大分県宇佐市で観光資源調査を実施しました(2)
旧院内町、旧安心院町にある観光資源を訪れ、調査を行いました
森重ゼミ6期生は今年度、ゼミ生同士で話し合い、大分県宇佐市をフィールドワークの調査対象地に決定しました。そこで、6月24日(土)〜26日(日)にかけて現地を訪れ、観光資源調査を実施しました。当日の宇佐市は梅雨前線が停滞し、大雨も予想されていましたが、幸いにもほとんど傘をさすことなく調査を行うことができました。また、地元の方々や観光客に話をうかがい、宇佐神宮と市内の他の観光資源を結びつけることで価値を高める可能性を探っていきました。今後は、今回の調査で得たデータをもとにさらに検討を重ね、夏期休暇期間中に再度宇佐市を訪問する予定です。
宇佐市は、2005年3月に旧宇佐市と院内町と安心院町が合併したので、市域が広くなりました。そこで、われわれは旧宇佐市エリア、旧院内町エリア、旧安心院町エリアに分かれ、グループごとに観光資源を調査しました。調査報告の2回目となる今回は、旧院内町、旧安心院町にある観光資源を調査したゼミ生が、当日の様子を報告します。(森重昌之)
宇佐市は、2005年3月に旧宇佐市と院内町と安心院町が合併したので、市域が広くなりました。そこで、われわれは旧宇佐市エリア、旧院内町エリア、旧安心院町エリアに分かれ、グループごとに観光資源を調査しました。調査報告の2回目となる今回は、旧院内町、旧安心院町にある観光資源を調査したゼミ生が、当日の様子を報告します。(森重昌之)
当日のフィールドワークの様子
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参加した学生の報告
歴史と景観を合わせ持つ余の滝
国際観光学部3年 安部和樹
6月24日から26日にかけて、私たち森重ゼミ3回生は大分県宇佐市で、旧院内町エリア、旧安心院町エリア、四日市および宇佐神宮エリアの3つのグループに分かれて、あらかじめ調べておいた資料と実際の違いや、宇佐神宮との関連性を調べるためにフィールドワークを行いました。
私たちのグループは旧院内町にある「余の滝」という場所を訪れました。宇佐市には滝が多く存在し、それらの多くは断崖を直下型に落下するものです。しかし、余の滝は末広がりに落下する美しい落水を見られることから、別名「末広の滝」とも呼ばれていて、迫力がありました。ここでは、別府市から毎週宇佐市内の滝や寺などの資源をめぐるコースを自分たちで計画し、観光で訪れることが楽しみという50代くらいの御夫婦に話をうかがうことができました。聞き取り調査の結果、余の滝は宇佐神宮を起点とし、国東市にある両子寺という寺で終わる、180ヶ所以上を回る修行場の1つであることがわかりました。
実際、私たちが事前に調べた「神社を訪れたくなる要素」の1つにあがった、「撮りたい」という面で余の滝を捉えた場合、途中までは自動車で行くことができますが、自動車を駐車するスペースが2台ほどしかありませんでした。また、駐車場から滝まで急な坂道が続くうえ、道がぬかるんでいて滑りやすく、木々が散乱していたこと、看板などがなくわかりにくいことなど、アクセス面や景観面で問題があり、改善すべき点も見受けられました。余の滝は観光名所として注目されていないからか、放置されているイメージがあり、「次にまた撮りに来たいか」と尋ねられても、宇佐市内にある日本の滝百選に選ばれている「東椎屋の滝」と比較すると劣るように感じます。東椎屋の滝は、85mの断崖を一直線に落ちる迫力があり、駐車料金はかかるものの、しっかりと整備されているので、東椎屋の滝を選んでしまうと思います。
