経済学部 経済学科の教育目的

国際化・情報化により益々複雑化する現代経済社会にあって、グローバルな視野と鋭い分析・判断能力を兼備した産業人として活躍できる人材の育成

ディプロマ・ポリシー(学位授与方針)

経済学部経済学科の教育課程にしたがって合計124単位以上を修得し、以下のような能力を身につけた学生に対して卒業を認定し、「学士(経済学)」の学位を授与する。

知識・理解

  • DP1:ミクロ経済学、マクロ経済学の基礎理論に基づいて、市場の役割や政府の役割、経済の動きについて説明することができる。
  • DP2:中級レベルのミクロ経済学、マクロ経済学の理論についての体系的な知識、または、「専門科目パッケージ」として提供される少なくとも一つ以上の専門分野についての体系的な知識を有している。

    ※知識・理解についての、各専門分野(「専門科目パッケージ」)の到達目標
    【公務キャリア】
    公務員に求められる一般教養、法律、経済に関する体系的な知識を有している。
    【金融キャリア】
    金融に関して、経済理論、経済史、実務の側面から、多面的、体系的な知識を有している。
    【グローバル・キャリア】
    グローバルなビジネスに必要な体系的な知識や実践的なコミュニケーション能力を有している。
    【ビジネス経済学】
    現実のビジネスへの経済理論の適用について、体系的な知識を有している。
    【ビジネス統計分析】
    統計学に基づくビジネスや経済に関する分析について、体系的な知識を有している。
    【ビジネス法】
    現実のビジネスに関係する法律の運用や法令順守の意義について、体系的な知識を有している。
    【まちづくり】
    地域社会の発展や活性化に関して、産業、環境、政策の側面から、多面的、体系的な知識を有している。
    【くらしの経済】
    生活や就労に関する諸問題と、それらに対する国や地方自治体の政策のあり方について、経済学的な考え方に基づいて、体系的な知識を有している。
    【日本経済】
    日本経済の歴史や制度、現在の日本経済が抱える諸問題、それらに対する政策などについて、体系的な知識を有している。
    【グローバル経済】
    グローバル経済の動きや、アジア諸国、欧米諸国などの経済と日本経済との相互関係について、体系的な知識を有している。

汎用的技能

  • DP3:さまざまな情報を収集・理解し、自らの問題意識に基づいてそれらを整理し、他者に的確に伝えることができる。
  • DP4:客観的事実や前提条件に基づいて、論理的に思考し、それを表現することができる。

態度・志向性

  • DP5:自律的に学び、考え、行動する姿勢を有している。
  • DP6:他者の立場と多様性を理解し、他者と協調・協力することができる。

総合的な学習経験と創造的思考力

  • DP7:学修の成果を有機的に関連させながら、自らの設定した課題に創造的に取り組むことができる。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施方針)

