うショッピング施設に行きました。施設内にはお化け屋敷と観覧車があって子供が訪れた際に飽きないような工夫が施されていました。雨も上がり18時頃の景色は川沿いにあることから夕陽で川が綺麗に輝いていて、観覧車がライトアップされ幻想的な景色が広がっていて思わず写真を撮ってしまうほど綺麗でした。2日目はとても長い1日となりました。
3日目は世界文化遺産に登録されているアユタヤ遺跡に訪れました。バンコクの新しいターミナル駅であるバンスー駅から、国鉄で1時間ほど電車に乗りました。約80キロの距離を100円程で移動することが出来たが、車内は満員でクーラーはなく扇風機のみ窓は全開に開いていたが、人がたくさん乗っていることからとても暑く、1時間席に座ることができず電車に揺られてアユタヤ遺跡に到着しました。アユタヤ遺跡にある様々な遺跡は当時の破壊された状態のままで残っている物もあり、戦争の悲惨さを実感しました。今平和に生活できていることの有難さに気づくことができました。色々なことを考えさせられる1日となりました。
4日目は自由行動の日でした。3日分の疲れもあり、朝はぐっすり寝て、昼からショッピングセンターに行きお土産や買い物を楽しんでリフレッシュすることができました。
5日目は国際交流を目的としたプログラムで、ラチャモンコン工科大学の学生とバンコク市内に出かけ、交流を楽しむとともに、バンコクの観光化や都市開発についてお互いの意見を話し合う機会になりました。まずバンコク三大寺院のワットポーに連れていっていただいた。学生達は日本語学科で日本語を勉強しているので、一生懸命日本語でワットポーについて説明してくださいました。次は船に乗り王朝市場に向かいました。様々な物を買うことが出来るマーケットです。ここはタイ人の利用がほとんどで観光客が少なく、現地の学生に教えてもらわないと知ることができない場所だと感じました。ここで食事を取り、次にICONSIAMというショッピングセンターに連れていってもらいました。夜には噴水ショーがあり、高級ブランドがたくさんある場所でした。その後ホテルまで送ってもらい解散しました。タイや日本についての話やプライベートの話などたくさんコミュニケーションを取り、交流し、仲を深めることが出来ました。大学ゼミのプログラムでないと現地の学生に案内してもらい交流することはできなかったと思うので、ゼミでタイに訪れた価値があったと感じました。夕方の便で帰る学生もいたのでこの日が全体で行動する最後の日となりました。
最終日は朝の便の飛行機に乗りタイを去りました。今回のタイ旅行を通じてゼミのメンバーと仲を深めました。そして自分がゼミで行っている企業研究により一層力を入れようと思うことができました。研究がタイに関するテーマなので、今回の経験や感じたことを活かして良い資料を作れるように努めたいです。
国際観光学部3年 村木翼
「想像とは違ったバンコクの街並み 」
「想像とは違ったバンコクの街並み 」
自分はタイに行くまではタイはまだ田舎のイメージがあり、中央部でも畑があったり、高層ビルもそこまで多くないのではと考えていたが、バンコクは予想を遥かに超える大都市で、実際バンコクの街並みは日本とは比べ物にならないくらい綺麗で活気に溢れていました。見渡す限りにある高層ビル・日本よりも高くそして綺麗な高層マンションが乱立していました。自分が思っていたバンコクの景色とは全く異なり、ショッピングモールは日本の3倍くらい広いのではないかと感じるくらいとても広く、ブランド物の店が勢ぞろいしていたりしていました。ショッピングモールの外観は日本とは違い高級感が伝わってくる外観をしており、内観も各ショッピングモールによって内装が全く異なりそれぞれの個性が出ていてショッピングモールを周るだけでもとても楽しめると自分は思っています。若者向けの街となっていて日本の渋谷を想像するような感じとなっています。
タイに行ったことがない人は、行く前の自分と同じように東南アジアだからまだ発展もしていなく治安も良くないと思う人は少なからずいると思うが、偏見は持っていても良いので一回行って街並みを見てほしいと思います。日本とはスケールが違う独創的で高さ300mクラスの超高層ビル群に囲まれる近代都市です。研究においてこのイメージギャップをどのようにプロモーションをしていくか、とても重要であると感じました。
国際観光学部3年 田中佑人