そこで、紅葉の時期に、末広がりの余の滝だからこそできる、ゆっくりと流れ落ちる水と紅葉との調和など、観光客に撮ってみたいと思わせるような写真をウェブサイトに掲載することや、かつては宇佐神宮を起点に始まる修行の場の1つであった歴史など、よりたくさんの方に知っていただくために、地元のガイドを派遣するなど、㏚の方法を考える必要があると感じました。また、周辺施設を整備して、観光客を受け入れる体制を整えることも1つの方法だと考えます。私たちも余の滝の景色や歴史などをSNSで発信していきたいと考えています。
私たちのグループは旧院内町にある「余の滝」という場所を訪れました。宇佐市には滝が多く存在し、それらの多くは断崖を直下型に落下するものです。しかし、余の滝は末広がりに落下する美しい落水を見られることから、別名「末広の滝」とも呼ばれていて、迫力がありました。ここでは、別府市から毎週宇佐市内の滝や寺などの資源をめぐるコースを自分たちで計画し、観光で訪れることが楽しみという50代くらいの御夫婦に話をうかがうことができました。聞き取り調査の結果、余の滝は宇佐神宮を起点とし、国東市にある両子寺という寺で終わる、180ヶ所以上を回る修行場の1つであることがわかりました。
実際、私たちが事前に調べた「神社を訪れたくなる要素」の1つにあがった、「撮りたい」という面で余の滝を捉えた場合、途中までは自動車で行くことができますが、自動車を駐車するスペースが2台ほどしかありませんでした。また、駐車場から滝まで急な坂道が続くうえ、道がぬかるんでいて滑りやすく、木々が散乱していたこと、看板などがなくわかりにくいことなど、アクセス面や景観面で問題があり、改善すべき点も見受けられました。余の滝は観光名所として注目されていないからか、放置されているイメージがあり、「次にまた撮りに来たいか」と尋ねられても、宇佐市内にある日本の滝百選に選ばれている「東椎屋の滝」と比較すると劣るように感じます。東椎屋の滝は、85mの断崖を一直線に落ちる迫力があり、駐車料金はかかるものの、しっかりと整備されているので、東椎屋の滝を選んでしまうと思います。
そこで、紅葉の時期に、末広がりの余の滝だからこそできる、ゆっくりと流れ落ちる水と紅葉との調和など、観光客に撮ってみたいと思わせるような写真をウェブサイトに掲載することや、かつては宇佐神宮を起点に始まる修行の場の1つであった歴史など、よりたくさんの方に知っていただくために、地元のガイドを派遣するなど、㏚の方法を考える必要があると感じました。また、周辺施設を整備して、観光客を受け入れる体制を整えることも1つの方法だと考えます。私たちも余の滝の景色や歴史などをSNSで発信していきたいと考えています。
大自然に囲まれた日本のマチュピチュ
国際観光学部3年 田中美咲
私たち森重ゼミの3年生は、大分県宇佐市にある宇佐神宮の価値を高めつつ、滞在時間を延ばしてもらうというテーマをもとに、研究しています。6月24日から26日に、1回目のフィールドワークに行ってきました。四日市エリアと安心院エリア、院内エリアの3つの地域でグループを分け、宇佐神宮と関係して宇佐市に訪れてもらえる要因になるものがあるのかを調査してきました。
私のチームは院内エリアを調べ、宇佐のマチュピチュと言われている場所に行ってきました。目的地までの山道を登る途中、たくさんの棚田や緑豊かな森があり、大自然を感じることができました。ペルーにあるマチュピチュのようなものを想像していましたが、実際に到着してみると、天候があまり良くなかったことも原因なのか、自動車が数台駐車していただけで、観光に訪れている人は少なかったです。小さな展望台があり、そこから見た景色は、一面緑色の森と数件の家、棚田が広がっていました。周りは静かなので、自然の中にいる心地は良かったです。
