大阪くらしの今昔館を訪れた後、Osaka Metroを使って大阪の地勢や歴史を学びました

 国際観光学部では、1年生全員が「大学入門ゼミ」を履修することになっており、観光学を学ぶための基本的な知識や手法を習得することをめざしています。中でも、AO入試入学者は特別クラスを編成し、モチベーションの高い学生同士で切磋琢磨する機会を設けています。この授業では、フィールドワークの手法についても学びますが、フィールドワークの基礎知識や大阪のおおよその歴史を学んだ上で、6月8日(土)に初めてのフィールドワークに挑みました。
 当日は1年生13名と3年生のSA(Student Assistant)2名が参加し、最初にあべのハルカスキャンパスから大阪市内を眺め、大阪の地勢を把握しました。その後、天神橋筋六丁目駅まで移動し、大阪くらしの今昔館を見学しました。くらしの今昔館には江戸時代の町家が原寸大で再現されているほか、明治時代から昭和時代までのまちの模型が展示されており、授業で学んだことを実際で体験しながら振り返る機会になりました。
 昼食をはさんで、午後からは4つのグループに分かれ、Osaka Metroを使ったクイズラリーに挑戦しました。大阪の歴史や観光資源に関する問題を解きながら、実際に歴史が感じられる駅や観光資源がある駅を訪れました。こうして実際に訪問することで、大阪に関する理解を深めることができたと思います。
 今回は、あらかじめ用意された課題に答える簡単なフィールドワークでしたが、写真の撮り方や情報の集め方など、基本的な手法を習得するほか、フィールドワークの意義を理解する機会になりました。このフィールドワークを通して学んだことや感じたことについて、参加した1年生とSAが以下で報告します。(森重昌之)

当日のフィールドワークの様子

  • 大阪くらしの今昔館にて

  • 大阪くらしの今昔館での見学の様子

  • Osaka Metroクイズラリーのチーム1

  • Osaka Metroクイズラリーのチーム2

  • Osaka Metroクイズラリーのチーム3

  • Osaka Metroクイズラリーのチーム4

参加した学生の報告

普段見ない大阪
 国際観光学部1年 千賀琉偉

 私は今回フィールドワークし、体験したことや感じたことをまとめました。
 初めに、あべのハルカス23階にある阪南大学のあべのハルカスキャンパスで、大阪市街を見渡し、授業で学んだ東西の道は「筋」、南北の道は「通り」であることや、昔大阪城の周りは武士などが住んでおり、土地が高い位置にあることなどを確認しました。
 次に、地下鉄に乗って天神橋筋六丁目駅に行き、大阪市立住まいのミュージアム「くらしの今昔館」に行きました。江戸時代のなにわの街並みが実物大で再現されており、本屋の店内や人形屋の店先や昔の祭りの様子、木でつくられた便所まで再現されていました。一日の生活の様子も再現されており、その精巧さに驚きました。他にも明治、大正、昭和の近代大阪の街並みの表情をミニチュア化した「モダン大阪~パラノマ遊覧~」がありました。昔の街並みや理髪店の様子、通天閣とルナパークなど、年寄りには懐かしく、若い人には新しいと感じるような場所でした。この「くらしの今昔館」では浴衣を着ることができるので、外国人の方や子どもも楽しめ、お年寄りの方が懐かしいと思えるなど、老若男女が楽しめる場所だと感じました。
 そして次に、地下鉄を知るために「Osaka Metroクイズラリー」を行いました。これは、チームに分かれて問題の答えになる駅を訪れ、クイズが解けると点数がもらえる、対戦形式のクイズラリーです。問題の中には開業時の問題などがありました。そこで駅にある案内図を見ながら迷っていると、近くにいたおじいさんが話しかけてくださり、昔の駅について話してくださいました。さらに駅員さんに尋ねると、忙しい中でも優しく話を聞いてくださいました。私はOsaka Metroクイズラリーを通して、地下鉄路線が海外の方でもわかりやすいよう路線ごとに色分けされていたり、昔の名残で向かう方向によって駅の到着メロディが違ったりするなど、普段気にしたことがないことにもさまざまな工夫があり、何もないと思っている場所でも調べてみると興味深く、楽しめるのだなと感じました。
 フィールドワークの様子をレポートにまとめ、見つめ直すと、フィールドワークの重要性に気づきました。例えば、現代の地下鉄はとても便利に工夫され、かつ楽しめるものになっていました。しかし、そのことを知っている人は少ないかもしれません。普段当然のように使っていて気にしたことがない場所でも、違う視点で見て、テーマを決めることで、楽しみが倍増したり、新しい発見があったりすると感じました。私たちはもっと大阪の歴史や工夫されている部分に注目し、それを周りに伝えていけるようにならないといけないと感じました。

