文:東 優介 撮影:松本 敦志
今回は経営情報学部3回生で、2024年9月に開催された第48回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントで優勝した阪南大学サッカー部の松井匠さんに取材させていただきました。松井匠さんは二回戦の京都産業大学との試合で得点を挙げています。
ライター注:総理⼤⾂杯全⽇本⼤学サッカートーナメントは、全日本大学サッカー連盟と公益財団法人日本サッカー協会が主催している日本全国の大学サッカー部が参加する全国規模のトーナメントです。2024年度の試合会場は岩手県・城県、開催時期は9月の上旬から中旬で、32校が参加しています
2回戦で決勝点を決めた
——:まずは総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントでの優勝おめでとうございます。
松井:ありがとうございます!
——:12年ぶりの優勝とのことで率直なお気持ちをお伺いしてよろしいでしょうか?
松井:素直にうれしかったです。
——:決勝戦はどのような気持ちで臨まれましたか?
松井:毎試合、全力で挑んでいたので決勝戦も同じ気持ちで臨んでいました。
——:決勝戦試合序盤に得点を取られてしまってからすぐに点を取り返していました。すさまじいメンタルの強さを感じました。得点を取られてしまった時の松井さんの心境をお聞かせください。
松井:ほかの試合でも先に点を取られてからり返すことはあったので、決勝戦も点を取られても冷静に点を取り返すつもりでいました。
——:総理大臣杯の第2回戦:京都産業大学との試合中で3-3の終盤で松井さんが決勝点の4点目を決めたときはどのようなことを考えてプレーされていましたか?
松井:この試合で一度PKを自分で打つ機会があって、それを外してしまったので残りの試合時間で点を取って挽回してやろうって気持ちでプレーしていました。
ライター注:2回戦.京都産業大学との関西対決(9月6日)
——:総理大臣杯でのご自身のプレーで印象に残っているものは何ですか?
松井:それこそ、京都産業大学の自分が決めた四点目のプレーです!
——:松井さんの中で今年の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントでの印象的な試合はどこですか?
松井:優勝候補とされていた明治大学です。
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2024年度第48回 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント 優勝(写真提供:総務企画課)
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2024年度第48回 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント (写真提供:総務企画課)
関西選抜としても活動
——:阪南大学サッカー部のHPの松井さんの紹介を見ると「関西選抜にも選ばれるほどのドリブルの精度やフィジカルの強さ」と書いてあります。ドリブルの精度とはどのようなものでしょうか?
松井:「自分の意図通り」に「安定して」運ぶ能力ですかね。
——:ドリブルの精度は具体的にはどのような場面で必要な能力ですか?
松井:サッカーはドリブルで相手を一人抜くだけでも人数有利を作り出せるので、特に攻めている場面ですごく必要とされるスキルだと思います。
——:松井さん自身から見る自分の得意なプレーはなんでしょうか?
松井:ドリブルですね(笑)。
——:ほかに自信のあるプレーはありますか?
松井:守備でも攻撃でも一対一の駆け引きにすごく自信があります。負ける気がしないですね。
——:また、フィジカルの強さも評価されていますが、体作りで意識していることはありますか?
松井:ごはんたくさん食べることですかね(笑)。一日で白米五合は食べています。
——:ちなみに松井さんより大柄な方はたくさんいると思うのですが、体作り以外でご自身がフィジカルを評価されているポイントはどこだと思いますか?
松井:手の使い方を意識しています。手で相手の距離をつくったりしてコントロールしています。
——:なるほど。では筋トレをめちゃくちゃされているわけではないのでしょうか?
松井:そうですね。阪南大学の部活で体が重くなるので筋トレはなるべくしない方針があって、それより初動負荷トレーニングという可動域を広げる練習を取り入れています。
——:松井さんが自分で強化したいポイントはありますか?
松井:シュートの精度とか決定力を上げていきたいです。
——:松井さんが過去に抱えていた弱点で、克服したものはありますか?
松井:体力ですかね。終盤にパフォーマンスが落ちることもありましたけど最近は90分間走り切れる体力がついてきたと思っています。
——:チームとしての練習量(時間)はどのくらいですか?
松井:一日1~2時間ぐらいです。
——:意外と練習時間短いですね。
松井:そうですね。短い時間で集中して練習する感じです。
——:部活外でも個人で練習はされていますか?
松井:練習後に軽くシュートを打つか苦手なことを練習しているぐらいですね。
——:松井さんは阪南大学サッカー部のHPで関西選抜に選ばれたとありますが、関西選抜とはどのようなものですか?
松井:関西地域の大学サッカー選手から選抜されたチームです。
——:関西選抜は具体的にはどのような活動をされるのでしょうか?
松井:他の地区(関東チーム、東北チームなど)と試合をして順位を決めます。それと個人で結果を出せば全日本選抜に選ばれます。
——:関西選抜でプレーしてよかったことはありますか?
松井:セレッソ大阪などのプロの方と練習試合できるところですかね。あと、関西選抜は即席で作られたチームが故に、コミュニケーションを積極的にとる必要がありました。そのようなプレー面以外での学びも多かったので、参加してよかったと思っています。
——:目標とする選手はいますか?
松井:いないですね。
——:では、今まで純粋にサッカーが好きな気持ちだけでここまで来たんですね(笑)?
松井:そうですね(笑)。
——:好きなチームはありますか?