宇佐のマチュピチュに来ていた人に、なぜここに来たのか聞き取り調査を行ったところ、宇佐のマチュピチュを目当てに訪れている方はいませんでした。北九州から来ていた50代の夫婦は、「ガイドブックに載っていて近くだから来てみた」ということでした。また、福岡から来られていた40代の夫婦は、「大谷渓谷に川遊びに行く予定が道に迷ってしまい、たまたま宇佐のマチュピチュにたどり着いたので、立ち寄ってみた」ということでした。
宇佐神宮と関連づけて考えてみると、宇佐神宮を参拝してから訪れてもらうことや、宇佐のマチュピチュに訪れたあと、宇佐神宮を参拝してもらうことは難しいと考えました。しかし、宇佐神宮は180か所以上ある巡礼スポットの起点で、終点は両子寺です。宇佐神宮から自動車で30分程度のところにあるので、観光地として立ち寄ってもらう可能性はあると考えました。樹齢1300年の「大銀杏」がそびえ立ち、この木の幹には乳房様の木根が下がっており、表皮を削り取って煎じて飲むと乳が出るようになるという逸話がありました。宇佐市有形文化財になっていて、現在もお参りする人がいると言われています。また、山に霧がかかっている風景はとても幻想的なので、大自然を感じ、景色の写真を撮るのにはよい場所だと考えました。宇佐のマチュピチュから自動車で15分程度のところに、逸見邸庭園や余の滝、マッカーサー岩、人面岩、分寺橋などもあり、比較的観光地が多くある地域でした。
私のチームは院内エリアを調べ、宇佐のマチュピチュと言われている場所に行ってきました。目的地までの山道を登る途中、たくさんの棚田や緑豊かな森があり、大自然を感じることができました。ペルーにあるマチュピチュのようなものを想像していましたが、実際に到着してみると、天候があまり良くなかったことも原因なのか、自動車が数台駐車していただけで、観光に訪れている人は少なかったです。小さな展望台があり、そこから見た景色は、一面緑色の森と数件の家、棚田が広がっていました。周りは静かなので、自然の中にいる心地は良かったです。
宇佐のマチュピチュに来ていた人に、なぜここに来たのか聞き取り調査を行ったところ、宇佐のマチュピチュを目当てに訪れている方はいませんでした。北九州から来ていた50代の夫婦は、「ガイドブックに載っていて近くだから来てみた」ということでした。また、福岡から来られていた40代の夫婦は、「大谷渓谷に川遊びに行く予定が道に迷ってしまい、たまたま宇佐のマチュピチュにたどり着いたので、立ち寄ってみた」ということでした。
宇佐神宮と関連づけて考えてみると、宇佐神宮を参拝してから訪れてもらうことや、宇佐のマチュピチュに訪れたあと、宇佐神宮を参拝してもらうことは難しいと考えました。しかし、宇佐神宮は180か所以上ある巡礼スポットの起点で、終点は両子寺です。宇佐神宮から自動車で30分程度のところにあるので、観光地として立ち寄ってもらう可能性はあると考えました。樹齢1300年の「大銀杏」がそびえ立ち、この木の幹には乳房様の木根が下がっており、表皮を削り取って煎じて飲むと乳が出るようになるという逸話がありました。宇佐市有形文化財になっていて、現在もお参りする人がいると言われています。また、山に霧がかかっている風景はとても幻想的なので、大自然を感じ、景色の写真を撮るのにはよい場所だと考えました。宇佐のマチュピチュから自動車で15分程度のところに、逸見邸庭園や余の滝、マッカーサー岩、人面岩、分寺橋などもあり、比較的観光地が多くある地域でした。
フィールドワークで気づいた宇佐市の魅力
国際観光学部3年 平岡公之進
私たち森重ゼミは、6月24日、25日に大分県宇佐市でフィールドワークを行いました。今回は宇佐神宮がどのようなところで、どのような魅力があるのかを実際に見て確認することが目的でした。そして、事前に宇佐市にある観光資源を調べ、それを安心院エリア、四日市エリア、院内エリアに分け、3つのグループをつくってそれぞれ足を運び、現状把握と現地の方や観光者への聞き取り、今後どのようにして活かし、宇佐神宮とつなげていけるのかについて調査しました。
