ツーリズムEXPOジャパン2015に参加しました

今後の研究やゼミ、就職に向けた活動の参考になりました

 9月25日(金)、東京ビッグサイトで開催された「ツーリズムEXPOジャパン2015」(主催:公益社団法人日本観光振興協会、一般社団法人日本旅行業協会)に国際観光学部の和泉ゼミ、大谷ゼミ、森重ゼミなどの学生約50名が参加しました。ツーリズムEXPOジャパンは、世界の国や地域、運輸・航空業界、ホテル業界、旅行業界、国内地域などがブースを出展し、プロモーションや商談を行う世界最大級の旅の祭典です。一般の入場に先がけて、前日の金曜日に業界関係者や観光を学ぶ学生が入場できました。
 当日は広い会場の中を、学生がそれぞれ興味や関心のあるブースを周り、各国の出展者や業界関係者から説明を聞いたり、さまざまな体験をしたりしました。国内にいながら、世界のさまざまな食や伝統、文化などに触れることができたほか、観光業界の最新動向なども得ることができました。森重ゼミ2年生にとっては、初めてのゼミ活動で親睦を深めることができたほか、今後の研究やゼミ、就職に向けた活動を進める上で、参考になる点が多々あったと思います。
 昨年度と同様、今回もたくさんの出展ブースの中で、特に興味や関心を持ったブースを1〜2つ選び、その内容や特徴について、参加した森重ゼミの学生が報告します。(森重昌之)

当日の活動の様子

  • 参加した国際観光学部学生の集合写真

  • 韓国の民族衣装チマチョゴリの試着

  • ミスグアムの方と記念撮影

  • アフリカ・スワジランドの方と記念撮影

  • 北米エリアの様子

  • JTBブースの見学の様子

  • 台湾ブースでの試食の様子

参加したゼミ生の報告

旅の視野を広げる
 国際観光学部2年 栗田真衣

 9月25日に東京ビッグサイトにてツーリズムEXPOジャパン2015に参加しました。会場の規模の大きさや独特な雰囲気に圧倒されました。旅行会社や航空会社も数多く出展していて、観光を学ぶ学生をはじめ、国内外から多くの社会人の方も来場していました。たくさんの国や日本各地から現地の人が実際に訪れ、プレゼンテーションをしたり、オリジナリティ溢れるパフォーマンスをしたりしながら、会場を盛り上げていたのがとても印象的でした。
 私は大学に入って初めて海外へ行き、飛行機も体験しました。初めて訪れた海外は、ヨーロッパの地中海に浮かぶマルタ共和国です。それを機に、旅の魅力にどんどんはまっていきました。そのため、このようなイベントに参加できて改めて旅が好きだということを実感し、さらにさまざまな国や日本各地を訪れてみたいと思うことができ、とても刺激になりました。
 始めに、アジアエリアに足を運びました。民族衣装を身にまとったインドや大韓民国の催し、伝統料理を振る舞う台東など、実際に民族衣装を試着したり、伝統料理を試食したりしながら、異文化体験ができました。
 次に、日本エリアへ立ち寄りました。北陸新幹線が開通したこともあり、北陸エリアの特徴的で落ち着いた雰囲気はとても存在感がありました。日本各地のご当地キャラクターは外国人の方にとても人気があり、記念撮影をする姿が多く見受けられました。多くの外国人観光客に大都市だけでなく、地方にも足を運んでもらえるきっかけづくりがさらに進めばいいなと感じました。
 観光業界だけではなく、旅行が好きな人や航空業界に興味のある人も気軽に参加でき、楽しめる展示会場になっていました。同時に、旅行会社や航空会社の情報をたくさん得ることができる良い機会だと思いました。また、多くの国々からパンフレットをいただき、あまり聞いたことのない国や私の思い描くイメージとは異なる国も多くありました。しかし、知らない国でもなんとなくそのパンフレットを見ているだけで、「行ってみたい、どんな文化があるのだろう、どんな人たちがいるのだろう」と自然に興味を持つようになりました。
 自分自身が抱いているイメージと、パンフレットなどに掲載されていることが異なることと同じように、パンフレットと実際の現地の姿が違うこともあるかもしれません。自分の五感を最大限に使い、言語や文化の違いを越えて、国際交流の楽しさをもっとたくさんの人に知ってほしいなと強く思いました。

