【大谷ゼミ】フェリーさんふらわあ志布志航路の乗船合宿を行いました

大隈半島の観光資源調査も実施しました

 大谷ゼミ(代行:森重)では、フェリーさんふらわあと連携したゼミ活動を進めています。そして、同社が就航している3路線の1つである大阪−志布志(鹿児島)航路に着目し、大隈半島の観光資源開発を行い、フェリーさんふらわあと組み合わせた商品の提案などをめざしています。そこで、12月12日から14日にかけ、さんふらわあ さつまの乗船合宿を行うとともに、大隈半島の観光資源調査を行いました。
 行きのさんふらわあの船内では、出航後すぐに乗組員に船内を見学させていただき、その後レストランでバイキング、展望風呂などを楽しみました。また、船内の利用者の様子を観察したり、翌朝には海からの景色を眺めたりしました。大阪・志布志航路は外洋に出るため、ゼミ生は船酔いを心配していました。しかし、当日は風が強かったものの、次第に揺れにも慣れたようで、特に気にする様子はありませんでした。
 志布志港の到着後は内之浦宇宙空間観測所や鹿屋航空基地史料館、鹿屋市鉄道記念館、荒平天神などを視察しました。これ以外の箇所も視察する予定でしたが、どの資源も魅力的で、思った以上に時間をかけてしまったため、次回調査することにしました。
 このような乗船合宿の機会を設けていただいたフェリーさんふらわあの三田さま、船内を案内してくださった冨金原さまをはじめ、同社の皆さまに厚く御礼申し上げます。以下で、参加したゼミ生が乗船合宿の様子を報告します。(森重昌之)

ゼミ活動の様子

  • 大阪南港かもめ埠頭にて

  • さんふらわあ さつまでの記念撮影

  • 船内見学の様子

  • 内之浦宇宙空間観測所にて

  • 鹿屋航空基地史料館にて

  • 鹿屋市鉄道資料館にて

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参加したゼミ生の報告

目的に合わせたお客さまへのサービス
 国際観光学部2年 夏原花実(大谷ゼミ)

 先日、神戸港で大分航路に使われているフェリーの船内見学をさせていただき、今回は志布志航路に乗船しました。同じフェリーさんふらわあのフェリーでも雰囲気や部屋に違いがあり、航路によって違う楽しみ方ができると感じました。志布志航路は「外洋に出るので揺れる」と聞いていたので、初めてフェリーに乗ることに緊張と不安がありました。実際に乗ってみると、揺れはまったく気にならず、本当に快適でした。今回はツーリストベッドの部屋を利用しましたが、1つ1つのベッドに電灯とコンセントが付いていたので、個人の時間をゆっくり過ごせました。家族や友人、グループで利用する時は団欒ができるファーストの部屋がお勧めだと思います。
 志布志航路は、観光目的で利用されている方よりも、運送業などのトラック運転手や年配の方が多く、主に生活航路として利用されているそうです。私たち以外に若い方や女性をあまり見かけませんでした。皆さんフェリーに慣れておられ、従業員と仲が良くリラックスされていることはわかりましたが、初めてフェリーを利用する方がその様子を見ると、少し抵抗を持ってしまうかもしれません。今後、観光目的で利用する方や若者・女性の利用者を増やしていくためには、生活航路として利用する方への対応とそれ以外の利用者の対応をどのように行うのかが大きな鍵になるのではないでしょうか。
 行きの船内では、レストランのバイキングを食べましたが、種類や量が多く、お腹いっぱい食べることができました。男性やたくさん食べる方には手頃な価格だと思いますが、女性や少食の方には少し値段が高い気がしました。バイキングはたくさんの種類のメニューをいっぱい食べられるということに魅力を感じますが、少しだけ食べたい方やバイキングでなくてもよいと思っている方もおられると思います。そこで、さんふらわあ定食などとして単品のメニューを提供してもよいかもしれません。老若男女問わず、さらに多くの利用者がレストランに気軽に足を運ばれるのではないかと思います。
 また、展望浴室はきれいで、窓から景色も見えるので、とても気持ちが良かったです。朝も利用できることが女性にとってはすごく嬉しかったです。長時間、船の上で過ごすことは初めてでしたが、揺れもまったく気にならず、本当にホテルに宿泊しているような気分になり、とてもゆったりとした時間を過ごせました。
 今回、初めて鹿児島を訪れ、鹿屋航空基地史料館に行きました。鹿屋航空基地史料館とは、海上自衛隊鹿屋航空基地の敷地内にある海軍航空の歴史資料館です。旧日本海軍創設期から第二次大戦までの資料展示や戦争に関する資料がたくさん展示されています。主に、旧海軍航空隊に身を置き、第二次世界大戦の末期に戦った多くの若い特攻隊員の写真や遺書・遺品などが展示されています。また、海上自衛隊航空部隊の発展と過程、その中で活躍する隊員の姿、現在の海上自衛隊の活動状況が紹介されています。
 普段の生活では、海上自衛隊の情報も知ることはないし、話題に触れることもありません。日本人として、自分の国のことについて知ることはとても大切なことです。修学旅行で行われる平和学習のように、地元から離れた地域を訪れる時にこそ、史料館などを訪れ学ぶ機会が多くなります。この史料館では、実際使われていた飛行機や特攻隊員の遺品、遺書が本当に数多く展示されていて、他の場所ではなかなか見ることはできないと思いました。いろいろなことを考えさせられる場所であったので、多くの人にも訪れてもらいたいです。