「隣国ミャンマーによる攻撃で王朝崩壊 」
「隣国ミャンマーによる攻撃で王朝崩壊 」
6日間のタイ研修の中で、9月13日に世界文化遺産に登録されているアユタヤ遺跡を訪問しました。
アユタヤは1351年にウートン王によって設立され、1700年頃には、人口が100万人に達しており、「東洋のベニス」として知られるほどの世界最大の都市の1つでした。しかし、1752年にできた隣国ミャンマーの王朝コンバウン朝は、アユタヤを攻撃する機会を狙っていました。1758年にアユタヤの王が死去し、国政が不安定になったのを見て取ると、コンバウン朝はアユタヤを攻撃し、ビルマ軍(ミャンマー)に敗れて、1767年にアユタヤは陥落しました。ミャンマーはアユタヤの街の徹底的な略奪と破壊を行い、400年以上続いたアユタヤ王朝の歴史は幕を閉じました。アユタヤ遺跡は、タイ中部のアユタヤ県にあり、1991年にユネスコによって世界文化遺産に指定されました。
アユタヤ遺跡までは、バンコクのバンスー駅からアユタヤ駅まで約1時間かけて特急列車で行きました。料金はとても安く、約40バーツ(日本円で160円ぐらい)でした。特急列車でしたが指定席が売り切れで買えず、立ち乗りでの移動となりました。立ち乗りが許可されている車両はかなりの年代物で、扉が完全に閉まらず半ドア状態の満員だった為、とても怖くてインドの列車に乗っている気分で、日本では味わえないとてもいい経験ができました。
アユタヤは広範囲な観光地となっているため、徒歩での観光は難しくトゥクトゥクで移動します。その際の値段交渉がなかなかやっかいで、良いも悪いも日本ではその点はスムーズであると感じました。
私たちは、トゥクトゥクでアユタヤ遺跡の中でも有名なワット・チャイワッタナラーム、 ワット・プラ・シーサンペット、ヴィハーン・プラ・モンコン・ボピット、ワット・ヤイ・チャイ・モンコン、ワット・マハタートなどに行きました。アユタヤ遺跡を初めて目の当たりにし、戦争なので仕方がないのですが、お寺・仏像などを大切にしている国の仏像の首や利き腕や足首を人間の手で切り落とされており、現在も当時の無惨な姿で残されていたため、言葉が出なかったです。
一番有名なワット・マハタートは、拝観料は約50バーツ(日本円で約200円)で、木の中に顔が埋まっている仏像があり、木の根元にある仏頭は、アユタヤ観光は見どころのひとつとなっています。戦争によって切り落とされ、地面に落ちた仏頭は、善堤樹の木が長い年月をかけて持ち上げたとされています。仏頭は左右のどちらにも傾くこともなく、きれいに水平に保たれています。神聖で独自の雰囲気があり、「奇跡の仏頭」として多くのタイ人が祈りを捧げる聖地となっています。
このタイ研修を機にタイだけでなく、他国の文化なども味わってみたいと感じました。
国際観光学部3年 前垣内紅見
「現地大学生と交流 」
「現地大学生と交流 」
ゼミの研修旅行としてタイのバンコクを訪れました。その中でも、現地の大学生と交流した日のことについて書いていきます。
まず、私たちはラチャモンコン工科大学に向かいました。そこで現地の学生三名と挨拶し、校内を案内してもらいました。大学構内に入ってかなりの広さに圧倒されました。敷地内には車線が引かれており、車やバイクが通れるようになっています。敷地内に車両は入れるが、車やバイクを止める駐車場がないため、建物の前にズラッと並べられてました。このような点から、日本とは違う文化を実感しました。
タイの学生たちはまず大学の中を案内してくれました。その後、彼らとともにバンコクの観光地を視察し、相互の交流を深めるという目的のもと、大学を出発し最初の目的地である「ワットポー」に到着しました。「ワットポー」は三大寺院のひとつで、横になった大きな仏像で有名です。日本のお寺とは少し違い、敷地内に建物が複数存在し、その中でも一番大きい建物の周りを囲むように小さな塔が設置されていました。また、変わった顔の生き物の石像もありました。タイのお坊さんは全員同じオレンジ色の袈裟を着ており、お寺の中だけでなく、町中でもよく見かけました。日本では、お坊さんが袈裟を着たまま町中を歩くことはあまりないため、違いを感じました。「ワットポー」では、学生さんが日本語で説明しながら案内をしてくださったため、歴史や文化を理解しやすかったです。
