北海道標津町で町民の皆さまに調査成果を発表しました

町民の皆さまからたくさんのご意見・アドバイスをいただきました

 今年度も国際観光学部1〜3年生の学生有志8名が北海道標津町でフィールドワークを実施しています。今年度は町内の飲食店の情報をまとめた「美味(うま)しべつ」、サイクリングコースを掲載した「ぶらりん しべつ」、そして昨年度から取り組んでいる「謎解き観光マップ」を企画・作成しています。町民の皆さまにこれらの成果をお伝えするため、3月1日から4日間、標津町を再訪しました。
 最初の2日間は前回調査で訪問できなかった飲食店でフィールドワークを実施し、3日目の午前に成果報告会を行いました。報告会には、町内の飲食店や宿泊業、ガイドなどの観光関係者、町役場の職員の方々にご参加いただき、1つずつ成果を発表しました。今回は旅行の場面で実際に活用するツールを提案したこともあり、たくさんのご意見、アドバイスをいただきました。いずれも好意的に受け止めていただき、発表した学生も自信を深めていました。その後、ガイド協会の皆さまのご好意でスノーシュー体験を行ったほか、夜にはこれまでの労をねぎらう懇親会を催してくださいました。
 今回も格安の宿泊費で泊めていただいたり、たくさんのお土産をいただいたりするなど、町民の皆さまから多大なるご支援をいただきました。学生も町民の皆さまの期待に少しでも応えられるよう、毎週火・木曜日の放課後遅くまで残って作業を進め、長期休暇期間中も時間を見つけて集まっていました。学生が地域という現場に触れ、成長していく様子が感じられるプロジェクトになりました。このような機会をくださった標津町の皆さまに、改めて心から感謝申し上げます。
 引き続き、今回の成果報告会でいただいたご意見やアドバイスをもとに検討を進め、今年度末をめどにそれぞれの成果品を完成させていく予定です。(森重昌之)

当日のフィールドワークの様子

  • 飲食店での聞き取り調査の様子

  • 成果報告会での発表の様子

  • 成果報告会での発表の様子

  • 成果報告会終了後に町民の皆さまと記念撮影

  • スノーシュー体験の様子

  • 最終日に足を延ばし、晴天の納沙布岬へ

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参加した学生の報告

発表を通して感じた標津町への思い
 国際観光学部3年 西内拓史

 今回は3月1日から4日まで、北海道標津町にインカレねむろ研究発表会で提案した成果を報告するために訪れました。研究発表では、謎解き観光マップ、グルメ情報、サイクリングコースの提案を行い、私はサイクリングコースの提案を担当しました。
 サイクリングコースは、「ぶらりん しべつ」と名付け、持ち運びやすいよう小冊子にしました。表紙で使用した写真の説明や、写真に載っている知床連山の山々の名前や標高を掲載することで、実際にサイクリングを体験し、表紙の場所に到着し、写真を撮る際に利用していただけるよう工夫しました。また、裏表紙には、根室管内にこのマップを置いていただけるよう、標津町へのアクセス方法を記載しました。
 小冊子を開くと、見開きでサイクリングマップが描かれています。サイクリングコースは初級・中級・上級コースと3色に色分けされており、また距離も書いてあるので、コースを選択する際に選びやすくしました。マップにはおすすめポイントを記しており、左手側を見ると、おすすめポイントの写真とポイントの説明が書かれています。絶景ポイントのほか、交通量が多く注意が必要なポイントなどをイラストで表現し、マップに載せることで、一目でわかるよう工夫しました。さらに、サイクリングに出かける際に事前準備ができるよう、コンビニエンスストアやトイレのイラストも作成しました。他にも、レンタサイクル情報として、緊急時の連絡先や自転車のレンタル場所の住所、電話番号などを記載しています。これらの提案を行い、標津町の方々からさまざまなご意見をいただきました。
 実際に発表した時には、自転車のレンタル場所をサーモン科学館と記載していましたが、現在は海の公園のキャンプ場に変わっていることや、自転車のレンタル料金を載せてほしいというご意見をいただきました。また、茶志骨パイロット付近では、同じような景観が続くため、曲がり角の目印となる施設などの写真も載せた方が良いというご意見もいただきました。サイクリングコース以外にもたくさんのご意見をいただきました。今まで標津町の方々に発表する機会が何度かありましたが、ここまでたくさんのご意見をいただいたことがなかったので、とてもありがたかったです。
 今までの3年間を振り返って、先輩たちがこれまでの過程をつくってくださったからこそ、ここまでの研究成果ができたと感じています。また、周りのメンバーや標津町の方々に支えていただいて、本当に感謝に絶えません。今後も標津町の方々と後輩たちの力で、標津町がさらに活性化することを願っています。