地域の方との交流の大切さ
 国際観光学部2年 松永未来(大谷ゼミ)

 12月12日から14日にかけて、フェリーさんふらわあ乗船合宿へ行ってきました。行き先は、鹿児島県志布志市、大隅半島です。初めての乗船合宿ということで、期待と不安でいっぱいでした。
 今回、乗船したさんふらわあ・さつまは、先日船内見学をさせていただいたさんふらわあ・ごーるどとは違い、フェリーさんふらわあの中でも最も古いフェリーです。乗船してから出航するまで、30分くらい時間がありました。出航する前も少し揺れを感じることがありました。出航してから、フェリーさんふらわあのスタッフの方に船内見学をさせていただきました。さんふらわあ・ごーるどとはまた違った雰囲気があり、デラックスルームは昔の西洋の高級ホテルのような雰囲気でした。私たちが泊まったツーリストベッドは、2段ベッドが3つ並んだ、窓がついていない部屋でした。枕元にはコンセントもついてあり、個人のプライベートが確保できるよう、ベッド1つ1つにカーテンも取り付けられていました。しかし、窓がなくベッドが横並びだったため、少し窮屈に感じました。また、横並びのベッドでは、身体を乗り出さないと相手の顔を見て会話ができないため、向い合ったベッドの配置にすると会話もしやすく、窮屈感もなくなるのではないかと思いました。ツーリストの部屋は最大86名が宿泊できる部屋もあり、クラブ活動の合宿などの移動にはぴったりだと思いました。
 女性トイレや展望浴室はとてもきれいで、快適でした。ただし、1つ気になった点があります。朝風呂に行った時に、外の景色が見えるよう窓が取り付けられていて、とても景色がきれいなのですが、潮がついていて外が見にくく、少し残念に感じました。夜は外が暗くて見えないので、朝風呂に行った時、温まりながら外の景色をもっときれいに見られたら良いと感じました。夜にはレストランのバイキングをいただきました。値段も特段高いわけではなく、種類も多く、季節限定メニューもあって良かったです。しかし、あまりたくさんの量を食べない女性からすると、バイキングではなくてもよいし、バイキングでは損をした気分になるかもしれません。そこで、定食形式のものを別に提供したり、レディース価格のバイキングを設定したりするなど、女性にもレストランを利用するようなしかけが必要ではないかと思いました。また、お客さまの中で酔っ払った男性も何人か見かけたので、若い女性は少し不安になるのではないかと思いました。今では、電車や長距離バス、ホテルなどでも女性専用の場所が設けられているように、船でも女性専用の部屋や場所をつくると、もっと若い女性もフェリーを利用しやすくなるのではないかと考えました。
 志布志港に到着後、鹿屋市鉄道資料館へ行きました。資料館は、大正4年から72年にわたって活躍した国鉄大隅線の鹿屋駅跡に、同じ形の建物を再建したものです。中に入ると、昔の切符やおもちゃの電車が走っていたり、昔を再現した切符がもらえたりします。また、かつて実際に使っていた運賃表なども展示されていました。記念館で一番印象に残っていることは、実際に走っていた列車がそのまま展示されていたことです。中の座席の配置や運転席がとてもレトロで、当時のそのままの様子で残っていました。
 また、博物館のスタッフがとてもユニークな方で、とても熱心に説明してくださいました。スタッフの方々も鹿屋市を活性化したいと強く思っていらっしゃるようで、真剣に私たちに鹿屋市の印象などを聞いてこられました。地元の方々が町を活性化したいと思う気持ちは、これから私たちの活動していく上でも重要になります。地域の方の生の意見と私たちの地域外の意見が重なり合っていければ、たくさんの方が利用しやすい観光の町になると思います。さらに、地域の方の情報を聞けば、もっと多くの大隅半島の観光資源が見つかると思いました。
 次に、学問の神様・菅原道真公が祀られている荒平天神へ行きました。荒平天神は、干潮時のみ砂浜が現れて渡ることができ、満潮時には島になるという、海に浮かぶパワースポットです。この一帯は海岸線が美しく、開聞岳と桜島が見渡せます。私たちが訪れた時はちょうど潮がひいていて、渡ることができました。しかし、頂上にある社殿を参拝するには、とても急な階段を登らなければなりません。ちょうど雨上がりだったため、私たち学生でさえ、四つん這いになって登るような階段でした。若い人でなければここを訪れることが難しいのではないかと感じました。社殿にたどり着くと、たくさんの合格祈願の絵馬がかけられていました。私たちもお願い事をして帰ろうとした時、他の観光客が登ってきていました。階段は急な上に、人がすれ違う幅もありません。もし、階段の途中で鉢合わせになってしまったら大変だなと感じました。この階段を少し改善できれば、もっと幅広い方々が荒平天神を訪れられるのではないかと思いました。
 まだまだ大隅半島は広く、たくさんの観光資源があると思います。来月に行く乗船合宿でも、もっと多くの素敵な観光資源を見つけに行きたいです。また、現地の方々ともたくさんお話をできたらいいなと思います。

