2020年2月19日(水)、2019年度 学生懸賞論文表彰式を開催

 阪南大学学会では、学生会員の研究成果を広く公開する機会として「学生懸賞論文」の募集を行っています。
 応募作品は本学専任教員で組織された審査委員会で審査され、優秀作品を決定しています。
 2019年度は13本の応募があり、最終審査の結果、優秀賞4本、奨励賞4本が入賞しました。入賞者には、2020年2月19日(水)、本キャンパス1号館のフロンティアホールで開催された表彰式において、阪南大学学会長の田上博司学長から表彰状が贈られました。
 また、学生のレポート作成能力を高めることを目的として2018年度より実施されている初年次生優秀レポート表彰制度の上位優秀者の表彰も行いました。
 2019年度の受賞者は下記のとおりです。

2019年度 学生懸賞論文受賞者一覧

表彰区分     表   題 学部・氏名
優秀賞 GCF型ふるさと納税の現状と展望 経済学部
後藤 悟志
優秀賞 道徳感情論の同感について 経済学部
吉田 誠
優秀賞 バーチャルは観光対象になるのか
-eスポーツを事例に-
国際観光学部
森本 貴仁
優秀賞 伝統野菜の存続 和歌山県湯浅町の事例 国際観光学部
中西 亜美
奨励賞 サッカー選手の移籍とクラブ経営
~ ボスマン判決の衝撃 ~
経済学部
安部 翔太
奨励賞 日本型雇用システムの変容と経済制度の構造変化
—非正規雇用の増大は日本社会に何をもたらしたか?—
経済学部
中野 公平
奨励賞 中国の消費者の特質とその方向性 経済学部
森田 晃代
奨励賞 児童期教育が地域を作っていく力を育成する可能性
—地域への愛着と外国人との関わり—
国際観光学部
大矢 萌々華
  • 挨拶を行う田上学長(阪南大学学会長)

  • 田上学長(学会長)から表彰状を授与(優秀賞の吉田さん)

  • 司会の青木学会運営委員

  • 講評を行うパーソンズ学会運営委員長

初年次生優秀レポート制度結果一覧

順 位 学  部 氏  名
1位 国際観光学部 玉里 有紀
2位 経済学部 山田 優太
3位 経営情報学部 屋敷 颯良
  • 1位の玉里さん(右から2人目)と2位の山田さん(左から2人目)

  • 表彰される玉里さん

優秀賞受賞者のコメント

GCF型ふるさと納税の現状と展望
経済学部 後藤 悟志

 この度、阪南大学学会2019年度学生懸賞論文において優秀賞を頂き、光栄に思います。
 まちづくりパッケージゼミの卒業論文として、近年新たなふるさと納税として注目される「GCF型ふるさと納税」をテーマにしました。総務省等に掲載されているデータ収集と分析、実際にこの制度を導入している自治体への取材から現状を明確にしました。また調査結果から、この制度の課題と展望に関する検討を行いました。
 最後に3年間ご指導頂きました豆本一茂教授、お忙しいなか取材に応じてくださった市役所の担当者の皆様、ゼミの仲間、友人、家族に心から御礼申し上げます。

道徳感情論の同感について
経済学部 吉田 誠

 この度、阪南大学学会2019度学生懸賞論文にて、優秀賞を頂けたことを光栄に思っております。
 経済学史の担当教員である、大田先生から、薦めて頂いた堂目卓夫著『アダム・スミス『道徳感情論』と『国富論』の世界』やゼミの教科書である、カウシックバスー著『見えざる手をこえて』などを読み、それまでの大学生活で得ていたスミスのイメージとの乖離に興味を抱き本論文のテーマに選択しました。
 一般に知られていない道徳哲学者の側面である、スミスの『道徳感情論』における「同感の原理」に焦点を当て、本論文を構築し、具体例などを多用することでスミスを全く知らない人でも興味を持ち、理解するきっかけになる論文になったと感じております。
 最後に四年間の大学生活で私を支えてくれた、家族と友人に感謝を申し上げます。
 また、本論文を指導して頂いた中原先生には心からの感謝を申し上げます。

バーチャルは観光対象になるのか -eスポーツを事例に-
国際観光学部 森本 貴仁

 この度、阪南大学学会2019年度学生懸賞論文におきまして優秀賞を頂き、大変光栄に存じております。
 私は学生生活で観光を学び、eスポーツ選手としての活動でeスポーツに携わる多くの人びとと出会いました。この二つの経験から、eスポーツは観光行動の1つとして捉えられるのではないかと考え、それを証明するためにeスポーツにおける観光対象を明らかにしたいと思い、今回の論文を執筆しました。
 本研究をまとめるにあたり、多くの方々にご支援、ご協力いただきましたことを心より感謝申し上げます。
 なかでも、指導教員である森重昌之先生には長期にわたりご指導ご鞭撻を賜りましたことを深く御礼申し上げます。