3年間で一番達成感が得られた報告会
 国際観光学部3年 山内菜美子

 3月1日から4日まで、北海道標津町を再訪しました。今回は、謎解き観光マップとグルメ情報、サイクリングコースの完成イメージを報告しました。
 私が担当したグルメ情報ですが、標津町の飲食店はどこも美味しく、はずれがないと感じました。そこで、「美味い」という言葉を入れて「美味しべつ(うましべつ)」というタイトルにしました。表紙には、全店舗の写真を1枚ずつ入れ、タイトルと合わせてシンプルに仕上げました。次のページにあるお食事リストでは、全店舗の基本情報を一覧表にして記載し、観光客が飲食店を選びやすいように工夫しました。例えば、1人の場合はカウンターがある飲食店が入りやすいのではないかと考え、カウンターの席数を記載しました。また、子ども連れの場合はお子さま用の料理があるかなどが気になると考え、お子さま対応が可能かどうかを記載しました。
 そして、その店の料理や雰囲気を伝えられるように、より詳しい情報を記載した個店情報も作成しました。個店情報では、グルメサイトなどを参考にしながら、写真をアピールできるようなレイアウトにしました。私たちが参考にしたグルメサイトは、店内の写真や料理の写真などを多く載せている印象でした。そこで、文字で表現するよりも、写真の方が雰囲気やどのような料理があるかなどを伝えやすいと感じたため、写真を大きく魅せるレイアウトにしました。さらに、標津町の飲食店はオーナーさんがとても優しく、親しみやすい方が多かったので、オーナーさんの写真も加え、より店に入りやすく、親近感が持てるように工夫しました。
 一方、コメントの欄には、私たちがその店を訪れて感じたことを記載しました。ただ「美味しい」や「雰囲気が良い」のような一言で終わるコメントではなく、どのように美味しかったのか、どのような雰囲気であるのかなど、できるだけ詳しく伝わりやすいようなコメントにしました。さらに、このグルメ情報は紙媒体だけでなく、ウェブサイトでも利用できるようにしたいと考えています。紙媒体もウェブサイトも記載する情報は同じなのですが、ウェブサイト版での細かいイメージについては、今後考える必要があります。
 発表が終わり、質疑応答の際の町民の方々の反応が良かったことがとても印象的でした。お褒めの言葉をいただいた時はとても嬉しかったです。町民の方々からいただいたご意見では、大きく訂正する部分はなく、少しの訂正やアレンジを加えるような提案が多かったです。質問の内容からも、完成に近づいているのだと実感しました。標津町のプロジェクトに3年間取り組んできて、一番達成感のあった発表になりました。この調子で、グルメ情報、サイクリングコース、謎解き観光マップを完成させ、多大なるご協力をいただいている標津町の皆様に少しでも貢献したいと感じました。

