【大谷ゼミ】大阪・志布志航路の2度目の乗船合宿を実施しました

合宿中に随時情報を発信しながら、船旅の魅力を伝えました

 大谷ゼミ(代行:森重)では、フェリーさんふらわあと連携して、大隈半島の観光資源開発を行い、フェリーと組み合わせた商品の提案などをめざしたゼミ活動を行っています。昨年12月12〜14日に続き、1月17〜19日に2度目の乗船合宿を行いました。
 今回の乗船合宿では、前回見学できなかった船内の和室を見せていただいたほか、スタッフの皆さまが乗客の増加に向け、さまざまな提案を行っている話などをうかがいました。また、船内で見かけた大学生に聞き取り調査を行うこともできました。
 大隅半島到着後、本土最南端の佐多岬を視察しました。当日はまるで春が訪れているかのように暖かく、とても天候に恵まれ、開聞岳や種子島などを眺めることもできました。ただ、今回も移動に時間を要したため、予定していた他の観光資源を調査することができませんでした。
 また、今回から「若者船旅推進委員会」の活動も再開し、行きの乗船時から帰りの下船時までfacebookを随時更新しながら、リアルタイムに近い形で情報発信を行いました。今後もこのような形で、船旅の魅力を発信していく予定です。
 今回もフェリーさんふらわあの皆さまには、乗船合宿に多大なるご協力をいただきました。この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。以下で、参加したゼミ生の報告を掲載します。(森重昌之)

ゼミ活動の様子

  • さんふらわあさつまでの記念撮影

  • 船内にあるデラックスB和室の見学

  • 本土最南端・佐多岬にて

  • 佐多岬から開聞岳を望む

  • 復路の船内にてスタッフとの記念撮影

  • フェリーから見た大隅半島の夕景

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参加したゼミ生の報告

さらなる発見を得た2度目の鹿児島
 国際観光学部2年 竹岡英人(大谷ゼミ)

 今回、タイトルにも書いたように、2度目の鹿児島へのフィールドワークということで、1度目とは違う場所を訪れ、異なる視点から見ることができたように思えました。
 最初にフェリーに関してですが、正直に言うと、1度目に乗船した時と同じフェリーであったということもあり、前回ほどワクワクするような感じはなく、もし自分がフェリーを生活航路として使っていれば、このような気持ちになるのかなと思いました。しかし、2度目の乗船だからこそ知ったこともありました。その1つとして、前回の乗船時にお世話になったスタッフの方々との再会です。私たちのことを覚えていてくださり、気軽にお話をすることができました。この時にわかったことですが、他の交通機関に比べ、フェリーは長時間の移動であり、なおかつスタッフの方々とのコンタクトの機会が多いということもあり、お馴染みになりやすいように思いました。1度目の乗船の時に、生活航路として乗船されていると思われる方々とスタッフが気兼ねなく話をしている様子を見て、お互いに話しやすいようになるのだなと思いました。これらのことを踏まえ、馴染みの乗船客であれば一人ひとりに合った対応をすることができ、これはフェリーだからこそできる強みだと思いました。
 他にも、前回の乗船の際に見学できなかった、和室の部屋を見せていただくことができました。「ここに泊まりたいな」と思わせる居心地の良さでした。その後、スタッフの方とお話しした時に、私たちは実際に乗船して、どうすれば乗船客を増やせるかについて考えていますが、スタッフの方々もいろいろなアイディアを考えておられ、私には思い浮かばなかっただろうなと思うアイディアもありました。その中で、船内での過ごし方のバリエーションの少なさについて考えておられました。この点に関しては私も考えており、何かのイベントなどをきっかけに乗船客を増やそうと思いましたが、何かと問題があるようです。その1つとして、生活航路として使用している乗船客が大半を占めていることもあり、その方々の迷惑になるという問題がありました。乗船客の中にはフェリーを移動手段として利用されている方もおられ、先ほどにもあったように、馴染みの乗船客を大事にしたいと思う気持ちもあり、なかなか実現できない状態とのことでした。
 また、船内では電波が届きにくい状態が続き、若者としては少々退屈な時間が続くことからも、ますます船内で乗船客を満足させる方法が必要だなと改めて思いました。これからは私たちがSNSでの情報を発信することで、若者たちにフェリーというものを知ってもらうことも大切な役目だと思いました。

移動も楽しいさんふらわあ
 国際観光学部2年 小西美穂(大谷ゼミ)

