2019年2月20日(水)、2018年度 学生懸賞論文表彰式を開催

 阪南大学学会では、学生会員の研究成果を広く公開する機会として「学生懸賞論文」の募集を行っています。
 応募作品は本学専任教員で組織された審査委員会で審査され、優秀作品を決定しています。
 2018年度は20本の応募があり、最終審査の結果、優秀賞1本、奨励賞9本が入賞しました。2019年2月20日(水)、本キャンパス1号館のフロンティアホールで開催された表彰式において、受賞者に阪南大学学会会長の田上博司学長から表彰状が贈られました。
 また、学生のレポート作成能力を高めることを目的として今年度より実施の初年次生優秀レポート表彰制度の上位優秀者の表彰も行いました。
 2018年度の受賞者は下記のとおりです。

2018年度 学生懸賞論文受賞者一覧

表彰区分     表   題 学部・氏名
優秀賞 スターバックスコーヒーの観光資源化の要因と地域の
魅力向上の可能性
—奈良県鴻ノ池運動公園店を事例に—
国際観光
世木 杏佳
奨励賞 課税形態の特性が与える納税意識の変化について:
課税形態の歴史的編成を中心に
経済
玉腰 尚寛
奨励賞 テレビショッピングが応用する消費者心理学とその展望 経済
辻 蓮太朗
奨励賞 四国経済活性化におけるJR四国の役割について
—観光地のPRとJRの連携—
経済
津野 有輝
奨励賞 「AI教師」は学校教育を救えるのか
—AI利用による初等教育への衝撃—
経営情報
島内 悠
奨励賞 Love Across Borders:An Examination of International Marriage in Asia 国際コミュニケーション
松尾 厚美
奨励賞 八重山諸島と台湾における人の往来
—第二次世界大戦前後でのプッシュ要因、プル要因の変化—
国際観光
大盛 秀則
奨励賞 地方と都会の古民家活用(名張市と中崎町を例に) 国際観光
浅利 さくら
奨励賞 観光産業と物流の関係性についての考察
~手ぶら観光から~
国際観光
安藤 沙也花
奨励賞 アメリカ政治とSNS
—SNSによる民意操作は可能なのかー
国際観光
小泉 まどか
  • 挨拶を行う田上学長(阪南大学学会長)

  • 田上学長(学会長)から優秀賞を受賞する世木さん

初年次生優秀レポート制度結果一覧

順 位 学  部 氏  名
1位 国際コミュニケーション学部 品川 真凛
2位 経済学部 山本 拓実
3位 流通学部 中川 真希
  • 青木博明学会運営委員長による講評

優秀賞受賞者のコメント

「スターバックスコーヒーの観光資源化の要因と地域の魅力向上の可能性-奈良県鴻ノ池運動公園店を事例に-」
国際観光学部 世木 杏佳

 この度、阪南大学学会2018年学生懸賞論文におきまして優秀賞を頂き、光栄に思います。
 観光を用いた地域活性化を学ぶゼミ活動を行う中で、カフェが観光資源になりつつあることを知り、SNS上でも多く見かけるスターバックスコーヒーはどこにでもあるチェーンストアであるにも関わらずなぜ観光資源化されているのか疑問に感じたことから今回の卒業論文を取り組みました。
 長期にわたり、ご指導してくださった森重先生に感謝申し上げます。また、たくさんのアドバイスや応援の言葉をくださった先輩方や友人、家族、後輩にも深く感謝致します。大学生活で行ってきたことが受賞に繋がったと感じとても嬉しく思います。この経験を活かし、今後も何事にも挑戦していきたいです。

奨励賞受賞者のコメント

「課税形態の特性が与える納税意識の変化について:課税形態の歴史的編成を中心に」
経済学部 玉腰 尚寛

 この度、卒業論文として提出した論文が奨励賞を頂けて光栄に思っております。
 卒業後、私もその一人となる給与所得者が、複雑かつ難解な税制に深くかかわらずにすむ年末調整という制度について、「税の使い道に対する納税者の感覚を鈍らせると言われて久しい」という、ゼミの教科書である湯本雅士著『日本の財政はどうなっているのか』の記述をきっかけに本論文を執筆しました。論文執筆にあたり、実証分析ができていない、用いた理論に限界があるなど重大な課題が残ってしまいましたが、4年間の集大成として何らかの形を示せたのではないかと思います。
 最後に、大学生活を支えて下さった方々、特に中原隆幸先生には様々な場面で指導をしていただき感謝しております。ありがとうございました。

「テレビショッピングが応用する消費者心理学とその展望」
経済学部 辻 蓮太朗

 この度は、私の論文を奨励賞として高く評価していただき、誠にありがとうございます。大変光栄に存じております。
 私はテレビショッピングに「不便」というイメージがあり、なぜ今まで続いたかに疑問を持っていました。私が日常的に利用するAmazon、量販店の方が商品、価格の幅広さは圧倒的に多いからです。にもかかわらず、テレビショッピングが存続するには商品を買わせる何らかの仕掛けがあるのではないかと考え、テーマを決定しました。
 私が以前、「賭博黙示録カイジ」という漫画から興味を持った「行動経済学」が本研究で役立ち、奨励賞も受賞出来たことには喜びと驚きがありました。
 本論文をご指導いただきました中原先生、私を支えて下さいました大学の方々に心より感謝申し上げます。