3年間の集大成−提案の実現に向けて
 国際観光学部3年 栗田真衣

 私たちは3月1日から4日まで、標津町の方々に今年度の成果発表をするため、再度標津町を訪れました。標津町プロジェクトとしては3年目を迎え、私は先輩方が代々受け継いできた標津町プロジェクトに昨年度から参加させていただいています。初めは正直、「北海道」ということに惹かれ、標津町プロジェクトに参加していました。「しべつ」と読むことすらできず、道内を夜行バスで移動すると聞いた時には驚きました。しかし、初めて現地を訪れた際、夜行バスで中標津町に到着して標津町へ向かう途中、今まで見たことのない真っ直ぐ続く道に感動したことを今でも鮮明に覚えています。何度訪れてもその感動は絶えず、そして今では地域住民の方々との交流や海と山に囲まれた大自然の魅力にはまっています。
 そして、この2年間で個人観光客の誘致に向けて3つの提案をしてきました。1つ目は昨年度から引き続き行っている「謎解き観光マップ」、2つ目は今年度から始めた町内の飲食店情報を掲載した「美味(うま)しべつ」と、3つ目のサイクリングコース「ぶらりん しべつ」です。標津町観光協会の方々をはじめ、標津町民の方にたくさんご協力をいただきながら、これら3つの提案が現在形になろうとしています。
 その中で、町内の飲食店情報を掲載した「美味(うま)しべつ」は、私たちが標津町に滞在している最中にも実際に利用できるほど、完成度が高まっています。旅行へ出掛ける際に、「ぐるなび」や「食べログ」などの情報を頼りに飲食店を選ぶ光景がよく見られます。しかし、標津町内の22店舗の飲食店は、店舗情報がそもそも発信されていなかったり、情報があったとしても更新されていなかったりしている店舗が多いことが明らかとなり、調査を継続してきました。また、昼は営業していない店舗や日曜日が定休日の店舗が多いという特徴を知らなければ、個人観光客が訪問した際に飲食店を探す手段がありません。
 そこで、町内の飲食店情報を作成することで、観光客の方々お店を選びやすくなるような工夫を心掛けました。例えば、お子様がいるファミリー客の受け入れは可能か、大人数などの宴会は可能か、また地元の食材は何を使っているかなどの情報を1軒1軒聞き取り調査し、見やすくまとめた一覧ページを作成しました。また、各店舗の詳細を記入した個店情報を掲載し、駐車場や平均予算などの情報とともに、オーナーさんオススメメニューや店内外の写真、そしてより親しみを持てるようにオーナーさんの写真なども掲載しています。私たちが実際に料理を食べた時のコメントを記載することで、「これを食べにココへ行こう」という店選びのきっかけとなればよいと考えました。町内の飲食店に足を運び、皆が共通して感じることは、価格以上に料理のボリュームがあることや、どの店舗にもまた行ってみたいと思うような店ばかりだということです。
 聞き取り調査で各店舗に訪問した際に、「完成を楽しみにしているね」などと声を掛けていただき、私たちの調査は観光客向けだけでなく、同時に標津町の方々へ向けての取り組みでもあるのだと改めて感じました。町民の方々からいただいた意見や微調整などを重ねて、ご期待に添えるように完成へ向けて今後も精一杯取り組んでいきたいと思います。私自身も完成がとても待ち遠しいです。今回もたくさんの方々にご協力をいただき、本当にありがとうございます。

謎解き観光マップによる標津町の活性化
 国際観光学部2年 井上佑太

 私たちは、3月1日から4日にかけて、今年度3回目となる北海道標津町に行ってきました。今回は今年度作成したグルメ情報、サイクリングコース、謎解き観光マップの成果を標津の皆さまに報告してきました。
 普段使っている観光マップは見るだけで終わりですが、謎解き観光マップは謎解きの要素を加え、問題を解いてもらう楽しみを加えています。そのことで、観光客に標津町内の観光スポットを訪問しようという動機を与え、標津町での滞在時間が延び、さらにホスピタリティが高い標津町の皆さまと楽しい時間を過ごしてもらうことができると考え、昨年度から引き続き作成しています。
 一度作成したマップを、昨年11月のフィールドワークの際に今年度から新たに参加した1年生のメンバーに実際に解いて回ってもらいました。昨年度つくり上げた時には完璧だと思っていましたが、実際には問題の場所が通行止めで行けなかったり、問題の場所が強風の影響でなくなったりするなど、改善点がたくさん出てきました。それらを踏まえて問題をつくり直すことになり、とても試行錯誤しました。この謎解き観光マップには、標津町をアピールすることも含まれています。例えば、問題の難易度を示す際に、標津町のシンボルである鮭のマークを取り入れたほか、豆知識のコーナーを作成し、標津町が発祥のメロディーロードの紹介や標津町のアイヌ語地名の由来など、観光客に謎解き以外の要素でも標津町を知ってもらえるように工夫しています。
 謎解き観光マップの成果を発表する意見交換の場では、嬉しいことに多くのご意見をいただきました。「問題を解いた人に割引券などの景品をあげるため、氏名・住所の欄をつくってはどうか」、「雨の日には無料で使える体育館、飲食店を入れてみてはどうか」など、こうした貴重なご意見をいただいたことで、完成に近づけることができました。割引券などの景品をつけることは観光客だけでなく、標津町の皆さまの手にも取っていただけることになり、普段住んでいる標津町には多くの魅力が隠れていると感じていただける機会になると思いました。
 今回も標津町の皆さまから多くの助言をいただき、また発表会終了後には雪原を歩くスノーシュー体験、さらに夜遅くまで懇親会を開いていただきました。私たちは標津町プロジェクトを通じて、日々成長させていただいています。その中で得られたことを、これからも標津町に還元していきます。今までは先生や先輩に頼ってばかりでしたが、来年度は自分が引っ張る立場として今以上に頑張っていきます。今回で5回目となる標津町でしたが、何度訪れても感動するまっすぐに続く道、一面の雪原など、普段大阪にいるだけではわからないことが学べる貴重なところです。標津町で作成した謎解き観光マップが多くの人の手にわたり、問題を解いてもらうことを願っています。

