視覚障がい者向けeスポーツ体験教室を開催しました

2025年2月9日(土)、阪南大学にて視覚障がい者を対象としたeスポーツ体験イベントを開催しました。
本イベントでは、視覚障がい者の方々が**「ストリートファイター6」のサウンドアクセシビリティ機能を活用しながら対戦を楽しみました。
イベントの概要
 ●  日時:2025年2月9日(土)13:00~15:00
 ●  場所:阪南大学本キャンパス
 ●  主催:阪南大学
 ●  参加者:約40人(視覚障がい者 約20名とその付添者、本学学生)
 ●  講演者:
  ・大西淳児氏(筑波技術大学 保健科学部 教授)
  ・ 松尾政輝氏(筑波技術大学 助教/視覚障がい者)
 ●   体験会デモプレイヤー:
  ・北村直也氏(ePARA所属、ブラインドeスポーツプレイヤー)
 
■ イベントの内容
本イベントは、eスポーツを通じたインクルーシブな社会の実現を目指す取り組みとして視覚障がい者を主な対象に開催されました。参加者は、視覚情報に頼らずに音声のみでプレイ可能な「ストリートファイター6」を体験しました。本ゲームには、音の方向でキャラクターの位置を把握できるサウンドアクセシビリティ機能が搭載されており、視覚に頼らずとも戦略的なプレイが可能です。また、視覚障がい者のためのアクセシビリティとインクルーシブなeスポーツ環境を実現する研究開発についての講演を実施しました。参加者は20代前半から90代までの年齢層も幅広く、またQoL向上のための技術導入への関心も高くさまざまなコメント、おすすめのゲームや上達法などについての活発な質疑応答が交わされたことが印象的でした。
イベントは、以下のプログラムで進行しました:
 
 1. eスポーツのアクセシビリティに関する講演
  a. 大西教授と松尾助教が、eスポーツにおけるインクルーシブな取り組みや技術の重要性について解説しました。
  b. 音や触覚を活用してインクルーシブに楽しめるゲームと技術のデモを実施しました。
 2. 「ストリートファイター6」体験会
  a. ePARA所属のブラインドeスポーツプレイヤー・北村直也氏がデモンストレーションを行い、
   視覚障がい者のeスポーツプレイの可能性を実演しました。
  b. 参加者はヘッドホンを使用しながら、サウンドアクセシビリティ機能を活用して対戦を楽しみました。 

■ 
参加者の反応
 ●   慣れるのに時間がかかるが、音を頼りに戦う感覚が面白かった
 ●  自分でもeスポーツをもっと楽しめることが分かり、新しい可能性を感じた
 ●  サウンドアクセシビリティ機能で障がいの有無に関係なく、同じ土俵で競えることが嬉しい
 ●   ゲーム体験を通して日常生活でのアクセシビリティに対しても希望や可能性を感じた
 ●   (視力があった時以来の)久しぶりのゲーム体験で子供時代に戻った感じがした
 ●  孫と一緒にストリートファイター6をやりたい
 
■ 今後の展望
これまでも阪南大学では、サッカーやセーリングなど、スポーツを通じたインクルーシブな社会の実現に向けた教育・研究活動を続けてまいりました。本イベントの成功を受け、今後も障がいの有無や年齢差等を超えた多様な方たちがeスポーツを通じて新たな可能性を見出せるよう、技術の活用やイベントの継続開催通して社会に貢献していきます。
本イベントに関わった学生にとっても、視覚障がい者と協力する貴重な経験となり、多様性理解を深める機会となりました。
  

  

  

    





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