一人一人の特性を生かせたフィールドワーク
 国際観光学部1年 前藤直也

 6月8日、私は大学のフィールドワークの授業で、「大阪くらしの今昔館」、そして大阪市の地下鉄を見て回りました。今回のフィールドワークは、大阪市の歴史を座学だけでなく、実際に自分たちの目で見て学ぶことが目的です。初めてのフィールドワークということもあり、今回はグループごとにクイズに答えてポイントを獲得するなど、ゲーム要素を交えたフィールドワークが行われました。
 まず、フィールドワーク前の授業で大阪府の地名や歴史を教わり、当日は授業で教えていただいたことを、あべのハルカスキャンパスで大阪市の景色を見ながら再度説明していただきました。大学の教室で教わるより、実際に見て教わった方がよりイメージしやすく、知識が頭に入ってきました。このように、教室内ではわからないことも、現場に行くことで、より臨場感が生まれるということを実感できました。
 あべのハルカスから移動し、「大阪くらしの今昔館」を見学しました。館内は江戸時代の大阪の街並みや明治以降の大阪のジオラマなどが展示されており、昔の大阪を体感できるようになっていました。私も普段目にすることのない江戸の町や模型に興奮し、写真や動画をスマートフォンで撮影し続けていました。
 大阪くらしの今昔館を後にし、昼食を済ませた後、「Osaka Metroクイズラリー」を行いました。各グループ3人から4人のチームに分かれ、大阪の地下鉄に関する問題を解き、その問題の答えとなる駅で集合写真を撮影するというものでした。問題はチーム内で知恵を出し合うだけでなく、スマートフォンで調べたり、駅員や街の方々に尋ねたりしながら正解を導き出さなくてはなりません。難易度の高い問題もありましたが、私たちのチームは積極的に意見を提示する人や有力な情報をインターネットから瞬時に見つけ出せる人など、メンバー一人一人の活躍のおかげで、他のチームと比較してスムーズに問題を解くことができました。私も電車のダイヤを調べたり、率先して駅員に尋ねたりするなど、チームに貢献できるように努めました。最終問題では、最も難易度の高い問題が出題され、正解が出せず行き詰ってしまいました。私自身、難しさから問題を放棄したい気持ちにかられましたが、チームのメンバーは「ここまで来たら最後までやり抜きたい」と言い、問題を解くことを諦めませんでした。その前向きな姿勢に鼓舞され、私も最後まで問題に向き合うことができました。その努力の結果、私たちのチームは5問すべての問題に正解し、総合結果は4チーム中2位という成績を残すことができました。
 Osaka Metroクイズラリーを行って気づいたことがあります。それは自分が人に何かを尋ねる時、人見知りせずに聞くことができたことです。同じチームの人は、駅員に何か尋ねる場面になると、なかなか話しかけられずにいましたが、私は難なく話しかけることができました。私は割と人見知りしてしまう性格ですが、そのような自分の意外な一面を知ることができました。自分だけでなく、積極的に案を出すことができる、困難にぶつかっても諦めないなど、同じチームの人たち一人一人の特長も知ることができました。
 今回のフィールドワークを通して、私は大阪の歴史や地下鉄の乗り方などを学んだほか、自分の目で観て知ることの大切さ、そしてグループワークによって見ることができるチームのメンバーの特性、特技を知ることができました。今後行われるフィールドワークやグループワークなどでも、私は積極的に行動し、チームに貢献できるよう努めていきたいと思います。そうすればきっと、自分にしかできない特技や役割を見つけることができるはずです。