私たちのグループは安心院を調査エリアとして、安心院葡萄酒工房、仙の岩、東椎谷の滝、桂昌寺跡地獄極楽の4ヶ所を周りました。この4ヶ所の中から、私は桂昌寺跡地獄極楽の調査を紹介します。ここは、室町時代中期に無住荒廃となった桂昌寺を復興させた傑僧が大衆教導を目的につくりました。地獄極楽は名前から察するとおり、地獄と極楽を洞窟の中で体験できます。地獄の入り口は閻魔大王の石像に迎えられ、通路が狭く、暗くて薄気味悪い形で表現されていました。一方、極楽道は通路が通りやすく、明るく陽の光が入ってくるようになっていました。また、地獄の通路には赤鬼や青鬼などの石像、極楽の通路には地蔵菩薩や釈迦如来など、それぞれ地獄、極楽を連想させる石像が並んでいました。この2つの道を進み、最後に5メートルの竪穴を登ると極楽浄土へ進めます。
実際に体験したところ、思いのほかおもしろく、楽しむことができました。最後の極楽浄土への竪穴は想像以上に高く、斜面も急になっていて、簡単には登れないようになっており、楽をして極楽浄土へは行けない様子を物語っていました。登りきった後は周囲を一望できる高さで、のどかな風景を楽しみながら達成感を味わうことができました。地獄極楽はどの年層も楽しむことができると思います。また、宇佐神宮は神仏習合の発祥の地とされているので、仏教の歴史がある桂昌寺跡地獄極楽でもつながりがあるのではないかと思います。これからさらに調べ、宇佐神宮の魅力と結び合わせていきたいです。
今回初めて行ったフィールドワークを通して、インターネットなどで事前に調べた情報とは異なった点や新たな情報を得ることができ、聞き取り調査からさまざまな意見や情報を得ることができました。現地の方もとても親切で、応援してくださり、宇佐市の人の温かさを感じました。また、次のフィールドワークに向けた改善点や課題も理解できたので、これからどのようにして宇佐神宮の魅力と宇佐市の観光資源を結び合わせ、観光客を引きつけ、少しでも長く宇佐市に滞在してもらうのかをゼミ一体となって考え、今回のフィールドワークを活かして取り組んでいきます。
私たちのグループは安心院を調査エリアとして、安心院葡萄酒工房、仙の岩、東椎谷の滝、桂昌寺跡地獄極楽の4ヶ所を周りました。この4ヶ所の中から、私は桂昌寺跡地獄極楽の調査を紹介します。ここは、室町時代中期に無住荒廃となった桂昌寺を復興させた傑僧が大衆教導を目的につくりました。地獄極楽は名前から察するとおり、地獄と極楽を洞窟の中で体験できます。地獄の入り口は閻魔大王の石像に迎えられ、通路が狭く、暗くて薄気味悪い形で表現されていました。一方、極楽道は通路が通りやすく、明るく陽の光が入ってくるようになっていました。また、地獄の通路には赤鬼や青鬼などの石像、極楽の通路には地蔵菩薩や釈迦如来など、それぞれ地獄、極楽を連想させる石像が並んでいました。この2つの道を進み、最後に5メートルの竪穴を登ると極楽浄土へ進めます。
実際に体験したところ、思いのほかおもしろく、楽しむことができました。最後の極楽浄土への竪穴は想像以上に高く、斜面も急になっていて、簡単には登れないようになっており、楽をして極楽浄土へは行けない様子を物語っていました。登りきった後は周囲を一望できる高さで、のどかな風景を楽しみながら達成感を味わうことができました。地獄極楽はどの年層も楽しむことができると思います。また、宇佐神宮は神仏習合の発祥の地とされているので、仏教の歴史がある桂昌寺跡地獄極楽でもつながりがあるのではないかと思います。これからさらに調べ、宇佐神宮の魅力と結び合わせていきたいです。
