オンラインで1年間の研究成果を発表しました
今年度の森重ゼミ3年生は北海道網走市を調査対象地に選び、若年層の認知度向上に向けた魅力の発掘とPR方法の提案をテーマに研究を進めてきました。昨年2月と9月に現地調査を行い、その後調査結果の整理・分析を進めるとともに、SNSを活用した動画の制作に取り組んできました。そして、2月23日、オンラインで網走市観光協会に成果を報告しました。
当日はまず、調査の分析結果を報告した上で、デモ用に作成した動画を2本提案しました。動画は若者向けに作成し、事前に年代によってSNSの使い方の違いを十分に説明していなかったこともあり、観光協会の方からはいくつもの疑問が出されました。動画の内容そのものは良かったと思いますが、いかに成果を理解できるように伝えるかという点では課題の残る成果発表になりました。しかし、こうした経験も学生にとっては良い学びの機会になりました。今後は観光協会からいただいた意見を踏まえて動画を修正し、観光協会に再度提案する予定です。
末尾になりましたが、お忙しいところ、聞き取り調査や成果発表のためにお時間を割いていただき、貴重なご意見をくださった網走市観光協会の皆さまに心より御礼申し上げます。(森重昌之)
当日はまず、調査の分析結果を報告した上で、デモ用に作成した動画を2本提案しました。動画は若者向けに作成し、事前に年代によってSNSの使い方の違いを十分に説明していなかったこともあり、観光協会の方からはいくつもの疑問が出されました。動画の内容そのものは良かったと思いますが、いかに成果を理解できるように伝えるかという点では課題の残る成果発表になりました。しかし、こうした経験も学生にとっては良い学びの機会になりました。今後は観光協会からいただいた意見を踏まえて動画を修正し、観光協会に再度提案する予定です。
末尾になりましたが、お忙しいところ、聞き取り調査や成果発表のためにお時間を割いていただき、貴重なご意見をくださった網走市観光協会の皆さまに心より御礼申し上げます。(森重昌之)
当日の成果発表の様子
-
当日の発表資料
-
オンラインでの成果発表の様子
-
オンラインでの成果発表の様子
※関連記事
参加した学生の報告
SNSが広げる網走の認知度向上の可能性
国際観光学部3年 山田さくら
私たちは2年生後期から、北海道網走市の観光課題の解決に向けた取り組みを行ってきました。網走市では、若年層の認知度低下とそれに伴う観光客減少が観光課題となっています。私たちは2024年2月と9月に網走市を訪れ、夏と冬それぞれの既存の観光資源が若年層にとって魅力的なものか、加えて観光資源となり得るものはあるのか調査してきました。その調査成果を網走市観光協会に発表するため、事前準備で行ったことは以下の3点です。
1つ目は、情報発信方法についてのデータ分析を行いました。例えば、若年層が旅行先を決める際にどのツールの情報を重視するか、数多くあるSNSの中で若年層の利用率が高く、よく閲覧されているのはどのアプリケーションなのか、また私たち若年層が魅力的に感じる動画や動画内で使用される要素はどのようなものが多いのかなどです。データを分析した結果、若年層が旅行先を決める際にSNSの情報を重視し、特にTikTokを使用して旅行先、来訪先を決めていることがわかりました。TikTokで「いいね」が多い動画には、共通して思わず手を止めてしまうようなインパクトのある写真や動画が使用されており、ファーストインプレッションが鍵であることがわかりました。2つ目は、データの分析結果を用いて動画を作成しました。現地調査で撮影した動画、写真を使用し、ファーストインプレッションを意識した10~15秒程度の動画を作成しました。3つ目は、観光協会への成果発表のために、上記の準備内容をまとめたパワーポイントを作成しました。