大阪の移り変わりと新たな発見
 国際観光学部1年 田村海斗

 6月8日に行われたフィールドワークでは、大阪くらしの今昔館を訪ねたり、Osaka Metroクイズラリーを実際に体験したりすることで、大阪の歴史や地勢の理解を深めることを目的とした授業でした。
 今回の授業を行うにあたり、事前に大阪の歴史についておおまかな説明を受けました。そこである程度の時代背景をつかんだことで、実際にその場所に訪れた際に、何も知らない状態で臨むよりも、歴史や発展している街並みを強く感じられ、このフィールドワークを有意義にすることができました。
 フィールドワーク当日、午前に大阪くらしの今昔館を訪れたのですが、内部は江戸時代そのものでした。建物はもちろん、内装まで再現されており、少し薄暗くなると夜の印象になりました。また、家屋内の部屋はすべて畳の和室であったり、竹トンボのようなものや見たことのない子ども用のおもちゃが並べられていたり、その頃の時代がどのようなものであったかを感じられました。さらに、家の入口には家紋入りののれんがあり、この頃はまだ「一族」の概念が強く、いざこざも絶えなかったのではないかと想像しました。
 この江戸時代のエリアを抜けると、近代から現代への住まいの近代化や暮らしの変化などを表す模型が展示されていました。そこでは街の構造である「筋」や「通り」が明確にわかるようになっており、事前に習った学習の成果を確認でき、現代の街並みにその名残が残っていることを再確認できました。さらに、三種の神器である「白黒テレビ」、「冷蔵庫」、「洗濯機」も置いてあり、教科書で見た歴史を感じられる場所でもありました。
 午後からはOsaka Metroを利用したクイズラリーを行いました。そのクイズラリーとは、SAから出されるクイズを解きながら、そのクイズの答えである駅の駅名板を背景に写真を撮るというものであり、チームのメンバーと協力して進めるものです。この活動を通して、普段何気なく利用している地下鉄でしたが、クイズで観察しながら乗ってみると、さまざまな発見がありました。例えば、「この列車接近注意音が表す駅は」という問題では、音の最後のリズムの中に名前が隠されていました。注意して聴かなければわからないようなことを見つけることはとても楽しく、新たな発見がある、ワクワク感のある体験でした。
 今回のフィールドワークを通して、時代の移り変わりを感じたり、普段何気なく利用している交通機関の中に「新たな発見」があったりすることはとても楽しく、有意義である上に、過去を振り返った時に私たちが生きていた時にこのような変化があったのかと思い返すのも楽しそうだなと感じました。そして、今回グループで協力したことを大切に、グループワークなどにも活かしていきたいと感じました。

初めてのフィールドワークで学んだこと
 国際観光学部1年 長岡実央

 2019年6月8日(土)、森重ゼミでは大阪の歴史や地勢の理解を深めることを目的に、フィールドワークを行いました。
 私たちは、大学入門ゼミの授業内で事前学習をしました。紀元前4500年頃からのさまざまな出来事を年表にして、日本史に残る戦や建造物にいつ、誰がかかわっていたのかをまとめました。また、大阪の街は格子状になっており、南北の道を「筋」、東西の道を「通り」と呼ぶことや、大阪城から西へと街が広がっていったことを知りました。他にも、フィールドワークとは何か、フィールドワークにはどのような写真が適しているのかを学びました。
 フィールドワーク当日は10時に阪南大学あべのハルカスキャンパスに集合し、そこから大阪市街を一望しました。先生に解説してもらいながら改めて自分の目で実際に見ることで、事前学習で学んだことについてより理解を深めることができました。特に、多くの高層ビルが建った今でも「筋」や「通り」をわかりやすく見ることができ、年表で学んだ歴史がつながっていることを実感しました。
 次に、地下鉄谷町線で天王寺駅から天神橋筋六丁目駅へ移動し、大阪くらしの今昔館を訪れました。大阪くらしの今昔館では、江戸時代以降の大阪の街並みや暮らしの様子が実物大で再現されており、その中に自分も入り込んだような感覚で当時の生活を知ることができました。特に、現代と比較したときに、トイレの使い方の違いには驚きました。私が当たり前に感じていることがなかった時代で、それらが当時の当たり前だったことを強く実感しました。
 その後、昼食をとり、Osaka Metroでクイズラリーを行いました。4つのグループに分かれて、次々と出題されるクイズの答えとなる駅を地下鉄で巡り、それぞれの駅名標の前で写真を撮り、最終的に阪南大学あべのハルカスキャンパスに集合するという内容でした。クイズを解くことで、最近できた路線の駅、最も乗降客数が少ない駅など、地下鉄の歴史やデータを知ることができました。また、駅員の方々に質問したり、公式ホームページを見たりすることで正確な答えを得られ、情報の集め方についても学ぶことができました。
 私たちのグループは3位という結果でしたが、今春から大阪に来た私にとって今回のフィールドワークは、まだあまり馴染みのないこの街についてよく学び、新たな知識を得られた良い経験となりました。また、事前に何もせずに現地へ行くより、その街の歴史や地勢を知ってから行くことで、現地で得られる理解がより深くなることを実感しました。今後は、このフィールドワークを通して学んだことを次回からのさまざまな授業で活かし、多くの知識をつけて分析することで、新たな気づきを得られるようにしたいです。

