経済学部では、1年次生必修の基礎教育科目として「大学入門演習」を開講しています。大学生活に必要とされるリーディングやライティング、プレゼンテーションといったスタディ・スキルズを身につけることが、この演習の第一の目標です。そして、そうした能力を活用してクラスメイトと共同作業を行うことで、コミュニケーション能力を向上させていくことも重要な目標となっています。
 毎年、後期「大学入門演習b」において開催している課題成果報告会は、クラス対抗のプレゼンテーション大会であり、この授業における1年間の成果を示す場となっています。この報告会では、授業をつうじて身につけた情報収集や資料批判といった能力、効率的に説得力をもってレポートする技術などを駆使し、クラスメイトと共同で調査した成果を報告します。
 2019年度は、2020年1月14日(火)に、1限目クラスと2限目クラス(各8クラス)に分かれ、50周年記念館4階ホールで報告を行いました。
 各報告は、特別審査員1名と授業担当教員各8名だけでなく、学生によっても評価されます。そして、それぞれの評価を総合して、各時限の上位3位までを表彰しています。入賞したクラスのテーマは以下のとおりでした。

表彰対象報告のテーマ

1限目 1位 観光列車について
    2位 アマゾンの租税回避
    3位 武士が愛した日本刀
2限目 1位 学生と教員のコミュニケーション
    2位 商品の数が多ければ、顧客は喜ぶのか?
    3位 女子高校生と経済効果
 入賞は逃しましたが、全体としては、台風や地震などの自然災害や環境問題、救急医療や労働環境といった社会問題を扱ったクラスが多くみられました。いずれのクラスもパワーポイントによる提示資料を効果的に使っており、授業の成果がみられましたが、入賞したクラスではとくに報告者自身のパフォーマンスに工夫が感じられ、その点が評価の分かれ目になったようです。
 この報告会および報告会までの過程において経験したことは、きっと、受講生たちが今後、ゼミ活動を行ううえで役に立ってくれることと思います。
謝辞
 本事業は、阪南大学学会2019年度学部教育研究活動助成事業補助を受けて実施しました。ご支援いただいたことに感謝いたします。