新鮮な体験ができた2泊3日
 国際観光学部2年 竹岡英人(大谷ゼミ)

 今回、ゼミ合宿でフェリーさんふらわあの方々のご厚意により、フェリーに乗船させていただきました。私は今までフェリーに乗ったことがなく、楽しみな気持ちもあり、少し不安な気持ちもありました。実際に乗船してみて、思っていた以上に揺れが激しく、行きの船旅では酔ってしまいました。フェリーの中ではお忙しい中、スタッフの方が船内を案内してくださり、普段使われていない部屋や日頃乗船される客層、それぞれの部屋の使用頻度など、実際に聞いてみないとわからないことがたくさんありました。
 初めてフェリーに乗ってわかったことは、出航時間から到着時間までとても長い間、船旅を味わえたことです。その時間の中で、フェリーから見ることのできる景色を眺めたり、風呂を楽しんだり、フェリーだからこそ体験できる要素があると思いました。船内では、ほとんど携帯電話が使用できなかったため、他のゼミ生は嘆いていましたが、そうした環境だからこそ得られるものもあったのではないかと思いました。志布志港に到着した時、私は初めての九州上陸ということもあり、大阪とは違って気温が高いのかなと思いましたが、季節も冬ということで、肌寒い感じはあまり変わりませんでした。
 今回行った鹿児島県大隅半島は、街の中心部から外れると自然が多く、山々があり、われわれが行った時には天気も良く、海の景色もとても良かったです。観光資源として使えそうな場所をたくさん周りましたが、私が一番印象に残っているのは、内之浦宇宙空間観測所です。ここは、日本では数少ないロケットの発射場として有名なところです。他の発射場としては、有名な種子島宇宙センターがあります。実際に打ち上げられた場所や打ち上げられたロケットの実物大模型などを見て、実際にここで打ち上げられたのかと思うと、すごい迫力だろうなと思う場所でもありました。資料館に入ると、これまでに打ち上げられたロケットの歴史が細かく記されており、興味が尽きないほどのめりこんでいる自分がいました。この場所には打ち上げ時にたくさんの人が来るそうですが、普段はあまり人が来ていない印象でした。どうすれば観光客を呼び込むことができるのだろうと思いましたが、やはりこれほどまでに好奇心をくすぐられるものがたくさんあるので、もっと日本では数少ないロケット発射場としてPRしてはどうかと思いました。また、発射される時だからこそ、価値のあるところでもあるのかなとも思いました。