2024年7月17日、「ストアオペレーション」プレゼンテーション発表大会でルクアイーレの開発担当で著名な舟本恵氏(6月5日のゲスト講義に引き続きご来学頂き)に、ご講評いただきました。発表本番前の4週にわたって、理想のSC(ショッピングセンター)を開発するというテーマに対して、5つの班に分けて発表の準備を進めてきました。市場動向や立地条件の設定、ターゲット設定とコンセプトワーク、提供物やテナントミックスなど、これまでの授業を踏まえた開発ステップに基づき、ユーザーインタビューなどでニーズチェックなども行いながら作成してきました。舟本氏からは、5つの班それぞれ得点としては僅差だったが、生の声や観察データ、競合・類似事例の調査などにおいて評価できるとしたうえで、改善ポイントなどについて各班の助言を行いました。

 池澤ゼミ3回生のメンバーと舟本先生!


 A班は、テナント業種の動向なども合わせながら、学生ニーズに寄り添ったショッピングセンター(SC)を提案(最優秀賞・同率)


 C班は中百舌鳥エリアにおけるまちづくり基本計画に則して、エンターテインメントに寄せたSCを提案。


E班は北陸新幹線延伸の影響下での福井県敦賀市に立地するアウトレットモールを提案


D班は奈良駅に日本人観光客・訪日外国人向けの温泉付きSCを提案。フロア構成も提案。


B班は競合ひしめく梅田エリアにSNSを起点としたニーズをもとに、雑種カフェやPOP-UPなどを具体的に提案(最優秀賞・同率)


舟本先生は5つのポイントから、学生チーム各発表班を審査。良いところ、改善するところをコメント。


タイプの違う提案に対して、マーケティングの可能性や奥深さを理解できたと思います。お疲れさまでした!

学生コメント

■流通学部3年 上野 萌衣
ストアオペレーションの最終発表会にて『新ショッピングセンターを作る』というテーマから各班で話し合いをし、自分の作りたい理想のSCを企画として作り上げ発表しました。私達の班は『新しい推しを見つける施設』をテーマとして発表をさせて頂いた所、最優秀賞を頂くことができました!!本日発表を行い、舟本様からフィードバックを頂けたことで私達の考えには何が足りなかったのか、どうすればもっと良い施設になったのかを改めて考えることができ、すごく良い経験になったなと感じました!!

■流通学部3年 冨里 真優
今までの本講義の内容や、大学で学んだことを元に班で話し合い、自分たちで1から理想のSCをつくるという作業がわくわくしました。単純に理想を設計に入れるだけでなく、利益や競合も考慮して考えるという点で自分達の知識力が試されているなと感じました。SNS視点を取り入れていたことや、ネットのデータと班の意見を取り入れたことなどたくさん褒めていただけて嬉しかったし、普段経験することのできないことができて良い経験になりました。

連携先コメント

JR西日本SC開発株式会社 カンパニー統括本部 開発戦略部
部長 舟本 恵 様

【プロフィール】
神戸大学MBAフェロー、SC経営士。
2000年JR西日本入社。2015年プロジェクトリーダーとしてルクアイーレを開発。
バルチカ、ルクアフードホール等の開発を経て、2022年7月から現職。
JR西日本グループの新規SC開発責任者、国内コンサルティング事業責任者、ルクア大阪店舗開発を管轄。
また、最近ではバルチカ03の開発に携わる。中国SC 開発株式会社外取締役。MBA。

【コメント】
昨年に引き続き、今回もゼミ生の皆様による大変興味深いプレゼンテーションをお聞かせ頂きました。どのチームも、かなりの時間と労力を費やして調査・議論されたであろう充実の内容でした。全チームへ評価点をつけさせて頂きましたが、全チームが1ポイント内に納まる僅差となり、全体的にレベルの高い発表でした。立地選定においては、空白マーケットを狙うチームや、あえて競争が激しいマーケットを狙うチームもあり、それぞれの戦略の違いが見られて良かったと思います。また、SNS起点の商業施設開発という、従来にはなかった新しいアプローチのご提案もあり、私自身も新たな学びを得ることができました。5項目ほどの着眼点(=評価項目)に基づきアドバイスさせて頂きましたが、とはいえ、既成概念に問わられず、ダイナミックなレポートへと仕上げて頂ければと思います。

教員のコメント

経営学部
池澤 威郎 教授

JR西日本SC開発の舟本恵氏にご来学いただき、学生たちによるショッピングセンター(SC)開発のプレゼンテーションを見て頂いてコメントを頂戴いたしました。舟本氏は①発表の中身の充実度、②ストーリーの整合性、③ファクトベースであること、④立地選定の考え方、⑤競合・類似施設の事例分析の5点から評価を行っていただきました。また、各班の良いところ、補うべきところをそれぞれ的確に指摘し、調査の方法や着眼点の持ち方、論理一貫性などの点で改善の指導をいただくことができました。調査やロジックの構築から、具体的・実践的な打ち手などの展開まで開発経験豊富な舟本先生からのコメントは、今後のレポート作成へも活かせるとても貴重な時間でした。ありがとうございました。

参加学生一覧

牛島 敬介、 作田 美結菜、 杉原 大樹、 中上 元、 中澤 怜大、 上野 萌衣