「四国経済活性化におけるJR四国の役割について —観光地のPRとJRの連携—」 経済学部 津野 有輝

 この度、学生懸賞論文におきまして、奨励賞受賞という誇らしい賞をいただき誠にありがとうございました。驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。地方から上京し、不安の中からスタートした学生生活。沢山の友人や先生方に支えられるなか、いつの間にか不安が自信へと変化し、卒業後の将来に向けた自分の目標を見つけることができました。その思いを形にした卒業論文において奨励賞をいただけた事に、深く感激しております。3年間に渡るゼミ活動を通じ、熱心にご指導いただいた中原隆幸教授をはじめ、学習や就職活動を支えてくださった大学の関係職員の方々に心より感謝申し上げます。4年間大変お世話になり、誠にありがとうございました。

「「AI教師」は学校教育を救えるのか —AI利用による初等教育への衝撃—」
経営情報学部 島内 悠

 この度、本論文が学生懸賞論文の奨励賞をいただき、大変嬉しく感じています。誠にありがとうございます。
 本論文は、私が実際に教育実習に行った際に感じた今の教師の仕事の問題を「AI(人工知能)」を使って解決できないかという考えのもと、執筆に至りました。様々な文献を読み、資料を収集し、調べ、知ることの難しさを感じました。同時に、その楽しさも知ることができ、貴重な体験ができたと感じています。
 このような機会に恵まれたのも、本論文の執筆を最後までご指導くださった伊田昌弘先生、4年間の大学生活を支えてくれた家族のおかげです。心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

「Love Across Borders:An Examination of International Marriage in Asia」
国際コミュニケーション学部 松尾 厚美

 この度、学生懸賞論文におきまして、奨励賞をいただき大変嬉しく存じます。ありがとうございます。
 ニュージーランドに留学中、国際結婚をされ現地に移住された日本人の方々にお会いする機会がありました。お話を伺っているうちに「国際結婚」に関心を持ち、この論文の執筆に至りました。アンケート調査を通し、国際結婚をされた方々にリアルなお話しを伺えた事は、大変貴重な経験だったと感じています。
 論文執筆については、ご指導をして頂きましたMark D. Sheehan先生をはじめ、ご協力いただきました全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。今後この論文が、国際結婚カップルの置かれている現状を、少しでも多くの方々に知っていただけるきっかけとなりましたら幸いです。

「八重山諸島と台湾における人の往来 —第二次世界大戦前後でのプッシュ要因、プル要因の変化—」
国際観光学部 大盛 秀則

 私の出身地である八重山諸島について書いた卒業論文でこのような賞を頂けたことを大変光栄に思います。
 八重山諸島と隣接する台湾との人の往来について書いた本論文は、生まれ育った石垣島に多くの台湾出身者が暮らしていることを疑問に思ったことがきっかけで書きました。国境地域であるがゆえ、また第二次世界大戦勃発による他政府の介入など、翻弄されながらも生き抜いてきた双方の人々は、どこか似ているように私は思います。そしてこのような歴史があったことを地元の方々をはじめ、少しでも多くの人に知ってもらえたら幸いです。
 このような論文を書く上で、技術や知識を基礎から教えて頂いた段家誠教授の存在は大変大きいものであり、深謝致します。
 私自身、これからも少しずつこの研究を継続していきたいと思います。

「地方と都会の古民家活用(名張市と中崎町を例に)」
国際観光学部 浅利 さくら

 この度、大学生活4年間の学びの集大成である本論文が、素晴らしい賞を頂けたことを大変嬉しく感じます。
 本論文は、私が住む三重県名張市と成功を遂げた大阪府中崎町の古民家事業の比較を行いました。事業の比較から、どのような事柄が成功をもたらす要因だったのかを模索し、名張市に取り込むことができるかどうかを考えました。
 このような素晴らしい賞を頂けたのは、指導してくださった清水先生、支えてくれた両親、ご協力下さりましたオーナーの方々のおかげであり、心より感謝しております。ありがとうございました。

「観光産業と物流の関係性についての考察 ~手ぶら観光から~」
国際観光学部 安藤 沙也花

 この度は、学生懸賞論文において入賞のご連絡をいただき大変光栄に思っております。
 人手不足・労働問題などニュースでも目にする物流業界に注目しました。今後、世界的なイベントが日本で開催される事から訪日外国人観光客は増加すると予想されます。大きな経済効果をもたらす観光業界に対して物流業界からアプローチできる事はないかと考え、調査研究に励みました。
 今回の研究は4年間の大学生活で培ってきた経験が集大成として発揮できたと自負しております。最後になりますが、熱心にご指導いただいた清水先生をはじめ、ゼミナールの仲間達に心から御礼申し上げます。ありがとうございました。

「アメリカ政治とSNS —SNSによる民意操作は可能なのかー」
国際観光学部 小泉 まどか

 この度は、私の大学生活の集大成である卒業論文が学生懸賞論文の奨励賞をいただき、光栄に存じます。
 2016年のアメリカ大統領選にてドナルド・トランプ氏が当選して以降、アメリカ政治とSNSの繋がりはより深くなりつつあります。実際にトランプ氏はTwitterを用いて自身の考えを直接国民に伝えることで新しい政治スタイルを展開しています。
 しかし、誰もが情報発信者になることができ、拡散力も大きいSNSだからこそ、フェイクニュースやロシアゲートなどの問題も発生しています。今回、論文を執筆し、奨励賞をいただけたことを自信として今後も探究心を大切にしつつ、社会で活躍できる人間に成長していきたいです。
 また、論文の作成にあたり、ご指導いただいた段家誠教授、支えてくれた家族や友人に心より感謝いたします。ありがとうございました。