阪南大学経済学部ではディプロマ・ポリシーに定めた能力を有する人間を育成するために、教育課程の編成実施に関して以下のような基本方針(カリキュラム・ポリシー)を定める。
  1. CP1学生のこれからを支える基礎学力の養成を重視する。
    • 大学での学習に必要な、また、大学卒業後も主体的に将来設計を行っていくのに必要な、基礎学力の養成を重視する。そのため、「基礎教育科目」を設ける。
    • 特に専門科目の学習の土台となる、経済学の基礎理論を身につけることを目的とした「基礎ミクロ経済学」、「基礎マクロ経済学」を必修科目として「基礎教育科目」内に置く。
    • 基礎学力が特に不足している学生については、全学的な学習支援・基礎学力向上措置(リメディアル教育、学習支援室等)との連携も強化し対処する。
  2. CP2:一人ひとりの学生の将来設計に即した主体的な学習を重視する。
    • 専門講義科目の学習については、一人ひとりの学生が、ある程度の幅をもった将来設計を念頭に置きながら、それに必要な能力の獲得に役立つ科目を体系的、計画的に履修できることを重視する。そのため、「身につけられる能力」別に主要講義科目を編成した、十組の「専門科目パッケージ」を設け、学生が複数のパッケージを自由に選択できるようにする。
    • ただし、1年次末に決定する一つのパッケージ(卒業要件対象パッケージ)から卒業までに12単位以上取得するものとする。これらの単位の一部は、中級レベルのミクロ経済学、マクロ経済学の科目(「ミクロ経済学1」、「マクロ経済学1」)の単位で置き換えることもできる。2年次には卒業要件対象パッケージに連動する「専門演習」(ゼミ)に所属するものとする。
  3. CP3:ゼミにおいて、学生同士が協調・協力して、より深く、実践的な学習体験を得ることを重視する。
    • ゼミにおいては、学生が、読み、聞き、書き、話す能力を高めることを重視し、4年次には自らの問題意識に基づいて大学における学習成果をまとめ、発表できるようになることを目標とする。
    • ゼミにおける学習では、社会やビジネスとの関連性を意識することを重視する。
    • 専門的な能力の育成については、学生が、講義にとどまらず、より深い学習体験を得ることを重視する。そのため、問題演習、コンピュータによる分析、地域調査、海外調査、企業との共同研究など、多彩な学びの機会を提供する「専門演習」(ゼミ)を設ける。
    • 早くから志望進路を定めている学生に対して、金融業界、公務員、グローバル人材をめざす3つの「プロジェクト・ゼミ」を選抜制で実施する。
  4. CP4:スタンダードな経済学体系に則した学習を重視する。
    • 経済学部生として、学生がスタンダードな経済学主要科目の学習に取り組むことを重視する。そのため、「経済学ベーシック科目」を指定し、履修を促す。
    • さらに上級の内容を扱う「経済学アドバンスト科目」を設ける。
  5. CP5:現実の経済・社会制度の理解に必要な法律に関する学習を重視する。
    • 現実の経済・社会制度に対する深い理解に基づいた実践的な能力の獲得を目的として、学生が各種資格試験・採用試験等でも問われる法学の基礎知識を身につけることを重視する。そのため、法学を基礎から学べるように科目を充実させ、さらに「法学検定プログラム」を設ける。
  6. CP6:留学や海外体験を促し、実践的な英語能力を養成することを重視する。
    • 国際的なコミュニケーション能力の獲得を目的として、可能な限り多くの学生が留学や海外活動を体験し、実践的な英語能力を身につけることを重視する。そのため、「実践英語プログラム」を設け、留学を促す。
  7. CP7:実務能力の養成と、学んだことを形にする資格取得の支援を重視する。
    • 専門科目の学習で身につけた能力を基礎に、学生が将来設計の具体的準備に踏み出せるようになることを重視する。そのため、各種資格取得などに役立つ「実務講座」を設ける。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れ方針)

「国際化・情報化により益々複雑化する現代経済社会にあって、グローバルな視野と鋭い分析・判断能力を兼備した産業人として活躍できる人材の育成」(阪南大学学則第2条2(2))を目的としている。この目的を実現するため、以下のような能力・資質を有する者を入学者として受け入れる。

知識・技能

  • AP1:基本的な経済・社会のしくみと働きについての基礎知識を有している。
  • AP2:基礎的な計算能力を有している。

思考力・判断力・表現力

  • AP3:基礎的な文章読解力と、自分の考えを十分に説明できる作文能力を有している。
  • AP4:論理的思考力を有している。

関心・意欲・態度

  • AP5:経済や社会に関する問題に関心を有している。
  • AP6:将来、ビジネスパーソンとして活躍するとともに、地域社会や国際社会の発展のために貢献する志を有している。
  • AP7:自ら主体的に学ぶ態度を有している。
  • AP8:話し合いの場において、他人の意見をしっかり理解しようとする姿勢とともに、自分の意見を明確に伝えようとする姿勢を有している。