伝統野菜の存続 和歌山県湯浅町の事例
国際観光学部 中西 亜美

 この度、学生懸賞論文におきまして、優秀賞をいただき大変嬉しく感じております。
 3年生の時にゼミのフィールドワークで和歌山県湯浅町を訪れ、湯浅なすという伝統野菜があることを知りました。湯浅なすが絶滅の危機に陥り、そこから見事復活を果たすまでの経緯について調査を行いました。卒論では、京野菜や江戸東京野菜など、各地の伝統野菜と比較し、湯浅なすを存続させるには何が重要になってくるのかを考察しました。湯浅の食文化を後世に伝え続けることが湯浅なすの存続に繋がると考えました。
 このような素晴らしい賞を頂けたのは、聞き取り調査にご協力いただきました和歌山県湯浅町の関係者の皆様や渡辺和之先生のおかげです。心より感謝申し上げます。

奨励賞受賞者のコメント

サッカー選手の移籍とクラブ経営 ~ボスマン判決の衝撃~
経済学部 安部 翔太

 この度、学生懸賞論文におきまして、奨励賞を受賞したことを大変嬉しく思います。ありがとうございます。
 私は小学校から高校までサッカーをしていて、サッカー選手の移籍の流れやチームがどのような戦略をたてて選手を獲得するのかが疑問だったのでこの論文の執筆に至りました。
 様々な文献を読み、調べ、文章にすることの難しさを感じました。同時に、その楽しさも知ることができ、貴重な体験ができたと感じています。
 サッカー選手の移籍だけではなくサッカーの歴史についても知ることができ大変勉強になりました。
 このような素晴らしい賞を頂けたのは、下地先生、4年間の大学生活を支えてくれた家族のおかげです。心より感謝いたします。ありがとうございました。

日本型雇用システムの変容と経済制度の構造変化 —非正規雇用の増大は日本社会に何をもたらしたか?—
経済学部 中野 公平

 この度、卒業論文として提出した論文が奨励賞として高く評価していただき、誠にありがとうございます。
 卒業後、社会に出て働く私達は、基本的に正規雇用者として雇われることになるでしょう。昨今景気が良いといわれているが果たして、それがいつまで続くかわからない。景気の変動により、正規雇用者から非正規雇用者へ転換する局面があるかもしれない。このようなことを考えるとき、新しい階級としての非正規雇用者の現状を知り、労働市場におけるその制度的構造を探求することは有意義であると思われる。
 最後に本論文をご指導していただきました中原隆幸教授、本論文を読み感想をくれた中原ゼミのゼミ生、大学生活を支えてくださった方々に心より感謝を申し上げます。

中国の消費者の特質とその方向性
経済学部 森田 晃代

 この度は、奨励賞をいただき、ありがとうございます。
 この論文を作成した理由は、日本は以前から中国を将来の市場としてきたが、現在は中国進出している日本企業数が減少していることに疑問を持ったからです。
 そこで、日本や日本の商品は、中国の消費者からどのように意識され、中国の消費者にどのようなアプローチをするとよいのか。このような問題意識を基に、中国の消費者の特徴を調べるために書きました。
 しかし、まだ知りたいことや学びたいことがあります。ですので、大学やこの論文作成で得た知識や経験を磨き、有意義なものにしたいです。
 また、論文の作成にあたり、指導してくださった中原隆幸先生に感謝いたします。

児童期教育が地域を作っていく力を育成する可能性 —地域への愛着と外国人との関わり—
国際観光学部 大矢 萌々華

 まさか奨励賞をいただけるとは思わず、たいへん驚いております。
 人生約22年間生きてきて初めて個人でいただいた賞なので、嬉しい気持ちでいっぱいです。
 自分が納得できる論文が書けたのは、4年間の大学生活が充実したからだと考えます。実際にこの4年間ゼミ活動、課外活動に積極的に取り組んでまいりました。その経験から得た学びをこの論文に生かすことができました。
 こうして充実した大学生活が送れたのは大学に通わせてくれたお父さん、3年間ゼミで優しく見守ってくれた堀内先生、そして大学で出会った仲間が支えてくれたおかげです。
本当にありがとうございます。この感謝を忘れず4月から社会へ飛び立っていきたいと思います。
 いただいた副賞はおいしいご飯を食べるために使わせていただきます!(笑)