令和元年11月19日(火) 流通学部基礎演習 平山ゼミ2回生、大村ゼミ2回生及び3回生演習2の学生は合同ゼミとして岡山県倉敷市児島にある株式会社ベティスミス、ジーンズミュージアム、ジーンズストリートを訪問し見学研修を行いました!
以下に平山ゼミの見学研修日程と概要を示します。当日は株式会社ベティスミス開発部大島健吾部長の案内と説明をお聞きしながら、ジーンズビレッジを順次回っていくことで、平山ゼミの学生にとっても非常にファッションへの学びの意欲を高める有効な見学研修会となりました。
1.ジーンズミュージアム展示解説
講師:開発部 大島健吾部長
ジーンズの歴史、それはアメリカの西部開拓時代から始まり、旧リーバイス501復刻版の展示もあり、現代のものとは異なり、ベルトを通すベルトループはありません。日本における国産ジーンズの歴史を紐解くと、1965年に児島にあるマルオ被服(現BIG JOHN)が国産ジーンズの第1号を生産して以来、1970年代における空前絶後のジーンズブームを経て、現在まで数多くのジーンズが誕生してきました。ここでは、実際に使用されている児島の加工技術の世界観が忠実に表現され、数多くのジーンズたちとともに展示されています。見学した学生たちも、その実際に展示されている加工技術の一端を垣間見ることができ、1960年代・70年代・80年代・90年代を経て現在に至る各時代のジーンズ衣装の歴史的変遷の移り変わりやその社会的背景およびファッションの本質を学ぶことができたことは非常にすばらしく、平山ゼミの学生にとっても大切な時間を過ごすことができたと直感した。
2.株式会社ベティスミス 生産工程見学研修
引き続き開発部大島部長から同社の生産工程の現場において、生地がどのように裁断されているのかについて、実際に機械を動かしていただき、基本的には一度に70枚の布を同時に裁断できるということで、生地の一番上にはビニールで覆い、下からバキュームで吸い込むことで、生地が動かないようきちんとコントロールされており、その機会が仕様書どおりにパーツを裁断していく光景がはっきりと眼で確認できたことで、学生たちも驚きの喚声をあげていた。続く、同社の縫製部門では、主に女性の職人さんたちがそれぞれの用途別のミシンを踏みながら、縫製している様子を見ることができた。特にオーダージーンズであるとか、特別の注文を始めとした、さまざまなタイプのジーンズおよびジーンズ技術でつくられたものが生産されていた。その後ろには検査場があり、一つひとつ丁寧にその製品のどこが不十分な不良個所であるかなどの作業が凛として行われていた。実際に見てみると、検品後不良個所が見つかったものについては、B品のタグが付けられ、不良個所が具体的にジーンズや上着の表裏の絵が印刷されており、そこには、
- 擦りキズ
- 汚れ
- 色むら
- 縫製不良
などのチェック項目が記載されるしくみとなっていた。
3.ジーンズ・ストラップづくり体験及びジーンズ加工体験(擦り)
この企画は学生たちも非常に楽しみにしていたこともあり、ジーンズ・ストラップづくりでは学生一人ひとりが思い思いに、数種類あるストラップ用生地とそれを止めるさまざまなかたちや色のあるリベットから自身のコーディネートにあわせたものを選び、ストラップにリベットを押し込むリベット小型工具に体重をかける作業を行った。また、ジーンズ加工体験が無料でできるコーナーでは各自が紙やすりを持ち、ジーンズ生地の表面を擦るなど、そのユーズド感を出すために熱心に取り組んでいた。
4.アウトレット調査
先の検査場でB品と判定された商品がここに数多く並べられており、学生たちも好みのジーンズや上着、ジャケット、鞄、小物入れなどを丁寧に観察することで、正規の価格で販売されているレベルとそうではない価格との間には何かしらの不良個所がどこに存在するのかなど、ゲーム感覚的にその発見に勤しんでいた。
5.ジーンズストリート・ショップ調査(フィールドワーク)
日本を代表するショップが集積しているジーンズストリート。ここではゼミ生各自が事前の授業での調査研究準備段階の一環として、ジーンズストリートのホームページや興味関心のあるブランドのホームページを探索することで、現地調査で求められる質問項目の作成やそのブランドのブランド・コンセプトなどを押さえていたこともあり、さまざまなショップ・ブランドのオーナーさんや販売員の方に熱心に話を聞いていた学生たちの姿がとても印象的であった。