当日の成果報告ですが、私たちは2024年2月に現地で行った聞き取り調査の時に、網走市は宿泊型ではなく、通過型の観光地になっていること、また「網走にしかできない」ではなく「網走でもできる」という形のプロモーションを行っていることをうかがいました。それらを踏まえて、私たちはドライブコースの作成にあたり、網走市を中心にしながら、網走市周辺の観光資源も含め、広域でコースを作成して調査を行いました。しかし、私たちは「網走市における若年層の認知度向上のためのSNS活用方法」という題目で発表したので、「もちろん網走は通過型の観光が問題になっているが、動画には網走ではない範囲も広域で入っていて、認識が間違っている。摩周湖や神の子池、サロマ湖は網走ではないので、網走で一括りにしては、観光客に誤解を与える」というご指摘をいただきました。また、流氷を間近で見ることができる「網走流氷観光砕氷船おーろら」を「おーろら号」と間違えていた点についてもご指摘いただきました。さらに、動画に関しては、目まぐるしく、良いのか悪いのかわからないと評価をいただきました。
今後は、ご指摘いただいた項目を修正し、動画を網走市観光協会へ再提案する予定です。若年層をターゲットにTikTokを用いてプロモーションを行えば、網走に訪れる人も徐々に増やしていけるのではないかと考えています。
1つ目は、情報発信方法についてのデータ分析を行いました。例えば、若年層が旅行先を決める際にどのツールの情報を重視するか、数多くあるSNSの中で若年層の利用率が高く、よく閲覧されているのはどのアプリケーションなのか、また私たち若年層が魅力的に感じる動画や動画内で使用される要素はどのようなものが多いのかなどです。データを分析した結果、若年層が旅行先を決める際にSNSの情報を重視し、特にTikTokを使用して旅行先、来訪先を決めていることがわかりました。TikTokで「いいね」が多い動画には、共通して思わず手を止めてしまうようなインパクトのある写真や動画が使用されており、ファーストインプレッションが鍵であることがわかりました。2つ目は、データの分析結果を用いて動画を作成しました。現地調査で撮影した動画、写真を使用し、ファーストインプレッションを意識した10~15秒程度の動画を作成しました。3つ目は、観光協会への成果発表のために、上記の準備内容をまとめたパワーポイントを作成しました。
当日の成果報告ですが、私たちは2024年2月に現地で行った聞き取り調査の時に、網走市は宿泊型ではなく、通過型の観光地になっていること、また「網走にしかできない」ではなく「網走でもできる」という形のプロモーションを行っていることをうかがいました。それらを踏まえて、私たちはドライブコースの作成にあたり、網走市を中心にしながら、網走市周辺の観光資源も含め、広域でコースを作成して調査を行いました。しかし、私たちは「網走市における若年層の認知度向上のためのSNS活用方法」という題目で発表したので、「もちろん網走は通過型の観光が問題になっているが、動画には網走ではない範囲も広域で入っていて、認識が間違っている。摩周湖や神の子池、サロマ湖は網走ではないので、網走で一括りにしては、観光客に誤解を与える」というご指摘をいただきました。また、流氷を間近で見ることができる「網走流氷観光砕氷船おーろら」を「おーろら号」と間違えていた点についてもご指摘いただきました。さらに、動画に関しては、目まぐるしく、良いのか悪いのかわからないと評価をいただきました。
今後は、ご指摘いただいた項目を修正し、動画を網走市観光協会へ再提案する予定です。若年層をターゲットにTikTokを用いてプロモーションを行えば、網走に訪れる人も徐々に増やしていけるのではないかと考えています。
成果発表会の詳細と今後への活かし方
国際観光学部3年 古林広暉
2025年2月23日、森重ゼミ13期生は網走市観光協会への成果報告会を行いました。
それに向けて、事前準備として若者の情報収集の手段を調査し、データを収集しました。それらを踏まえ、網走市の魅力発信のための提案と、フィールドワークの詳細や現地調査を通じてわかったことをパワーポイントにまとめました。そして、提案するにあたり、若者に伝わるポイントを押さえたショート動画を作成しました。当日は最終確認としてパワーポイントの確認と修正、発表をひと通り行い、本番のスムーズな進行に備えました。