今回初めて行ったフィールドワークを通して、インターネットなどで事前に調べた情報とは異なった点や新たな情報を得ることができ、聞き取り調査からさまざまな意見や情報を得ることができました。現地の方もとても親切で、応援してくださり、宇佐市の人の温かさを感じました。また、次のフィールドワークに向けた改善点や課題も理解できたので、これからどのようにして宇佐神宮の魅力と宇佐市の観光資源を結び合わせ、観光客を引きつけ、少しでも長く宇佐市に滞在してもらうのかをゼミ一体となって考え、今回のフィールドワークを活かして取り組んでいきます。
安心院の豊かな自然を感じて
国際観光学部3年 村田雄大
私たち森重ゼミ3年生は、6月24日〜26日にかけて大分県宇佐市でフィールドワークを行いました。私たちは今回、フェリーを利用して宇佐市を訪れました。宇佐市は大分県の北部に位置しており、自然も多く緑豊かな町です。
今年度の私たちのテーマは、宇佐神宮だけでなく、宇佐市にある他の観光資源にも価値を見出し、訪れてもらうことで、宇佐市の滞在時間を伸ばしてもらおうということです。このフィールドワークにあたって、約3ヶ月間ゼミ生で話し合いを行い、遅くまで意見を出し合うこともありました。いくつかの調査候補が決まり、それを四日市エリア、院内エリア、安心院エリアの3つのグループに分け、それぞれ調査を行いました。
私たちが調査したのは安心院エリアです。安心院エリアは山が多く、緑に囲まれた地域で、ワインが有名な場所でもあります。私たちは「安心院葡萄酒工房」「仙の岩」「東椎谷の滝」「桂昌寺跡地獄極楽」の4つを訪れました。その中でも気になったのが、東椎谷の滝です。日本の滝百選に選ばれた東椎屋の滝は日光華厳の滝に似ていることから、「九州華厳」とも称されています。駐車場から滝に着くまでには少し距離があり、ある程度整備はされているのですが、それでも年配の方には少し辛いと感じるところがあるように思いました。滝の管理者の方にお話をうかがうことができ、この問題を指摘したのですが、滝を含むすべてが記念物に指定されており、誰でも通りやすくすることは難しいという答えをいただきました。
私たちが調査した日は雨上がりということもあり、水量がいつもより多く、断崖を垂直に流れ落ちる落差85メートルの滝は豪快さと、自然がつくる華麗な造形美の両方を合わせ持っていました。見とれてしまうような豪快な滝は、今でも私の心に残っています。近くの岩場まで行くことができ、近づくと水しぶきがすごく、滝のシャワーを浴びているような感じでした。空気も綺麗で、ここにいるとマイナスイオンを感じ、日頃のストレスなども解消され、リフレッシュできると感じました。
今回、私がフィールドワークに行って感じたことは、東椎谷の滝は観光資源として価値があるということと、宇佐市は緑が多く、知られていない自然の観光資源がまだまだあるということです。今回は3つのグループに分かれて観光資源を調査したのですが、観光資源として可能性があるところと現場で見て活用が難しいと感じたところがありました。今回のフィールドワークで得た情報をもとにゼミ生で話し合い、共有することで、次の調査につなげていきたいと感じました。
今年度の私たちのテーマは、宇佐神宮だけでなく、宇佐市にある他の観光資源にも価値を見出し、訪れてもらうことで、宇佐市の滞在時間を伸ばしてもらおうということです。このフィールドワークにあたって、約3ヶ月間ゼミ生で話し合いを行い、遅くまで意見を出し合うこともありました。いくつかの調査候補が決まり、それを四日市エリア、院内エリア、安心院エリアの3つのグループに分け、それぞれ調査を行いました。
