産学連携先:株式会社大広

 2022年12月6日、流通学部基礎演習として池澤ゼミ1期生は「Z世代の購買行動と価値観」についてワークショップを行った。前回10月12日に実施した「購買行動と恋愛観」の第2弾として実施したが、今回はよりSC(ショッピングセンター)のテーマに沿った内容となった。実際に視察対象としたSCを題材に擬人化を行なって、顧客価値の側面から、どのようなSCとしてエッセンスをまとめ、コピーを考えるべきかについて実践的なワークショップを行った。ゼミ生たちはまず身近な人物像を描きながら、SCに対するイメージを湧かせ、コピーライティングを体験することができた。

学生コメント

 まず最初に実際にブランドイメージやカラーイメージ、言語イメージを考える事で、自分なりの価値観だったりイメージを膨らませたりする事をしてから、その上でSCを実際に擬人化してプロフィールを作るのはとても新鮮味があり、その結果によってどういった集客をしていくかのマーケティング手法がある事を実際に体験でき、とても楽しく考える事ができました。そして実際、なんばパークスのキャッチコピーを一言で魅力を伝えることができ、企画系の仕事の魅力を感じました。最後の話で、エニアグラムという言葉を習い、この言葉の根底には「気質」と「性格」が存在し、個人個人がその物やブランドに対する価値観などは大抵この2つによって生まれると知りました。自分の性格から価値観による判断が働いているというのは人間の価値観やイメージに対するメカニズムを知れたような気がしました。

流通学部 光永 圭吾

参加学生一覧

青井 鏡悟、大西 虹輝、流 稜太、樋川 りん、孫崎 輝、光永 圭吾

連携団体担当者からのコメント

株式会社大広 大阪ブランドアクティベーションプロデュース本部顧客価値開発局 顧客価値発掘チーム2 チーフディレクター
清水 純 様

【プロフィール】
 大学卒業後、俳優業に従事。その後、読売連合広告社(旧 大阪読売広告社)、JR西日本コミュニケーションズを経て、大広に2022年入社。広告会社でのマーケティング担当として定性・定量調査や生活者インサイト発掘・課題抽出・ブランディング・新規事業構築・ビッグデータ解析を手掛ける。人の価値観や買い物行動の機微を捉えた分析を基にした仮説構築を行い、小売・流通・不動産・飲食・行政業界などのクライアント先にコミュニケーション戦略を提案している。毎日広告デザイン賞、神戸新聞広告賞、日本マーケティング協会論文シルバー、日本ショッピングセンター協会ユニーク賞等受賞。SC経営士。
【コメント】
 10月に引き続き、大学生の皆様と触れ合う貴重な機会を与えて頂いた池澤先生や阪南大学の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
 今回は、”人の価値観”にフォーカスした講義をさせて頂きました。定性調査で実施する擬人化法や、私がよく活用する言語・カラーイメージスケールを使った分析を軸にブランドサーキットの完成をGOALとしてお話を展開させて頂きました。学生の皆様が社会人になり、ご活躍される際に「そういえば、昔あんなこと学んだなぁ」と思い出して頂けるようにと留意しつつも、私自身多くの学びを得ることができました。これからの学業においても、「顧客を知る」ことを起点とした独自仮説を深堀りするマーケティング視点を持ち、学びを深めて頂ければ幸甚です。ありがとうございました。

教員のコメント

流通学部
池澤 威郎 准教授

 前回好評であったゼミ実習の第2弾。今回も広告代理店ご勤務の清水先生のリードにより、Z世代の行動原理や価値観について、インサイトをつかむ段階から一歩進んで、実際にキャッチコピーづくりに生かす段階まで実習を進めて頂いた。フレームワークを織り交ぜたワーキングは、ステップを踏むごとにSCのアイデンティティを知る作業につながり、実際の広告のクリエイティブ完成へたどり着くまでにどのようなプロセスを経ているのかを実感しながら理解することができた。学生たちは熱心に作業をして、自ら制作したコピーをプレゼンテーションしていた。