留学便り4: アートの町ウィニペグでリスニング力の伸びを実感

国際コミュニケーション学部 奥井 悠香(3回生)

 2015年5月1日からカナダでの10か月の留学生活が始まりました。阪南大学からはホテルインターンシップ参加者も含め全員で6名がウィニペグに向かいました。カナダに到着した日は色々なトラブルがあり、VISAの申請に時間が掛かり飛行機の搭乗時刻に間に合わずバンクーバーで一日を過ごさなくてはいけなくなりました。六名のうちの一人は以前にバンクーバーでホームステイをしていたので、運よくそのご家族が一晩泊めてくれることになりました。いきなりのトラブルだったのですごく不安になりましたが、そのご家族が温かく迎えてくれたので安心して過ごすことができました。そして次の日にウィニペグに到着し、ホストファミリーの家に連れて行ってもらいました。
 ウィニペグはアートの町らしく、いたるところに壁画が描かれています。町も素敵で少しヨーロッパ風な感じです。そして、どこにいても優しい人が多く、互いに挨拶を交わすなど、挨拶が基本です。バスを頻繁に使いますが、乗車する時や下車する時は、ほとんどの人がバスの運転手さんと挨拶をします。こういったささいな挨拶を大切にしていけば、人とのコミュニケーションも増えていくのだと実感しています。海外にいるとどうしても色んな事について日本と比べることが頻繁にあります。日本は非常に恵まれているなとも思います。むしろ恵まれすぎなのではないかとも思えてきます。
 私のホストファミリーは八人家族です。ホストファザーは飛行機のパイロットをしており、ホストマザーは介護関係の仕事をしています。そして、六人の兄弟がいて、私と年の近い男の子と女の子もいます。普段はみんなが集まることは少ないですが、週末や誕生日、行事があるときにはみんなが揃いとても賑やかになります。私は二人兄弟なので、たくさんの兄弟がいて楽しそうだなと毎回思います。ご飯はというと、手作りのピザやチキンの丸焼き、天気の良い日には外のBBQグリルでハンバーグを焼き手作りハンバーガーなどすごく美味しい料理ばかりです。なので、ついつい食べ過ぎてしまい、今や少しばかり太ってきました。
 学校生活では、私はファンデーション3というクラスに所属していて、基礎からやり直している所です。最初の頃は、先生が何を言っているのか全くといって分かりませんでした。なので、授業が終わるたびに先生に質問をしていました。2ヵ月が過ぎ、最近では先生が言っていることを理解できるようになってきています。クラスメートの半分は日本人で、他には韓国、メキシコ、サウジアラビア、ベトナム、ウクライナ、ベネズエラと沢山の国々の人が集まっています。というわけで、ディスカッションする時には、同じテーマに対して様々な国の考えやその文化を学べるのでとても楽しいです。まさしく、異文化理解が深まっていきます。

 そして、私のクラスでは毎週月曜日に教科書のトピックに沿ってスピーチをしています。私は日本にいた時からあがり症なので、人前に立つことがとても苦手でした。それに加えて、英語でのスピーチ発表をしなければいけないので、さらに緊張しています。しかし、最近はやっと少し慣れてきました。今後はメモをもたずもっとユーモアのあるスピーチができるようにしていきたいと思っています。休み時間には、仲良くなった韓国人と日本語と韓国語の教えあいをしています。日本にいる時から、元々ハングルを勉強していて少しはハングルが読めたので、韓国人の友人にすごく驚かれました。そして、毎週金曜日の午後にはアクティビティがあります。これは自由に参加できるのですが、様々なところに連れて行ってもらえるので、ほとんど参加しています。今までに、ボーリングや博物館、美術館、野球観戦などに出掛けており、他大学との交流もありました。このアクティビティに参加することにより、さらに沢山の外国人と関われるようになっています。他にも月に1回ボランティア活動があります。この前に行ったボランティアは、近所にある小学校に出向き、一緒にネックレスを作ったり、バスケットボールや大繩したり、バナナチョコレートを作るなどの活動をしました。写真で写っているように、日本語の名前をも書いてあげました。たくさんの子供がいて、みんな楽しんでくれたので、ボランティア活動のやりがいを感じ、非常に嬉しかったです。日本にいる時はなかなかボランティア活動をやる機会がなかったので、すごく素晴らしい経験になりました。このようなことからもコミュニケーション力が伸びていることを感じます。これからももっと積極的に参加していこうと思いました。

 英語の方はというと、リスニングはすごく聞き取りやすくなっているのを日々実感できます。例えば、買い物の時やホストファミリーとの会話、授業、映画を見たとき、自分のリスニング力が伸びていることを実感します。しかし、問題はスピーキングです。聞き取りはできますが、思っている事がすらすらと話せなくて、もどかしい日々を過ごしています。スピーキングは自分が話して何回も練習しなければ身につかないとわかっています。もっと自分の思っていることを話していけたら、もっともっと楽しくなり、様々な話を外国人とできるのだろうなと思います。そして、こちらにきて思ったのが、ボキャブラリーの大切さです。なぜ日本に居るときからもっとボキャブラリーを覚えてこなかったのだろうと今更後悔しています。
 最近の過ごし方は、平日は学校が終わると、学校近くにある図書館に行き勉強をし、週末は友達と映画を見に行ったり、美味しいご飯屋さんをさがしたり、フェスティバルに出かけたりと充実しています。もうウィニペグに来て二カ月が過ぎようとしています。あと八カ月も残っているではなく、もう八カ月しか残っていないと思い、もっともっと成長できるように日々頑張りたいと思います。とりあえず、このタームが終わるまでにボキャブラリーも増やして、スピーキングにも力を入れていきたいと思います。
*この報告は、阪南大学【実学志向型総合的キャリアシステムの構築】事業の2015年度キャリアゼミ支援事業「共に歩むための他者理解 (CHOゼミ)」活動報告の一部です。