私たちが調査したのは安心院エリアです。安心院エリアは山が多く、緑に囲まれた地域で、ワインが有名な場所でもあります。私たちは「安心院葡萄酒工房」「仙の岩」「東椎谷の滝」「桂昌寺跡地獄極楽」の4つを訪れました。その中でも気になったのが、東椎谷の滝です。日本の滝百選に選ばれた東椎屋の滝は日光華厳の滝に似ていることから、「九州華厳」とも称されています。駐車場から滝に着くまでには少し距離があり、ある程度整備はされているのですが、それでも年配の方には少し辛いと感じるところがあるように思いました。滝の管理者の方にお話をうかがうことができ、この問題を指摘したのですが、滝を含むすべてが記念物に指定されており、誰でも通りやすくすることは難しいという答えをいただきました。
私たちが調査した日は雨上がりということもあり、水量がいつもより多く、断崖を垂直に流れ落ちる落差85メートルの滝は豪快さと、自然がつくる華麗な造形美の両方を合わせ持っていました。見とれてしまうような豪快な滝は、今でも私の心に残っています。近くの岩場まで行くことができ、近づくと水しぶきがすごく、滝のシャワーを浴びているような感じでした。空気も綺麗で、ここにいるとマイナスイオンを感じ、日頃のストレスなども解消され、リフレッシュできると感じました。
今回、私がフィールドワークに行って感じたことは、東椎谷の滝は観光資源として価値があるということと、宇佐市は緑が多く、知られていない自然の観光資源がまだまだあるということです。今回は3つのグループに分かれて観光資源を調査したのですが、観光資源として可能性があるところと現場で見て活用が難しいと感じたところがありました。今回のフィールドワークで得た情報をもとにゼミ生で話し合い、共有することで、次の調査につなげていきたいと感じました。
園内中楽しめる安心院葡萄酒工房
国際観光学部3年 平澤ななみ
私たち森重ゼミ6期生は、今年度大分県宇佐市で研究することに決めました。そこで、6月25日に1回目のフィールドワークを行うため、現地を訪れました。フェリー泊での2泊3日間、現地で過ごす時間は半日程度でしたので、四日市エリア、院内エリア、安心院エリアの3つのグループに分かれ、それぞれのエリアを調査することにしました。私たちのグループは安心院エリアを中心に回り、安心院葡萄酒工房、仙の岩、東椎屋の滝、地獄極楽の4ヶ所を訪れました。
最初に訪れた葡萄酒工房には、たくさんのワインが並べられており、自動車を運転しない私が代表して試飲しました。いくつか試飲しましたが、それぞれにまったく違う美味しさがあり、どれもとても飲みやすかったです。安心院で育ったブドウからつくられたもの、4年連続日本一に輝いたものなど、施設の職員の方に実際にワインのお話をうかがいながら、たくさんのワインを試飲することができるのは、とても魅力的でした。また、自分で注ぐことができるので、気軽に飲めるところも良かったです。そして、試飲スペースの隣では、ブランデーソフトクリームを食べることもできます。少し大人向けの深い味ですが、今まで食べたことのない美味しさでした。目立った大きな宣伝はないのですが、雑誌などに掲載されていることもあるようで、観光客の中にはそれを目当てにこの施設を訪れたという方もいらっしゃるほどでした。ワイングラスの歴史であったり、貯蔵されているワインの様子が見られたりするなど、さまざまな視点から園内を楽しむことができました。
外に出ると、ブドウ園と展望台があり、展望台を上まで上がると、町全体や遠くの山々を見渡すことができました。展望台からの景色や工房の周りを歩いて移動する際の自然溢れる落ち着いた雰囲気も、素敵なポイントの1つであると感じました。駐車場の隣にはレストランが併設されていて、すっぽんラーメンをはじめ、大分のブランド牛を使った肉料理、郷土料理、B級グルメを食べることができるようで、今度訪れてみたいと思いました。