目で見て、体で体感、旅行の魅力
 国際観光学部2年 仲田玉徳

 9月25日、旅の魅力を肌で感じることを目的に、東京で開催されたツーリズムEXPOジャパンに参加しました。会場に入って感じたことは、まるで日本にいるとは思えない雰囲気で、今から世界一周をするのだと思わせるような印象を受けました。
 ツーリズムEXPOジャパンとは、世界各国・地域からたくさんの出展者が集まり、国・地域の魅力を発信し、もっと皆さんに知ってもらおうというイベントです。どの出展者の方も熱心に説明してくださいました。中にはパフォーマンスをしたり、巨大なスクリーンで旅行プランを紹介したり、世界中のグルメも集まっていたりして、1日では周りきれない楽しさでした。
 私が感動し、行ってみたいと感じたスポットは、情熱の国「メキシコ」です。メキシコは、日本から東に約11,000km離れた巨大な面積を持つ国で、あまり知られていませんが、アメリカ大陸最多の数の世界遺産があります。その数は33個と、世界でも第6位の数です。しかし、メキシコは世界遺産だけではなく、豊かな大自然、一度聴いたら耳から離れないマリアッチ音楽隊、食文化では有名なタコスやケサディーヤといった豆料理も魅力のひとつです。
 その中でも、メキシコシティは世界最大規模の都市で、世界中からさまざまな国の人が訪れます。もちろん、異なる言語の方々もいます。そのような観光客向けに、あらゆる言語のツアーが用意されていることに感動しました。もちろん、日本語ツアーも用意されています。つまり、その国の言語が話せなくても気軽に観光を楽しめるということです。
 私がお話をうかがったメキシコブースの方が勧めてくださった観光地は、メキシコシティの隣の州、メキシコ州の世界文化遺産・テオティワカンです。そこには太陽のピラミッドと月のピラミッドがあり、登頂できるピラミッドとしては世界最大級だそうです。その地で太陽に手をかざすと、パワーがもらえるそうです。リピーターも多く、現地の人も何度も訪れる最高のスポットとおっしゃっていました。旅行といえばアメリカ、フランスといった有名な国が選ばれがちですが、私は迷わずメキシコを選びたいと思いました。
 今回学んだことは、各地域における人の優しさ、その土地の文化、歴史を強く感じました。どのブースも活気に溢れていて、すぐにでも旅行に行きたくなりました。今回学んだ経験を生かして、今後の観光に対する考え方やしくみを今まで以上に深く知りたいと感じました。とても有意義な1日であり、来年もまた参加したいと思いました。

