文:飯銅 航太 撮影:東 優介
今回は、2023年度に4つのビジネスプランコンテストで入賞された、経営情報学部4回生の三戸一輝(みとかずき)さんにインタビューさせていただきました。
東大大学院・京大大学院と肩を並べて入賞
——: 「第21回学生ビジネスプランコンテスト」にてアイデア賞、「第25回キャンパスベンチャーグランプリ大阪大会」にて日刊工業新聞社賞、「関西NBCニュービジネスアワード2023ビジネスプラン部門」にてグランプリ、「2023年度テクノアイデアコンテスト大学の部」にて健闘賞の受賞おめでとうございます。
三戸:ありがとうございます。
——:4つものコンテストでの入賞本当にすごいですね。その中でも今回は「第21回学生ビジネスプランコンテスト」と「関西NBCニュービジネスアワード2023ビジネスプラン部門」について詳しく聞かせていただきます。はじめに「第21回学生ビジネスプランコンテスト」ついてお尋ねします。こちらはどういったコンテストなのですか?
三戸:学生サポートセンターの開催する、全国の大学生が応募できて、企画書を企業の方などに審査・評価してもらうビジネスプランコンテストです。
——:審査方法について教えてください。
三戸:書類審査です。
——:このコンテストには何組ほど参加されていたのですか?
——:阪南大学以外にはどのような大学が受賞されていましたか?
三戸:東京大学大学院や京都大学大学院などです。
——:日本を代表する大学ばかりですね。その中に阪南大学の名前を見てどう思われましたか?
三戸:他に受賞されている大学がレベルの高い大学ばかりだったこともあり、そこに肩を並べられることが嬉しかったです。
——:いくつのコンテストに応募されたのですか?
三戸:全部で8つか9つぐらいは応募したと思います。
——:応募された半分のコンテストで受賞されるなんて凄いですね。
続いて「関西NBCニュービジネスアワード2023ビジネスプラン部門」についてお尋ねします。こちらはどういったコンテストなのですか?
三戸:関西ニュービジネス協議会の開催する、企業や団体、高校生・大学生問わず応募のできるビジネスプランコンテストになります。
——:審査方法について教えてください。
三戸:一次選考で書類審査、二次選考でプレゼン選考を行い、受賞プランを選びます。最終選考は受賞プランの中から最優秀賞を選ぶ形になっています。
——:他のチームの方々との交流はありましたか?
三戸:自分たちのプランはフードコートを対象にしていたのですが、企業チームの方から他の飲食店でも利用することができると教えていただきました。
——:企業の方などと同じ土俵で戦うということに気後れしませんでしたか?
三戸:正直ありましたね(笑)。最終選考が事前作成の動画を見てもらう形だったのですが、企業の方の動画のクオリティが高く、ちょっとやばいかもとは思いました。
——:プランを作るうえで学生ならではの強みなどはありましたか?
三戸:先生にアドバイスなどを簡単に受けることができる部分が結構強みかなとは感じました。
——:先生には多くのアドバイスを頂いたのですか?
三戸:「ここのプランのここがあかん」っていう風にたくさん訂正をいただきましたね(笑)。
——:ビジネスプランコンテストには初めて応募されたのですか?
三戸:いいえ、3回生のときにも応募しましたが、昨年はどこにも入賞することができませんでした。
——:今年は去年のリベンジといった気持ちはありましたか?
三戸:それはもちろんありましたね。今年こそは取らないとっていう焦りもですけど。
——:チームの構成を教えてください。
三戸:同じゼミの4回生3人で取り組みました。
——:メンバーはどのように集めたのですか?
三戸:大学院に進学予定の3人です。前から結構打ち解けていたこともあって3人で組もうか、という風にチームが決まりました。
——:三戸さんのチームでの役割はなんでしたか?
三戸:特に役割とかは決まってなくて、全員で意見を出したり、仕切ったりする形でした。
——:チームとして運営していく中で困ったことはありましたか?
三戸:全くなかったですね。
毎週60個の案を出し、先生に見て貰うと大体ボツ(笑)
——:続いて取り組んでこられたプランの内容についてお尋ねします。
コンテストに応募したテーマを教えてください。
三戸:「席取座衛門」です。
——:すごく渋い名前ですね。どういった内容ですか?
三戸:フードコートで席を取ることができない問題を、電子棚札(※1)に滞在時間や一人一人に合わせた商品をおすすめするレコメンド機能を加えることで解決するプランです。
ライター注1:店頭に置いている商品の価格表示をデジタル化する技術
——:プランを提案されるうえで難しかった点を教えてください。
三戸:席取りの問題解決策として電子棚札が出てくるまで1カ月から2カ月くらいかかりました。
——:プランの中で最も工夫された部分はどこですか?