大阪の時代の変化と開発を感じ取ることができたフィールドワーク
 国際観光学部1年 宮本脩年

 私たち森重ゼミは、6月8日(土)に初めてのフィールドワークに行きました。今回のフィールドワークの目的は「大阪の歴史や地勢の理解を深めること」です。私たちは、フィールドワークに行くまでに大学入門ゼミの授業で大阪の歴史について学びました。紀元前の大阪について、私が住んでいる東大阪は海であったことを知りました。他にも、私は大阪に19年間住んでいますが、南北に走る道路は「筋」、東西に走る道路は「通り」と呼んでいることを知りませんでした。
 フィールドワーク当日、朝10時にあべのハルカスキャンパスに集合しました。私は初めてあべのハルカスキャンパスに行きましたが、そこからは大阪市街が一望でき、大阪の地勢を学ぶことができます。その風景に驚くとともに、興奮しました。
 それから、地下鉄谷町線に乗って天神橋筋六丁目駅まで移動しました。そこで、大阪くらしの今昔館に行きました。大阪くらしの今昔館では、江戸時代以降の大阪の歴史と暮らしの様子を学ぶことができる施設です。大阪の江戸時代を再現した街並みを体験することができました。また、夏祭りの雰囲気や商家の様子を感じることができました。今の大阪とはまったく違うと思っていましたが、ガヤガヤした雰囲気は似ているなと感じました。
 その後、昼食をとり、Osaka Metroクイズラリーをしました。それは4つのグループに分かれ、問題の答えとなる駅に行き、駅名票を背景にグループのメンバーで写真を撮るというものです。そのクイズに正解し、早くゴールするとポイントをもらえ、より多くのポイントを取ったチームが勝ちです。Osaka Metroには9つの路線があり、路線によって雰囲気が違っていました。特にニュートラムは、地下ではなく陸上を運行しているものです。その電車は自動運転であり、車内はカラフルで、座席の位置もとてもおもしろい構造になっていて、遊び心があって素晴らしいと思いました。お客さまが飽きないように工夫されているなと感じました。そして、最終問題が終わり、ゴール地点に戻ると、なんと私たちのグループが1位でゴールできました。
 今回のフィールドワークの目的である「大阪の歴史や地勢の理解を深めること」は達成できました。大阪の時代の移り変わりや成長を感じることができました。今後、今回のフィールドワークを踏まえて、普段何気なく通っているところにも観光の魅力があるかもしれないと思うことが大切なのではないかと考えつきました。同時に、何事にも観光の視点で見ることに意味があると思いました。これを今後の大学生活に活かすことで、より良いものを手に入れることができるのではないかと考えました。

大阪のまちの歴史から感じたこと
 国際観光学部3年 岡大地(Student Assistant)