国、地域による招致戦略
 国際観光学部2年 隅田光佐

 今回、東京で開催された「ツーリズムEXPOジャパン」に参加しました。ツーリズムEXPOジャパンとは、日本をはじめ、世界各国、各地域から数多くの出展者が集まり、国、地域の魅力を発信するイベントです。会場は世界のエリアと日本のエリアに分かれており、世界のエリアでは国ごとにブースが設けられていて、日本にいるのに世界を旅しているかのような感覚に陥りました。
 その中で私が注目したのは、アメリカエリアに出展されていたアラスカブースです。もともとオーロラに興味があり、「オーロラといえばアラスカ」というイメージがあったからです。オーロラは冬や寒い時期のイメージがあり、12月から3月のうち3泊すれば、80%の確率でオーロラが観測できるというデータも出ています。それならば、夏には何も魅力がないのでしょうか。そう思って、アラスカ観光庁の職員の方に尋ねてみると、「夏の方が確実に楽しめる」という予想を裏切る答えが返ってきました。そこでアラスカの夏、冬についてそれぞれ詳しく調べてみました。
 アラスカの夏の平均気温は18℃で、比較的過ごしやすい気候になっています。観光庁の方によると、5月中旬から9月中旬の4ヶ月が一番楽しめる時期とのことでした。アラスカ州は都心から離れ、豊かな自然が広がっており、都会では感じられないことが数多く体験できる場所になっています。キャンプやハイキング、ラフティングなど、夏だからこそ楽しめるアクティビティがたくさんあります。その中でも私が注目したのが、氷河を楽しむというアクティビティです。アラスカは世界で一番氷河にアクセスしやすい土地と言われており、さまざまな方法で氷河を眺めることができます。市街地のすぐ近くに氷河の末端があるのもアラスカの特徴のひとつであり、自らの足で氷河を感じることも可能です。夏場のまだ海が凍ってない時期であれば、海から氷河を眺めることもできます。崩れ落ちる氷壁や海面を漂う氷塊をより近くから眺めることができます。陸、海では氷河のごく一部しか感じられないですが、空から眺めることで壮大なスケールの氷河を眺めることができます。飛行機やヘリコプターに乗るツアーも行われており、アラスカを訪れた時にはぜひ参加してみたいです。
 では、冬に魅力がないのかというと、まったくそういったことはなく、冬には冬の良さがアラスカにはあります。スキーやアイスフィッシング、スノーモービル、さらには犬ゾリなども楽しむことができます。
 オーロラ、アラスカといえば冬のイメージがありましたが、今回調べてみて、夏にもアラスカの良さがたくさんあったことに気づきました。アラスカブースをはじめ、多くのブースでは、その地域のパッケージツアーの販売も一緒に行っていました。
 今回、ツーリズムEXPOジャパンに参加して、各国、各地域でそれぞれアピールポイントがあり、さまざまな方法で紹介していました。試食や体験ができたり、民族衣装を着たりするなど、ただ見るだけではなく、肌で感じることがたくさんでき、五感すべてを使って楽しむことができました。また、日本の奥深さや世界により興味を持つことができる時間を過ごすことができました。

観光の今を学んだ一日
 国際観光学部2年 寺田收孝

 9月25日に、「ツーリズムEXPOジャパン」という旅をテーマとしたイベントに参加しました。このイベントは日本の都道府県や世界の多くの政府観光局や航空会社などが構えるブースがあり、顧客を増やすためにありとあらゆる策を練ってイ、ベントに挑んでいました。私が参加した日は、私のような観光を学んでいる学生や観光にかかわる仕事をしている方が多く参加していました。
 日本の都道府県のブースでは、私の生まれ育った四国四県もブースを構えていて、非常に賑わっていました。愛媛県では、「みきゃん」という世間で流行りのご当地ゆるキャラがいて、ゆるキャラ効果で多くの来場者をブースに呼び込み、愛媛県の多くの魅力をPRしていました。香川県では、名物の讃岐うどんを配って讃岐うどんの美味しさを来場者に知ってもらい、本場の香川県で食べてみたいと思ってもらえるように努力していました。また、瀬戸内国際芸術祭という瀬戸内海の島々を舞台としたアートのイベントのPR活動もしっかり行っていました。徳島県と高知県は阿波踊りやよさこい祭りといった有名な夏の祭り以外に、四万十の清流や鳴門の渦潮など、自然をテーマとした魅力が多くあることを来場者に伝えていました。
 いろいろと興味深いブースがあった中、私が特に気になったのはアフリカのブースです。日本人があまり海外の旅行先に選択しないアフリカのブースでは、来場者に民族衣装を着てもらったり、アフリカ原産のコーヒーなどを試飲してもらったりして、アフリカの文化を体験し、知ってもらい、少しでも多くの人に興味を示してもらおうとしていました。また、現地の人も多くいて、アフリカという国はどういった場所なのかを知ることもできました。私がお会いした方は、スワジランド共和国というアフリカ大陸南部の小さな内陸国の方で、「どういう暮らしをしているのか」、「どういった街並みなのか」など多くのことを知りました。アフリカは50以上の国がありますが、観光地として知れ渡っているのはエジプトなど一部の国のみで、他の国々はあまり知れ渡っておらず、国名の認知度が低いのが現状だと感じています。さらに、リビアやソマリアなど、多くの国で治安が悪いというイメージがあるのではないでしょうか。このイベントで多くの人に興味を持ってもらい、今抱える多くの課題をひとつずつ解決していき、将来多くの人がアフリカを訪れる日が来ることを願っています。
 今回、ツーリズムEXPOジャパンに参加して、今まで知らなかった多くの知識を得ることができました。これからのゼミ活動で、今回得た知識を活かしていけるよう努力したいです。