今回のフィールドワークは時間も少なく、回る場所にも限りがありましたが、葡萄酒工房に実際に訪れている人にお話をうかがう中で、宇佐神宮には訪れず、葡萄酒工房をメインに宇佐市を訪れる人も多くいらっしゃるようでした。試飲体験や見学、リフレッシュ、食事、お土産といったように、1ケ所でさまざまな楽しみ方ができるこの施設は、宇佐市での滞在時間を延ばすにあたって、とても重要な場所になるのではないかと考えられます。聞き取り調査もまだ不十分ですが、貴重なご意見をいただくことができ、お時間いただきました観光客の皆さまに感謝すると同時に、次回のフィールドワークに生かしていきたいと思います。今回の調査を通して、私自身もっと宇佐市について知りたいという思いが強くなりました。
最初に訪れた葡萄酒工房には、たくさんのワインが並べられており、自動車を運転しない私が代表して試飲しました。いくつか試飲しましたが、それぞれにまったく違う美味しさがあり、どれもとても飲みやすかったです。安心院で育ったブドウからつくられたもの、4年連続日本一に輝いたものなど、施設の職員の方に実際にワインのお話をうかがいながら、たくさんのワインを試飲することができるのは、とても魅力的でした。また、自分で注ぐことができるので、気軽に飲めるところも良かったです。そして、試飲スペースの隣では、ブランデーソフトクリームを食べることもできます。少し大人向けの深い味ですが、今まで食べたことのない美味しさでした。目立った大きな宣伝はないのですが、雑誌などに掲載されていることもあるようで、観光客の中にはそれを目当てにこの施設を訪れたという方もいらっしゃるほどでした。ワイングラスの歴史であったり、貯蔵されているワインの様子が見られたりするなど、さまざまな視点から園内を楽しむことができました。
外に出ると、ブドウ園と展望台があり、展望台を上まで上がると、町全体や遠くの山々を見渡すことができました。展望台からの景色や工房の周りを歩いて移動する際の自然溢れる落ち着いた雰囲気も、素敵なポイントの1つであると感じました。駐車場の隣にはレストランが併設されていて、すっぽんラーメンをはじめ、大分のブランド牛を使った肉料理、郷土料理、B級グルメを食べることができるようで、今度訪れてみたいと思いました。
今回のフィールドワークは時間も少なく、回る場所にも限りがありましたが、葡萄酒工房に実際に訪れている人にお話をうかがう中で、宇佐神宮には訪れず、葡萄酒工房をメインに宇佐市を訪れる人も多くいらっしゃるようでした。試飲体験や見学、リフレッシュ、食事、お土産といったように、1ケ所でさまざまな楽しみ方ができるこの施設は、宇佐市での滞在時間を延ばすにあたって、とても重要な場所になるのではないかと考えられます。聞き取り調査もまだ不十分ですが、貴重なご意見をいただくことができ、お時間いただきました観光客の皆さまに感謝すると同時に、次回のフィールドワークに生かしていきたいと思います。今回の調査を通して、私自身もっと宇佐市について知りたいという思いが強くなりました。
観光資源としての利用の難しさを感じた
国際観光学部3年 後田風佳
森重ゼミ3年生は大分県宇佐市をフィールドワークの対象地として活動しており、今回初めて宇佐市へ行きました。院内エリア、安心院エリア、四日市エリアの3つのエリアに分かれて調査しました。今回、私は安心院エリアのチームで、「安心院葡萄酒工房」、「仙の岩」、「東椎屋の滝」、「地獄極楽」の観光資源を訪れました。その中で、私は「仙の岩」について、今後観光客の滞在時間を延ばすための観光資源になり得るかどうか調査しました。