とても協力的なまち・標津町
 国際観光学部2年 平澤ななみ

 3月1日〜4日にかけて、私たちは再度標津町を訪れ、町の方々に向けた成果報告会の場を設けていただき、今年度の現地調査の成果を発表させていただきました。私たち2年生は、昨年度に引き続いて取り組んできた「謎解き観光マップ」について提案させていただきました。
 謎解き観光マップの作成では、観光資源としては魅力が弱い場所にも足を運んでもらうきっかけなることや、標津町のいろいろな場所を訪れてもらうことで、標津町での滞在時間を増やしてもらうことを狙いとしています。昨年度より作成してきたマップをもとに、今年度は標津町を初めて訪れた1年生のメンバーに、観光客と同じ視点で実際にマップを持って標津町を回ってもらいました。その結果、問題と答えの不一致であったり、自然災害により問題の答えとなる看板が壊れていたりするなどの課題が見つかりました。そこで、さまざまな課題をもとに改良を重ね、今回の発表に至るまでメンバーで作成を進めてきました。問題の改良だけでなく、主要な観光地は写真付きとし、問題の隣にマップに掲載しました。また、写真の吹き出しを、問題に掲載されている場所とされていない場所、豆知識として掲載されている場所の3つに色分けすることで、よりわかりやすく配慮しました。さらに、問題の難易度を標津町のシンボルでもある鮭のマークで表すなどして、子どもから大人まで楽しめるようにしています。そして、観光地が市街地に固まっていることから、市街地拡大マップも新たに掲載しました。
 私たちが提案を終えると、今回も標津町の方々からたくさんの貴重なご意見をいただくことができました。今後はいただいたご意見をもとに、メンバーでさらに話し合い、完成に向けて取り組んでいく予定です。
 私自身、標津町でのプロジェクトに参加させていただいて今年で2年目となりました。昨年度より謎解き観光マップの作成、今年度はグルメ情報とサイクリングコースの作成に携わってきました。その中で、標津町という町全体を歴史や自然、食、風景、そして町の人びとの温かさなど、たくさんの視点から学ぶことができ、訪れるたびにますます標津町のことが大好きになっていきます。そして、標津町の人びとのとても協力的な姿勢に、たくさんの人に標津町を知ってもらうきっかけとして、私たちの提案させていただいたものをぜひ活用していただきたいという気持ちも強くなりました。何よりも、いつも私たちの取り組みに真摯に向き合ってくださり、温かく迎えてくださる標津町の方々に心より御礼申し上げます。改めて完成に向けてメンバー全員で精一杯取り組んで行きたいと思います。