成果発表会の本番は無事にトラブルもなく進めることができましたが、網走市観光協会の方からのご指摘やご意見による気づきもありました。ご指摘やご意見があったのは3点です。1点目は、私たちのパワーポイントでは「おーろら号」と書いていましたが、実際は「流氷観光砕氷船おーろら」ということでした。パワーポイントの確認は何度もしていたはずでしたが、それでも見落としていたポイントであったため、資料づくりの際の反省点が明らかとなりました。2点目は、作成した動画には網走市外も入っていたということです。フィールドワークでは網走市外にも行っていたため、網走市外の素材も動画に使用していました。しかし、この動画を観光客に「網走市の観光地」として紹介すると誤解を生む可能性があるため、改めて網走市のみの素材で動画を作成することにしました。事前説明が不足していたことや観光客や視聴者に対しての配慮が欠けていたことがわかりました。3点目は、担当者の方から見ると、動画のテンポが速く目まぐるしく感じたとのことでした。私たちはショート動画の調査でテンポが速く、場面の切り替えが多い動画が若者にとって魅力的に感じる傾向があると結論づけ、そのような動画を作成しました。そのため、年齢が異なると目まぐるしいと感じる人もいるかもしれません。
今回の成果発表会を振り返り、さまざまな反省点や満足した点などが見つかり、多くの収穫がありました。総括すると、資料づくりに際しては何度も目を通してミスや誤字をなくし、第三者目線で内容を見ること、そして提案に対する根拠となるデータを提示することこそがより良い発表につながることを理解できました。今後、社会に出ると資料をつくる機会が多くなるので、大学生のうちにこのような経験ができ、貴重な機会となりました。この経験を実際に活かせるよう、網走観光協会からご指摘いただいたことやご意見をこれから自分の中で煮詰めることが大切だと感じました。
それに向けて、事前準備として若者の情報収集の手段を調査し、データを収集しました。それらを踏まえ、網走市の魅力発信のための提案と、フィールドワークの詳細や現地調査を通じてわかったことをパワーポイントにまとめました。そして、提案するにあたり、若者に伝わるポイントを押さえたショート動画を作成しました。当日は最終確認としてパワーポイントの確認と修正、発表をひと通り行い、本番のスムーズな進行に備えました。
成果発表会の本番は無事にトラブルもなく進めることができましたが、網走市観光協会の方からのご指摘やご意見による気づきもありました。ご指摘やご意見があったのは3点です。1点目は、私たちのパワーポイントでは「おーろら号」と書いていましたが、実際は「流氷観光砕氷船おーろら」ということでした。パワーポイントの確認は何度もしていたはずでしたが、それでも見落としていたポイントであったため、資料づくりの際の反省点が明らかとなりました。2点目は、作成した動画には網走市外も入っていたということです。フィールドワークでは網走市外にも行っていたため、網走市外の素材も動画に使用していました。しかし、この動画を観光客に「網走市の観光地」として紹介すると誤解を生む可能性があるため、改めて網走市のみの素材で動画を作成することにしました。事前説明が不足していたことや観光客や視聴者に対しての配慮が欠けていたことがわかりました。3点目は、担当者の方から見ると、動画のテンポが速く目まぐるしく感じたとのことでした。私たちはショート動画の調査でテンポが速く、場面の切り替えが多い動画が若者にとって魅力的に感じる傾向があると結論づけ、そのような動画を作成しました。そのため、年齢が異なると目まぐるしいと感じる人もいるかもしれません。
今回の成果発表会を振り返り、さまざまな反省点や満足した点などが見つかり、多くの収穫がありました。総括すると、資料づくりに際しては何度も目を通してミスや誤字をなくし、第三者目線で内容を見ること、そして提案に対する根拠となるデータを提示することこそがより良い発表につながることを理解できました。今後、社会に出ると資料をつくる機会が多くなるので、大学生のうちにこのような経験ができ、貴重な機会となりました。この経験を実際に活かせるよう、網走観光協会からご指摘いただいたことやご意見をこれから自分の中で煮詰めることが大切だと感じました。