「仙の岩」は国指定名勝耶馬渓66景の1つであり、100メートルの大絶壁には平岩や大中小の屏風岩、大巌寺岩窟・奥の仙岩窟などがあり、昔から聖地として山岳仏教の修行の場とされていたそうです。大昔、インド僧の法道仙人がいたので、「仙の岩」と呼ぶようになったと言われています。仙の岩は、下からの景色も大きさに圧倒されてすばらしいですが、頂上まで登ることもでき、頂上からは由布岳や鶴見岳の美しい景色を見ることができます。季節ごとに変わる仙の岩の景色がきれいで、春には桜、4月〜5月にかけては一面の菜の花、秋には岩の間から紅葉が見え、冬には雪化粧をした姿を見ることができ、自然の美しさを味わうことができます。
仙の岩は「ドーンとそびえ立つ大きさに圧倒され、パワーを感じる」と下調べの段階でわかりました。そのため、パワースポットとして資源化できるのではないかと考えていたのですが、実際に訪れてみると、確かに自然がつくり出した絶壁と高さに圧倒され、心を動かされる感動がありました。パワーも感じましたが、私たちの研究テーマである「滞在時間を延ばす」という点から考えると、仙の岩を観光資源として利用するには不向きであると考えました。宇佐市を訪れ、少し時間が余ったが長く滞在できない観光客の方に、仙の岩に5〜10分ほど立ち寄ってもらうのであれば可能ですが、長い時間滞在することは難しそうでした。
今回、私たちがフィールドワークで仙の岩に行った時に、頂上まで登る登山口を見つけられなかったので、頂上の景色が見られず、残念でした。また、四季の景色を感じられる時期に行ってみると、滞在時間を延ばすヒントがあるかもしれないとも思いました。例えば、桜のシーズンであれば、小川の向こうにある公園で、仙の岩を背景に花見をすると、一時期的ではありますが滞在時間を延ばせる観光資源になるのかもしれません。仙の岩に一度しか訪れていないので、もしかすると滞在時間を延ばせる資源が発掘されず、眠っているのかもしれません。しかし、今の段階では私たちの研究テーマに利用できる観光資源にはならないように感じました。
「仙の岩」は国指定名勝耶馬渓66景の1つであり、100メートルの大絶壁には平岩や大中小の屏風岩、大巌寺岩窟・奥の仙岩窟などがあり、昔から聖地として山岳仏教の修行の場とされていたそうです。大昔、インド僧の法道仙人がいたので、「仙の岩」と呼ぶようになったと言われています。仙の岩は、下からの景色も大きさに圧倒されてすばらしいですが、頂上まで登ることもでき、頂上からは由布岳や鶴見岳の美しい景色を見ることができます。季節ごとに変わる仙の岩の景色がきれいで、春には桜、4月〜5月にかけては一面の菜の花、秋には岩の間から紅葉が見え、冬には雪化粧をした姿を見ることができ、自然の美しさを味わうことができます。
仙の岩は「ドーンとそびえ立つ大きさに圧倒され、パワーを感じる」と下調べの段階でわかりました。そのため、パワースポットとして資源化できるのではないかと考えていたのですが、実際に訪れてみると、確かに自然がつくり出した絶壁と高さに圧倒され、心を動かされる感動がありました。パワーも感じましたが、私たちの研究テーマである「滞在時間を延ばす」という点から考えると、仙の岩を観光資源として利用するには不向きであると考えました。宇佐市を訪れ、少し時間が余ったが長く滞在できない観光客の方に、仙の岩に5〜10分ほど立ち寄ってもらうのであれば可能ですが、長い時間滞在することは難しそうでした。
今回、私たちがフィールドワークで仙の岩に行った時に、頂上まで登る登山口を見つけられなかったので、頂上の景色が見られず、残念でした。また、四季の景色を感じられる時期に行ってみると、滞在時間を延ばすヒントがあるかもしれないとも思いました。例えば、桜のシーズンであれば、小川の向こうにある公園で、仙の岩を背景に花見をすると、一時期的ではありますが滞在時間を延ばせる観光資源になるのかもしれません。仙の岩に一度しか訪れていないので、もしかすると滞在時間を延ばせる資源が発掘されず、眠っているのかもしれません。しかし、今の段階では私たちの研究テーマに利用できる観光資源にはならないように感じました。