標津町の方々とともにつくり上げていく
 国際観光学部1年 安田知弘

 今回は3月1日から4日間にわたって、標津町での研究成果発表会と調査を行いました。私たちが提案した「謎解き観光マップ」、「グルメ情報」、「サイクリングコース」の3つの中で、私はサイクリングコースについて発表させていただきました。
 今回の発表に至るまで、毎週2日集まり、お互いに意見を出し合いながらまとめていきました。しかし、スムーズに進むわけではなく、レイアウトや色合い、インパクトを与えるような文章を考えることに、非常に苦労しました。その中でも、完成した後に改善点が見つかり、発表の直前まで修正作業を行っていました。これらの苦労を重ね、今までに標津町の方々にいただいたご意見をもとに、当日発表を行いました。
 発表会では、とてもたくさんの方がいらっしゃって、私たちが取り組んでいることにこれほどにも興味を持ってくださっていることがわかり、とてもうれしく感じました。また、発表後の意見交換では、たくさんのご指摘やご意見をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。それらのご意見の中で、私たちが気づかなかったことや新たに付け加える部分など、たくさんの課題をいただきました。
 このように発表し、現地の方々の生の声をいただけるということは、私たちにとってとても成長できる場所であることを改めて感じることができました。これからは、たくさんいただいたご意見をもとに、サイクリングコースを修正していきたいと考えています。
 今回の発表会では、たくさんの方々から「とてもよかった」、「素晴らしい」といった声もいただきました。まだ、1回生の自分がこんな贅沢な思いをしてよいのかわかりませんが、このような思いをできたのも標津町の方々のご協力に加え、先生や先輩方のおかげだと感じています。このように、自分たちで考えて作成し、それを披露してたくさんの刺激をいただけたことは、これからの大学生活やゼミ活動においても、とても良い経験になったと感じています。そして、何よりも標津町の方々には前回も含め、たくさんお世話になりました。毎回、私たちが標津町を訪れた際に懇親会を開いてくださり、宿泊先の手配や体験メニューの構築などもしてくださり、感謝してもしきれません。これからも少しでもご恩を返すべく、私たちが標津町に貢献できることに関しては積極的に取り組みたいと考えています。今回、提案した「謎解き観光マップ」、「グルメ情報」、「サイクリングコース」が実現できるよう、今後も一生懸命取り組んで完成させたいと考えています。

温かさと熱意あふれる標津町
 国際観光学部1年 高田有規子

 3月1日〜4日に北海道標津町を訪れ、標津町の方への成果報告会に参加しました。今回で3度目となる標津町訪問ですが、降雪地帯の標津町ならではの一面真っ白な風景と、山頂に雪が積もった知床連山は何度見ても感動しました。
 1日目と2日目に、前回の現地調査で確認できていなかった飲食店の調査を行いました。どの飲食店を訪れても、地元の食材を使った美味しい食事とフレンドリーで温かい地元の方々が迎えてくださいました。飲食店でのインタビューの際、地元のお客さまや観光客の方に満足してもらうための工夫やアレルギー対策の話などを熱く語っていただき、店主さんの熱意を感じました。2日目には、野付半島へ流氷を見に行きました。残念ながら流氷を見ることはできませんでしたが、凍った海を見ることができ、実際にその上に立ちました。海の上に立つという北海道ならではの経験をして、非常に感動しました。3日目の午前に成果発表会が行われました。会場にはたくさんの標津町の方々が集まってくださいました。成果発表会では、昨年標津町にて現地調査を行った飲食店情報とサイクリングコース、実際に問題を解いて改善を図った謎解き観光マップの3つについて発表しました。不明な点などもあり、標津町の方からたくさんのご意見をいただきました。
 成果発表会を無事に終え、午後からは雪の上を歩くスノーシュー体験をさせていただきました。スノーシュー体験をするにもかかわらず、あまりにも薄着で参加しようとした私たちに、現地のガイドさんがたくさんの防寒具を貸してくださいました。本州と北海道では、寒さの意識がまったく違うと感じました。スノーシューを履いて雪道をどんどん進んでいくと、真っ白な風景が辺り一面に広がっていました。野生動物の足跡を見つけ、実際に野生のキツネにも遭遇しました。美しい風景に感動し、写真を撮りながら楽しみました。雪道の途中には案内看板などがあるのですが、その案内看板が隠れるほど雪が積もっており、とても驚きました。アイヌ民族の竪穴式住居跡のくぼみや復元された竪穴式住居などもあり、自然だけでなく歴史も感じることができました。折り返し地点で休憩をとった際に、ガイドの方から温かいココアをいただきました。雪道を歩いて冷えた体にココアが染みて、とても美味しかったです。ココアを飲んで体を温めた後、みんなで雪合戦をしました。私は雪の積もらない地域で育ち、雪合戦もしたことがなかったので、子どもに戻ったかのようにはしゃぎ、とても楽しかったです。
 このプロジェクトに参加した頃は、標津町の読み方も北海道のどこにあるのかも知りませんでした。何度も標津町を訪れるたびに、町内の方々の優しさや温かさに触れ、とても愛着が湧いてきました。プロジェクトに参加し、地元の方とともに観光客誘致について考えることができ、私自身の刺激となり、非常に良い経験になりました。標津町の方々には本当に感謝しています。ありがとうございました。