 今回はSAとして、大学入門ゼミ1回生のフィールドワークのサポートを目的に、大阪の街の探検に同行しました。1回生は、阪南大学あべのハルカスキャンパス、大阪くらしの今昔館、Osaka Metroを調査対象とし、大阪の街の発展を学びながら、初めてのフィールドワークを生き生きと楽しんでいました。また、私自身も学ぶことが多いフィールドワークとなりました。
 あべのハルカスでは、大阪の町並みを一望でき、先生がまちの特徴や発展の歴史、大阪城の位置などを詳しく教えていただき、机上ではできない学びになりました。私も地方出身で初めて知ったことが多かったので、とても有意義なものとなりました。
 大阪くらしの今昔館では、江戸時代の大阪から戦後までの街の変化をさまざまな展示物から感じ取ることができ、大阪がどのように発展したのかわかり、歴史を辿りながら学ぶことができました。江戸時代の町並みを再現した展示物では、当時の人の暮らしぶりを体験できたため、今の私たちの暮らしがいかに当時と比べて快適なのかを考えさせられました。特に、大阪の町並みの変化をパノラマで見る展示物では、江戸と明治、戦前と戦後といった大きな節目の度に急成長する大阪を見て、昔の人の力強さを実感でき、「窮地にこそ努力する」ことを私も見習わなくてはならないと思いました。また、大阪のシンボルである「通天閣」は、戦時中に鉄の回収のため解体されており、現在の通天閣は2代目であることや空襲でさら地になった土地に今も残る「筋」と「通」を用い、再開発されていることに驚きました。
 Osaka Metroを回るフィールドワークでは、先生がチームに分かれた1回生にクイズを出し、歴史や特徴を考えながら行動し、答えを見つけるものになっていました。大阪の駅名や地名は昔の名残から受け継がれているものが多く、普段何気なく呼び親しんでいた駅名について考えるものでした。
 これらの3つの調査対象地で学んだことから、大阪の街は江戸時代から保持されている伝統やまちづくりの方法など、歴史を感じるものが他の地域と比べて多々あることがわかりました。例えば、御堂筋や谷町筋などの「筋」と大正通りや海岸通りなど「通」でつくられる碁盤状のまちづくり、大阪の「北」と「南」の言葉の違いなどです。今回のフィールドワークを通して、自分たちが住んでいる地域を見つめ直すことができました。また、1回生にとっては初めてのフィールドワークで、大切さと難しさがわかるものであったと思います。私も3回生になり、ゼミ活動が本格的に始まっていく上で、フィールドワークでの視点や調査方法を見直そうと思えるきっかけとなりました。このSAの経験を活かし、これからの自分自身の成長につなげていこうと思います。

発展し続ける大阪
 国際観光学部3年 松下綾里(Student Assistant)

 私は大学入門ゼミのSAを担当しており、今回1年生が初めてフィールドワークを行くことになり、そのサポートをするため同行しました。今回のフィールドワークでは、午前中に大阪くらしの今昔館を見学しました。そして、午後からOsaka Metroが発行している1日乗車券を利用して、Osaka Metroに関するクイズをリレー方式で解いていくグループワークを行いました。1年生はチームに分かれ、答えとなる駅を回っていました。
 フィールドワークを行う前に、授業で大阪の歴史について学習しました。歴史だけでなく、街のつくりや特徴についても学習しました。中でも印象に残っているのは、豊臣秀吉がつくった大阪の街が計画的であったというところです。具体的に言うと、大阪の街は碁盤の目のようになっており、東西に伸びる道を「筋」、南北に続く道を「通り」と呼んでいます。有名なのは御堂筋や心斎橋筋、長堀通などです。昔つくられた街が今もそのまま受け継がれ、残っていることは大阪の街の魅力だと感じました。
 くらしの今昔館では、大阪の街並みが再現されたブースがあり、昔の長屋などが展示されていました。ブース内には、庶民や商人の生活の様子が比較できるようになっており、昔の人が使用していたと考えられる生活道具も展示されていました。館内でよく目にしたのが、浴衣を着て展示ブースを見学している人でした。特に訪日外国人が多かったですが、浴衣を着て古風な空間を楽しんでいるように見えました。1年生も珍しいものを見つると、そのことについて先生に質問をしたり、お面を被って写真を撮ったりして楽しんでいました。
 私は「今昔館は見る視点によって変化する」と感じました。私が着目したのは建物です。展示の中でも建物に着目してみると、江戸時代は木造建築で質素な景観であるのに対し、明治に入って西洋文化が発達し、青や白などの色を使用した建物があり、近代的なビルなどが立ち並び、華美な景観に発展していました。戦後の昭和では、明治時代の華美な景観はなく、すべての地域ではありませんが、バスを仮設住宅として暮らしている様子もありました。そして、高度経済成長期には急激に発展し、鉄筋コンクリートを使用した集合団地などが建設され、今の暮らしに近い建物に発展していました。
 ここから、建物で時代の流れがわかります。そして、大阪は時代とともに発展し続けていました。特にわかりやすいのは明治時代であり、当時は日本独自の文化だけでなく、異文化を取り入れることで視点が変わり、新たな文化の発展につながったということです。そして、あらゆる分野で常に変化し続けていると感じました。最近では、昔の建物をリノベーションし、カフェや民宿などがSNSなどで発信され、新たな資源になっています。発展を続けることで、大阪の街は今よりも魅力的になると考えています。