地域色を活かしたさまざまな工夫を感じた
 国際観光学部2年 小林廉

 私は、9月25日に東京ビッグサイトで開催された「ツーリズムEXPOジャパン」に参加しました。私たちは観光学を学ぶ学生として、一般の方が入れない25日に参加することになりました。この日は他の大学の学生も多く見られ、驚きました。特にこのイベントでは、日本だけでなく、ヨーロッパやアメリカ、その他の国々や地域のブースが出展していたので、多くの外国人を見かけたことが印象に残っています。さらに、各ブースを周っている時に、「商談中」の札を多く見かけました。このようなことから、初めて参加したツーリズムEXPOジャパンは、想像以上に規模の大きなイベントだと感じることができました。
 その中でも私が印象に残っているブースは、四国の香川県です。私の地元が香川県ということもあり、足を運びました。香川県のブースでは、うどんはもちろん多くの特産品の説明などをしていただきました。主にうどんが有名で、特産品のイメージがありますが、その他にも骨付き鶏や金時にんじんなど、まだまだ全国の方々にはなかなか知られていない特産品についても紹介していただきました。山や田んぼが比較的多い香川県では、野菜の特産品が多い印象を受けました。
 また、特産品だけでなく、大きなイベントによる観光客へのアピールもありました。瀬戸内海の島々に海外や国内で活躍する有名なアーティストのアート作品を展示し、観光客と島の住民との交流を図ることを目的としている「瀬戸内国際芸術祭」です。島々では、人口減少に伴って高齢化が進んでいます。そのため、瀬戸内国際芸術祭はさまざまな人との交流や地域活性化の大きな起爆剤として、期待されています。また、この瀬戸内国際芸術祭は「第1回ジャパン・ツーリズム・アワード」で大賞を獲得しており、今後の内容にも注目されています。
 そして、ブースでの展示はなかったのですが、新しくできるといわれている水族館についてのお話もうかがいました。香川県で唯一の水族館であった「屋島水族館」が2015年で閉鎖されたため、新しく水族館ができるだろうというお話でした。候補地は小豆島や西讃の港の近くなど、多くの地域が名乗りをあげているそうです。香川県は瀬戸内海に面しており、海との関係は重要なものです。水族館という施設で盛り上げていくことは、非常に意味のある大事な企画であると感じました。
 今回、このイベントに参加し、自分が知っていることはほんの少しの情報であり、各国、各地域にたくさんの情報や特徴があることを学びました。また、それと同時に視野を広く持ち、多くの知識を自分のものにすることの大切さも感じることができました。これからの学習に活かしたいと思います。

観光と地域活性化のかかわりを知る
 国際観光学部2年 小路健太

 JTBは、旅館やホテル、国内・海外旅行の案内・予約といった旅行関連の会社とばかり思っていました。しかし、ツーリズムEXPOジャパンに参加し、JTBの会社に立ち寄り、実際に話をうかがうと、「大学生」の力を活用して観光に役立つプログラムがあるということを知りました。そこで、興味が深くなったので、調べてみました。
 それは「大学生観光まちづくりコンテスト」というイベントです。大学生の力を活用して、地域の人びとを囲みながら、地域活性化や観光への発展をテーマとした活動であり、取り組んできた内容や成果を発表するものです。大学生が取り組む地域は、集客力が少なく、地域活性化が課題になっている場所です。地域の情報収集では、フィールドワークに出て実際に感じたり、地域のイベントに参加したりして、地域の人びとから話を聞き、課題を探します。そして、収集したデータや地域の人の話をまとめながら考えていきます。活動を行っていくうちに、大学生の取り組む姿勢を見て、自然と地域の人びとが大学生に目を向けてくれるそうです。そのおかげで地域の人びととのかかわりが増え、よりよい考えが出てきます。
 発表当日のコンテストは、スポーツの公式戦のような緊張感があるそうで、大学生が地域を背負い戦うというプレッシャーもあり、大学の教室だけでは味わえない、緊張感と達成感があるそうです。コンテストが終わった後でも、コンテストで培った経験などを活かしてボランティア活動や地域イベントに参加する人が多いそうです。
 「大学生」という立場は私と同じであり、こうしたイベントに参加するとさまざまな経験ができ、地域活性化にもつながる、すばらしいプログラムだと感心しました。コンテストは結果ももちろん大切ですが、地域の人びとや仲間たちと積み重ねた内容が大切だと思いました。国際観光学部に所属する私は、地域活性化や観光の発展について学んでいますが、このようなコンテストやイベントに参加したいという意欲が湧いてきました。現在は観光への関心が高まっていますが、地域にはたくさんの課題があります。日本の自治体が地域や観光地の開発を行うと、観光地としては有名になりますが、その地域の地形や特色を壊してしまう可能性もあります。やはり、地域の人びとと連携を図りながら、ひとつひとつ大切に取り組んでいくべきだと思います。その中で、JTBは大学生の意欲や行動力を活かして、地域の人びとと手を取り合って地域活性化や人びとの関係をつくり上げていました。もちろんJTBだけではないと思いますが、このようなプログラムをもっと伝えていくべきだと感じました。