 私は1月17日から19日に、大阪−志布志間のフェリーさんふらわあの「さんふらわあさつま」に乗船させていただきました。私は初めての船旅で、とても楽しみにしていました。実際に乗船し、フェリーに乗っているということを忘れてしまうほど、揺れも気にならず、あっという間の船旅でした。今回の乗船合宿で、より一層多くの方々に利用していただきたいという気持ちが強くなりました。
 今回乗船させていただき、5点ほど感じたことがあります。1つ目は、風呂がとても良かったということです。特に朝の風呂では、窓から朝日を眺めながら入浴でき、下を見ると海の流れが見ることもでき、これは船内だからこその魅力だと思います。
 2つ目は、風呂の後のドライヤーの風量が弱いということです。せっかく最高の風呂に入った後ですので、風量が弱いドライヤーだと乾かす時間も長くなってしまい、順番待ちをし、湯冷めする人も出てきてしまうと思いました。
 3つ目は、共同の冷蔵庫が設置されていれば良いということです。実際、船内で購入したアイスクリームを預かっていただいていたのですが、午後10時を過ぎて取りに行くことができなくなってしまいました。特に夏場は、冷蔵庫があれば便利ではないかと感じました。
 そして、4つ目は以前から少ないと言われていた女性の乗船客についてです。現在、女性限定の部屋のプランがあるように、フェリーさんふらわあで大隅半島に行く女性向けのツアーがあれば、利用者が増えるのではないかと考えました。今回、大隅半島で観光資源を探すため、佐多岬まで行き、そこで縁結びの神様が祀られていることを知りました。私は行けませんでしたが、前回の乗船合宿で見つけたパワースポットと呼ばれている荒平天神をはじめ、素敵な観光資源がたくさんあるので、「フェリーさんふらわあ〜DE縁結び」のような観光地を巡るツアーがあってもよいのではないかと考えました。
 5つ目はスマートフォンの電波の問題です。機種によってつながりにくいことがありました。もちろん、Wi-Fiなどが設置されていれば不自由ないのですが、せっかく船に乗っているので、電波がつながりにくいことをネガティブに捉えず、普段欠かせない携帯電話から離れ、船に乗るという非日常生活を味わい、楽しむことによって、一緒に行った人とより仲が深まるようなきっかけづくりになればよいと思いました。そこで、椅子や机が置いてある共同スペースで使えるトランプやUNO、ジェンガ、オセロなどがあれば、一緒に乗船した友人とはもちろん、船内で出会った人との交流の場になるのではないでしょうか。
 今回、乗船させていただき、出航先だけでなく、「移動を楽しむ」ということを体験できました。これをもっと多くの人に味わってもらえるよう、「若者船旅推進委員会」などの活動をしていきたいと思います。今回は乗船させていただき、ありがとうございました。

親しみやすいおもてなしの魅力
 国際観光学部2年 松永未来(大谷ゼミ)

 1月17日から19日にかけて、フェリーさんふらわあに乗船させていただきました。2度目の乗船合宿ということで、初めて乗船した時の不安な気持ちはまったくありませんでした。今回の乗船は土曜日だったということもあり、前回よりも生活航路として乗船する人は少なく、女性や夫婦で乗船している方を見かけました。さらに、私たちと同年代ぐらいの4名のグループも乗船しており、これは意見をうかがえるチャンスだと思い、インタビューも試みました。乗船の目的はサークルの合宿の下見ということでした。今後40名ほどで乗船予定ということでしたが、就寝時間が少し早すぎる、風呂の入浴時間が短いといった意見をお聞きしました。私たちも少し気になっていた点でもあったため、どのように改善できるか悩みましたが、団体利用による騒音の問題などもあり、なかなか難しい問題です。しかし、団体で新幹線などを使うと、一人ひとりに切符を渡したり、降りる駅でみんなが慌ただしくなったりしますが、船であれば、乗ってしまえば後は自由に過ごすことができ、朝には目的地に着いています。団体での移動手段として船は最適だと思いました。ですので、団体グループ用に防音された部屋などをつくれば、もっと団体利用者が増えるのではないかと思いました。
 今回は、前回乗船した時に船内見学に付き添っていただいたスタッフの方とまたお会いできました。また、前回見学できなかった和室の部屋を案内していただきました。和室の部屋は落ち着きのある雰囲気で、とても過ごしやすい空間でした。帰りの船に乗る時に、「おかえりなさいませ」と笑顔で迎えてくださり、今回訪問した視察場所の話などをたくさんしました。その中で、乗船するたびに同じスタッフの方がいて、笑顔で「いってらっしゃいませ」、「おかえりなさいませ」などと迎え入れてくださることに安心を感じ、もう1つの家に帰ってきた気持ちになりました。他の公共機関では味わえない、船だからこそのおもてなしだと思いました。また1つ、船旅の魅力が増えた瞬間でした。
 今回の大隅半島での観光資源調査では、佐多岬へ行きました。佐多岬は大隅海峡に面する岬で、九州の最南端にあたります。以前は入園料を徴収していたそうですが、現在は無料で入園できるようになっています。佐多岬の展望公園にはレストハウスが設置されていましたが、老朽化のため、撤去されていました。展望台に登る途中には恋愛成就の神社があったり、ガジュマルの木があったりするなど、まるでパワースポットのようでした。頂上まで登ると海が一面に広がっており、種子島や硫黄島などが見渡せました。大阪ではなかなか見ることのできない大自然がありました。ただ、レストハウスなどがなくなったため、景色を見終わると、後は戻るだけです。残念ながら「また来たい」とは思いませんでした。レストハウスを再建し、休憩場所や土産物などを置けば、ツアーなどで取り入れたり、ツーリングでの観光地として最適になったりするのではないかと思いました。今回は時間の都合で佐多岬しか視察することができず、改めて大隅半島の広さを感じました。今後、この大隅半島の広大さと移動時間も課題になりそうです。