産学連携先:フダコマ広場

 2022年11月15日、流通学部基礎演習として池澤ゼミ1期生は防災ボードゲームの実習を行った。SCには防災拠点としての役割が求められるが、広く一般に防災意識を高めることが罹災以前に大切なことであり、ゲームの面白さを通じて、意識を醸成させるための良い機会をフダコマ広場様からいただくことができました。学生たちは5人ずつ2チームに分かれて、「防災」、「災害」、「食料」の3つのフェーズを6回転行なって、各メンバーが協力しながらチームが生き残り点数を獲得できるよう頑張っていた。防災意識を学びながらも、仲間通しの助け合いや課題とその解決プロセスを同時に習得していた。

学生コメント

 防災ゲームをやってみて感じたことは結構楽しいなと思った。最初説明聞いた時は難しそうやし、面白くなさそうと思っていたけど、実際やってみると案外簡単で楽しかった。また、ゲームをしながら災害が起きた時にどのようにしたら良いかなどを学べてすごく今後の人生のためになるゲームだと思った。例えば津波が来た時は車で逃げるのはダメ、長靴も歩きにくいのでダメなど知ってはいたけど忘れかけていたのでこの機会に再確認できて良かった。
流通学部 大西 虹輝
※撮影時のみマスクを外しています。

参加学生一覧

青井 鏡悟、大西 虹輝、流 稜太、樋川 りん、孫崎 輝、三國 彩華、三國 真陽南、光永 圭吾、村山 雄大、𠮷田 圭

連携団体担当者からのコメント

フダコマ広場 代表
豊泉 元 様

【プロフィール】
 30年来のボードゲーム好き。大学卒業後、平成建設で多能⼯として建築現場に従事。その後、⼤和ハウスリフォーム株式会社では現場管理者として既存住宅及びマンションの改修⼯事に携わり、初年度から最優秀社員(1/300⼈)として表彰を受ける。2018年5⽉1⽇に仕事仲間と、ボードゲーム普及団体「フダコマ広場」を立上げボードゲームの普及活動を本格スタート。本業では、更なる成長を求めてプルデンシャル⽣命保険株式会社の営業マンに、⼊社1年⽬で成績優秀者として社⻑賞の表彰をハワイで受ける。2020年の第⼀⼦誕⽣を機会に生活拠点を東京に移し、株式会社さくら事務所に転職。2021年に年間最多の住宅診断(ホームインスペクション)を実施し「殿堂⼊りインスペクター」となる。「進まざる者は必ず退き、退かざる者は必ず進む」を座右の銘に、本業の傍ボードゲームを通じた⽇本教育の改⾰に向けて活動中。直近の夢は「天下⼀ボードゲーム会」を開くこと。(一級建築士/既存住宅状況調査士/ボードゲームデザイナー)

【コメント】
 今回は、当グループが制作したオリジナルボードゲーム「LIFE」を体験して頂きました。「LIFE」は災害を疑似体験できるボードゲームであり、教科書学習とは異なり、ゲーム性が高く主体的に取り組める学習ツールとなっています。難易度の異なる3種類のモードから構成され、利用シーンに合わせて使用して頂けるのが特徴です。地域特性に応じた、地域単位での対策が求められる防災においては、世代を超えた地域コミュニケーションが必要です。その一端を「LIFE」が担えればと強く思います。池澤先生、学生の皆さん、貴重な機会をありがとうございました。限られた時間でしたが、ゲームを通して地域性や関係性が垣間見え、率直な反応や対話など大変参考になりました。今回のLIFE体験を通して、「防災」そして「ボードゲーム」に少しでも興味を持って頂ければ幸いです。

フダコマ広場 庶務/Web担当
山田 成江 様

【プロフィール】
 1999年より豊田まちづくり㈱に勤務し、同社にてショッピングセンターの管理運営業務(主に販促)と豊田市のエリマネ研究会や中心市街地活性化協議会の計画遂行に携わる。プライベートにて2021年よりフダコマ広場に入会。地域コミュニティの活性化という活動理念に賛同し、愛知県内各所でのイベントやセミナーにボードゲームを活用している。2020年より始まっていたオリジナルの防災ゲーム「LIFE」の開発に2021年より参加。今に至る。

【コメント】
 このゲームは、プレイヤー全員で協力して災害から生き延びることを目的にしたゲームです。ゲームを通じて自然とコミュニケーションや協力が生まれることが、ボードゲームというアナログで叶えられる効果だと考えております。その点で、学生の皆さんの中から「おまえ避難所行ったら?」「俺が助けれる余裕があるから大丈夫」等の発言が自然に出ており、自助の上に共助、その先に公助がある正しい防災の形を学生の皆さんから見ることができました。ぜひこのゲームのように、まずは自分の命を守る、その上で友を助ける、、、を忘れないでいていただきたいです。ありがとうございました。

教員のコメント

流通学部
池澤 威郎 准教授

 フダコマ広場がクラウドファンディングで制作した「協力型防災ゲーム LIFE」は家族や友人同士で遊びながら防災知識を習得できるボードゲームである。まだ、テストマーケティング段階であるが、プレイヤーの習熟度に合わせた柔軟性をもったゲームであった。学生たちは、ゲームを通じてプレイヤーの役割認識や防災備蓄品、避難所などのもつ限界などを知ることができた。また、「自助」のみならず「共助」や「公助」なども必要であることを、自然に段階的に学ぶことができた。「防災」の問題は普遍的なものであり、商業施設のみならず、地域社会の課題として認識できたことは大きな収穫であった。