世界各国の観光政策
 国際観光学部2年 三谷悠子

 今回、私が最も興味を持ったのは、台湾のブースです。台湾ブースに行くと、台湾では実際にどのような観光資源を使い、どのようにして海外から観光客を呼び込んでいるのかについて、現地から来られたスタッフに直接お話をうかがうことができました。台湾では、特に温泉施設が充実していることがわかりました。温泉施設が整備されているホテルや旅館に比較的安い値段で宿泊することができ、かつ台湾は日本からとても近いということもあり、温泉を使った観光で観光客を呼び込もうとしている現状を知りました。最近では、国をあげて観光を使って観光客を呼び込もうとしており、観光客に向けた1日ツアーのモデルコースをつくったり、大人数で1つの宿で宿泊できるように、会議もできるホテル名や所在地、客室数、収容人数などが記載されているパンフレットを配ったりするなどして、観光客の誘致を図っていました。
 そして、今回ツーリズムEXPOジャパンに参加し、日本を含めた世界各国の観光推進の実態を見て、次のようなことを感じました。台湾だけでなく、世界各国で観光を使って観光客を呼び込むため、国をあげて政府や市町村が観光を推進していること、また観光客へ配布するパンフレットにそれぞれの国の良い点を端的にまとめ、あらかじめ人気スポットや有名観光地がツアー内容として組まれていることなどが、どの国でも共通してパンフレットに記載されていることがわかりました。その中でも、どのようなジャンルの観光を推進しているのかについては、国それぞれに違いがありました。女子旅やウエディング、家族旅行や慰安旅行に最適な場所はどこかなど、観光客が一番知りたい情報がパンフレットの中に詳しく記載されていることにも感心しました。観光をいかにうまく使い、人びとを自国に呼び込むことができるかが、これから観光立国にしていくためのプロセスであると感じました。
 近年、日本は中国や韓国をはじめとするアジア圏からの観光客が増加する傾向にあります。普段私たちが街を歩いていても、外国人観光客をよく見かけます。それによって、私たちはますます日本へ渡航する外国人の数が増えたと実感することができます。今後日本の人口が減少していく中で、外国人の日本への渡航がますます増えると、これから日本は外国人がたくさんいる国になっていくのではないかと思いました。ただ外国人観光客を増やすだけではなく、日本人にとっても外国人にとってもお互いがメリットになるような観光を推進していけるような社会にすべきではないかと感じました。