松井:川崎フロンターレです。
——:プロを目指されていますか?
松井:目指しています。
——:サッカーを続けていて辛かったことはありませんか?
松井:試合に出られなかった時間がつらいですね。
——:つらかったことがあればどのように乗り越えましたか?
松井:本番でいいプレーをできる準備をして、与えられたプレータイムで結果を残すことですね。
——:また、サッカーを続けていて良かったことはありませんか?
松井:応援されている時や、自分が点を決めて「おめでとう!」とか「よかったね!」って言われると嬉しいですね(笑)。
——:阪南大学のサッカー部でよかったと思うところはありますか?
松井:自由度が高いところです。その分責任感も出るので良かったと思っています。
——:初めてトップチームの試合に出たのはいつですか?
松井:2回生(2023年)ですね。
——:阪南大学のサッカー部でレギュラーになれたのは何年生からですか?
松井:2回生からです。
——:阪南大のサッカー部に入って高校時代との違いを感じところはありますか?
松井:サッカーに対しての意識が違いましたね。大学に来てからプロを意識してプレーする人が周りに増えたので練習も試合もレベルが上がった感じがします。
——:サッカーを始めたのはいつごろからですか?
松井:小学校1年生ですね。友達に誘われて始めました。
——:中学校のサッカー部の部員数を教えてください
松井:中学は50人くらいですね。
——:AチームやBチームはありましたか?
松井:はい。AチームとBチーム2つありました。
——:Aチームに入れたのは何年生からですか?
松井:1年生の時からですね。
——:中学校時代のサッカーの実績を教えてください
松井:チームとしては全国大会に出てベスト16くらいに入っていました。
——:高校のサッカー部の部員数を教えてください
松井:高校も50人くらいですね
——:AチームやBチームはありましたか?
松井:そうですね。AチームとBチーム2つありました。
——:レギュラーになれたのは何年生からですか?
松井:高校も1年からAチームでした。
——:高校時代のサッカーの実績を教えてください
松井:チームとしては全国大会に出て、個人としては国体の高知県代表チームに選ばれました。
——:松井さんのポジション歴を教えてください
松井:小学校はウィング、中学校はウィングとFWとディフェンシブハーフ、高校はウィングです。
ライター注:サッカーのポジション名と役割
——:ウィングとして、松井さんはどのような役割を担っていましたか?
松井:サイドからどんどん攻めていく役割ですね。
——:ウィングとして試合に貢献するためにどのような立ち回りを意識していますか?
松井:僕はサイドに張って、仕掛けてクロスを上げたり、シュートしたりして、攻めることを意識しています。
経営情報学部で学んだExcelで体調管理
——:次に松井さん自身についてお尋ねします。出身高校を教えてください。
松井:高知高校です。
——:大学の入試区分を教えて下さい。
松井:指定校推薦です。
——:阪南大学を志願された理由を教えてください。
松井:高校のサッカー部の監督が阪南大学サッカー部のOBで、勧められたからです。
——:ほかに志望していた大学ありますか?
松井:明治大学です。スポーツ推薦を目指して練習とか合宿に参加させていただいていたんですけど受からなかったです。
——:でも、その明治大学に今回の大会で勝てましたね?
松井:勝てました。嬉しかったです(笑)。
——:経営情報学部を志願された理由を教えてください。
松井:指定校の枠が経営情報学部だったからです。
——:現在3回生ですが、単位はどれくらい取られていますか?
松井:98です。
担当教員注:「98単位」は取材時の単位数で、松井君の3年次終了時の単位数は116です。経営情報学部2022年度入学生の3年次終了時の平均単位数は112で、学年平均を上回っています。
——:部活だけでも忙しいとは思いますが、単位取得のために心がけていることはありますか?
松井:友達と協力しながらやることです。
——:大学で履修してよかったと思う科目を教えてください。
松井:「コーチング論」っていう授業です。スポーツ関係の指導者についての授業だったので興味が惹かれました。
——:所属ゼミを教えてください。
松井:光安ゼミです。
——:光安ゼミを選んだのはなぜですか?
松井:体を動かすことが多いって説明があったので面白そうだと思ったからです。
——:阪南大学や経営情報学部に入学してよかったことを教えてください。
松井:パソコンの使い方が学べるところが良かったです。
——:経営情報学部で学んだパソコンのスキルをサッカーに活かしているところはありますか?
松井:Excelで体調管理をしています。
——:これからの目標を教えてください。
松井:4回生のうちにプロのオファーをもらえるように試合で結果を残すことです。
——:最後に、サッカー選手として日々努力している後輩に一言お願いします。
松井:大きな目標でも日々小さなことでも根気強く練習すれば結果は追いついてきます。
担当教員注:松井匠選手は全日本大学選抜メンバーに選ばれ、第24回大学日韓定期戦に出場しました。
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取材後記
改めて、総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント優勝、おめでとうございます!取材を通して、松井君のプレーや姿勢から強い意志と自信を感じ、とても印象に残りました。これからも努力を重ねて、さらに成長されることを楽しみにしています。
インタビュー中、松井さんは始終リラックスしておられ、数多くのめざましい成果を収めた貫禄が感じられました。取材を受けてくださりありがとうございました。
東 優介
インタビュー中、松井さんは始終リラックスしておられ、数多くのめざましい成果を収めた貫禄が感じられました。取材を受けてくださりありがとうございました。
松本 敦志
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