三戸:滞在時間とレコメンド機能をどのように組み合わせていくのかといった部分や、コンテスト用の動画作成(※2)を工夫しましたね。高校生とかには受けが良かったんですけど、企業さんとかはシーンって静まり返ってましたね(笑)。
ライター注2:関西NBCフェスタ1:05:25~「席取座衛門」
——:若者向けの動画だったみたいですね(笑)。
どれくらいの期間をかけてビジネスプランコンテストに向けて取り組まれましたか?
三戸:半年くらいです。
——:入賞するためのコツなどはありますか?
三戸:とにかく案を出していくことです。自分たちも1週間に2回とか集まる回数を決めて、1人10個の案を考えてくるっていう風な形をとってました。
——:1週間に60個もの案を出していくなんて凄いですね。
三戸:でも先生に見てもらうと大体の案がボツになってます(笑)。
ITだけでなく経営も学べるから経営情報学部へ
——:次に三戸さん自身についてお尋ねします。
出身高校を教えてください。
三戸:阪南大学高等学校です。
——:大学の入試区分を教えてください。
三戸:阪南大高特別推薦入試です。
——:経営情報学部を志望された理由を教えてください。
三戸:将来的にIT系で独立したいと考えていて、ITに関する知識だけでなく経営も学べる経営情報学部を志望しました。
——:大学で履修してよかったと思う科目はなんですか?
三戸:「プログラミング言語論」です。Javaという言語を使ってゲームなどプログラミングを学ぶことができる授業です。
——:所属ゼミを教えてください。
三戸:北川ゼミです。
——:北川ゼミを選んだ理由を教えてください。
三戸:北川先生のゼミが厳しいという話を聞いていて、これまで大学生活の中で遊んでいることが多かったんですけど、ゼミはきっちりしたいと思い選択しました。
——:卒論のテーマについて教えてください。
三戸:ARKitのLiDARセンサを用いた3次元モデル生成の特性に関する研究です。
——:難しそうなテーマですが、それはどういったものなのでしょうか?
三戸:スマートフォンなどで3Dモデルを作成する際にLiDARセンサというものを使用するのですが、それに関する研究になります。
——:大学卒業後の進路は決まっていますか?
三戸:阪南大学の大学院に進学予定です。
——:大学院ではどのようなことを学びたいですか?
三戸:画像処理の分野をより詳しく学んでいきたいと思っています。
——:阪南大学や経営情報学部に入学してよかったことを教えてください。
三戸:1回生の時から経営と情報の両方を学ぶことができて、2回生からは自分に合った分野に合わせて授業を受けることができる部分が良かったと思います。
——:今後ビジネスプランコンテストに応募する後輩に向けてメッセージをお願いします。
三戸:とにかく案を出して先生に持って行ってコテンパンにされるという経験が大事だと思います。あと、チームメンバーと打ち解けて自分の意見を言えることも大切だと思います。大変だとは思いますが頑張ってください。
取材を終えて
ビジネスプランコンテストの受賞おめでとうございました。自分自身も来年度のビジネスプランコンテストに応募しようと考えているため大変ためになる取材でした。また、研究などでお忙しい中、取材に応じてくださりありがとうございました。
今回、一緒に「席取座衛門」でビジネスプランコンテストに挑戦しました。いろいろな意見を出し合う経験や、プレゼンテーションを練って発表したり、質疑応答で企業の方々からいろんな意見を聞けたりなど貴重な体験をしました。一輝君の自信に満ち溢れたプレゼンテーションを今でも思い出します。今後のご活躍も期待しております。
飯銅 航太
今回、一緒に「席取座衛門」でビジネスプランコンテストに挑戦しました。いろいろな意見を出し合う経験や、プレゼンテーションを練って発表したり、質疑応答で企業の方々からいろんな意見を聞けたりなど貴重な体験をしました。一輝君の自信に満ち溢れたプレゼンテーションを今でも思い出します。今後のご活躍も期待しております。
東 優介
ゼミ指導教員コメント
三戸君は、私のゼミ生として2年半一緒に活動してきました。ゼミでの活動では、ビジネスプランコンテストでの受賞だけでなく、企業との共同プロジェクトへの参加、プログラミングの勉強、後輩指導など様々なことに挑戦して努力してきたと思います。そして、初めて出会った時よりもすごく成長したと実感しています。4月からは、大学院に進学してさらなる成長を期待しています。
北川 悦司
経営情報学部学生広報委員会では、「じぇむ」の記事を書いていただける方・撮影をしていただける方を募集しています。興味のある方は担当教員(濱、中條)か、教務課までお問い合わせください。