次にワットポーの近くのチャオプラヤー川沿いの船着き場から船に乗り「王朗市場」へ向かいました。タイの食べ物や飲み物を売るお店が立ち並ぶマーケットです。たくさんの観光客がいたが、道が狭く、さらにその道をバイクが通るなどしたため、ゆっくり買い物をするには適してはいないが、ローカルな雰囲気を十分味わえました。食事ができる場所もあり、学生さんがおすすめしてくれたカオマンガイやパッタイなどタイの料理を昼食でいただけました。
その後、また船に乗りタイの中で一番大きい「ICONSIAM」というショッピングモールに向かいました。学生さんがお勧めしてくれたタイのお土産やお菓子を買うなど、各々がショッピングを楽しみました。 「王朗市場」とは異なり、現在のバンコクを象徴するきらびやかで豪華なショッピングセンターです。日本の高島屋が入っていました。
タイは、川沿いに建物があることも多いため船で移動することが多かったです。実際に、利用する観光客が多かったが、船も頻繁に来るため、利用がしやすかったです。この川は昔から現在まで、ここに暮らす人々の移動に欠かせない交通機関となっています。十数種類の船があり、停泊する場所が異なったり、エクスプレスボートという、観光客用のボートもあります。河川を中心に発達した美しい都市を実感しました。
三名の学生さんが計画を立ててくださっていたため、スムーズに観光でき一日がすごく充実しました。また、現地の方とのコミュニケーションに困らず、美味しいもの・人気のあるものを買うことができました。何よりも同い年のお友達がタイにできたことをうれしく思います。連絡先を交換したため、今後もよい関係を保っていきたいと考えます。短い時間であったが、お互いの国のこと・学校のこと・プライベートな話まで、様々なお話をすることができたため有意義な時間であったと感じます。
国際観光学部3年 地行栞萌
「タイの寺院 」
「タイの寺院 」
研修旅行2日目にワット・パクナムとワット・アルンに行きました。ワット・パクナムとはアユタヤ時代に創設されタイの僧侶の統制や教育の中心になっている王室寺院です。MRTバンパイ駅から徒歩10分ほどでワット・パクナム到着すると瞑想の姿勢としてはタイで3番目に大きいといわれている大仏がありました。本堂は2階建て大仏堂は5階建ての造りになっていました。本堂の2階には信者や僧がお祈りをしておりお経を聞くことができます。大仏堂は博物館のようになっており、大仏がたくさん並んでいました。5階のエメラルドの仏舎利塔はすべてガラスで作られていました。日本とは違い屋内に入るときは靴を脱がなければいけませんでした。
その次に船に乗ってワット・アルンに行きました。ワット・アルンとはタイで最も有名なランドマークのひとつで朝日が昇る朝一番の光が寺院に反射し、真珠のような虹色の輝きを放ちとてもきれいな場所です。17世紀ごろから存在しておりワット・アルンの中でも特徴的なプラ・プラーンはラーマ2世の治世中の19世紀に建てられました。大仏塔の右側にある本堂はラーマ2世の建立で、台座にはトンブリー王の遺灰が収められています。階段の段差は高く少し歩きづらかったです。本堂の周りはオレンジ色で統一されていました。
日本での参拝時は立ったままか椅子が多いですが、タイでは靴を脱いで本堂に入り、床に座って参拝する方がほとんどで、この違いも興味深かったです。
国際観光学部3年 李允午
「バンコクで訪れた寺院」
「バンコクで訪れた寺院」
タイではワットパクナム、ワットアルン、アユタヤ、ワットポーなど様々のところを周遊しました。ワットポーは現地の大学生とともに行動しました。
ワットパクナムには瞑想の姿勢としては世界で最も高いといわれている69mの黄金の仏像や他のワット(寺院)とは一線を画すほど美しい世界観を持つ王室寺院のワットパクナムが存在します。
このワットパクナムは5階建てであり階層ごとに名前が付けられています。1階はタイ芸術・文化遺産の展示を行っています。2階はタンクナーロム室と呼ばれ国王の写真があり、瞑想や会議の場所として使用されています。3階のサンマクナーロム室は仏像が展示され壁近くの天井にはうちわや杖などの資料も飾られています。4階のタンマクナーロム室にはワットパクナムの住職を務め「タマカーイ式瞑想」を生み出した、ルアン ポー ソット師の仏像が展示されています。最上階である5階はプッタクナーロム室と呼ばれ中央はエメラルドグリーンの仏塔、天井には仏画そしてその周りには金の装飾を施した4つの柱が支えるように立っています。