各国の魅力を体験できた1日
 国際観光学部2年 若林佳代

 私は今回、9月25日に東京ビッグサイトで行われた世界最大級の旅の祭典「ツーリズムEXPOジャパン2015」に初めて参加しました。ツーリズムEXPOジャパンについて調べると、「旅フェア」と「JATA旅博」が統合して新しい旅のイベントになったことを知りました。この開催イベントには世界各国、日本全国の地域の観光地や宿泊施設、航空会社、グルメなどがさまざまなブースに出展していました。イベント会場が広く、すべてのブースを周るのは大変だったのですが、各国の担当者が民族衣装を着たり、観光地などをパンフレットの写真を見せながら紹介してくださったりしたので、旅行した気分になり、実際にその国へ訪れたくなりました。
 アピールする方法は各国や地域によって異なりますが、例えば台湾のブースでは、魯肉飯(ルーローファン)という台湾の煮込み豚肉かけ飯を試食することができました。また、担当者の方が台湾の温泉地について説明してくださり、台湾が日本と同じ火山国で、6種類の泉質を持つ温泉が台湾全土にあることを知りました。また、韓国のブースでは、伝統衣装を試着する機会ができ、コミュニケーションも取ることができて良かったです。そして、サイパン・テニア・ロタのブースでは、ゲストをもてなす場合に渡す花冠をつくりました。サイパンでは「マーマー」と呼ばれています。真剣になってつくっていると、担当者の方が楽しく作業できるように声かけていただき、楽しくつくることができました。
 いろいろなブースを見た中で、最も興味を持ったブースはグアムのブースです。一度は訪れてみたい国なのですが、その時にいただいたパンフレットに「フェスティバル・オブ・パシフィック・アーツ」という太平洋諸島の芸術と文化交流を祝う祭典があると知り、そのフェスティバルに参加してみたいと思いました。島民たちからなる「太平洋諸島の住民」という概念があります。その集団としての大きな物語を分かち合おうということです。フェスティバルでは、太平洋諸島全域から集まった芸術家などが2週間、祭りの間に各自の技を披露し合うそうです。さらに調べてみると、グアムに初進出ホテルがあることも知りました。タイ式のホスピタリティでおもてなしすると書かれていたパンフレットを見て、どのようなおもてなしがあるのか知りたくなり、行ってみたいと思いました。
 今回、初めてツーリズムEXPOジャパン2015のイベントに参加させていただき、東京ビッグサイトで行われた会場の規模が大きく、びっくりしました。どのように周れば効率が良いのか、わからないくらいです。しかし、世界各国や全国各地の観光地や文化など、知らなかったことを説明してくださったり、パンフレットをいただいたりして、貴重な情報を得る機会になったと思います。

さまざまな面で観光を学ぶ
 国際観光学部2年 小田建斗

 9月25日(金)、東京ビッグサイトでツーリズムEXPOジャパンという、総合観光イベントに参加しました。このイベントの目的は、世界の国や地域、企業・団体の出展者などによる観光の魅力を発信しており、普段あまりない機会を利用して、身近に「旅」というものに触れ、学ぶということです。参加しようと思ったきっかけは、旅行に行く時に利用している交通機関や旅行先になる国についてなど、この機会でしか学べない観光というものの本来の魅力について学べると思ったからです。
 ビッグサイト内は2つのホールに分割されており、ブースも大きく「アジア」や「航空・運輸」といったように見やすいように分けられており、各ブースについての資料をいただくことができ、スタンプラリーなどの楽しめる場所もありました。フードコーナーも世界の名酒、グルメ、ご当地のどんぶりといったように充実した食べ物が揃っており、子どもでも楽しめるように工夫されていました。
 この中でも、最も気になったブースについて紹介します。それは、オーストラリアです。なぜかというと、私はオーストラリアのグレート・バリア・リーフやゴールドコーストなど、有名な場所にばかり目がいってしまい、観光地や動物などの良さに強い印象を持っていました。しかし、このブースでは、「美食大国」と言われるオーストラリアの食の魅力について紹介していました。オーストラリアでは、安心・安全の食材にあふれています。また、移民が多いので、多国籍の国の発想と創作力によって、とても高い食文化とワインの文化が生まれました。また、美しい景色や街中といったどのようなロケーションの中でも、食体験が楽しめます。おすすめの店や観光地などをパネルにして大きく展示し、またコーヒーの試飲なども行っていました。このすべてにおいて安心感があり、気候も良く、近いということから、多文化国家のオーストラリアは留学や観光といった面において人気があることがわかりました。
 このツーリズムEXPOジャパンに参加して、世界のどの国にも良いところがあると思いました。各国のブースを見ていく中で、改めて自分が好きだった旅行の良さというものを実感し、もっと知識をつけ、また違った観光というものを楽しみたいと感じました。今の日本は、まだまだ観光の面に関しては完璧とは言えない状況です。観光業界の「旅の力」と地域の人びとの力で課題を克服し、このようなイベントで注目されるような有名な観光地をつくっていくような方法を考えることも大切だということがわかり、とても刺激を受け、勉強になりました。