「ひらめき☆ときめきサイエンス〜ようこそ大学の研究室へ〜KAKENHI」とは
阪南大学は科学研究費補助金による研究成果の社会還元・普及の一環として、中学生・高校生を対象とした「ひらめき☆ときめきサイエンス〜ようこそ大学の研究室へ〜KAKENHI」((独)日本学術振興会共催)を2007年度から実施しています。
松村先生の”会社のしくみとルールを学ぶ”講座 −経営者のお仕事をプチ体験してみよう!−
<はじめに>
8月20日、本学経済学部准教授の松村幸四郎(会社法専攻)が講師となり、中学生を対象とした「ひらめき☆ときめきサイエンス〜ようこそ大学の研究室へ〜KAKENHI」によるプログラム「松村先生の“会社のしくみとルールを学ぶ”講座 −経営者のお仕事をプチ体験してみよう−」を実施しました。営利法人の典型である株式会社制度やそれに関連する法規制を理解してもらうことを目的とするもので、とかく法規制等というだけで何となくとっつきにくいというイメージだけが先行するテーマでしたが、20名の受講生による参加がありました。
なお、当日は日本学術振興会の方が見学にいらしており、冒頭から最後まで取材をされていました。そのため本プログラムの模様は日本学術振興会のHPにもアップされておりますので、そちらもぜひご覧ください。
<目に見えないものを「感じる」>
株式会社は目に見えない法人ですが、それによって便利な社会が作られています。ただ便利であるからといって株式会社(とくにそれを動かす経営者)が好き勝手に振る舞うと、経営者の暴走を招き、経済社会に大変な悪影響を与えます。この見えない株式会社にどのようなルールが準備されているのか、またそのルールに従って行動することが求められている取締役にとってルールはどのように感じるのか、ということを体験してもらうことを目指したのが本プログラムです。株式会社を舞台とした株式会社経営ゲームを通じて、株式会社制度やそれを取り巻く各種の法規制がなぜ必要なのかということを、参加者に考えてもらいました。
このゲームは今回のために講師が松村ゼミの学生や法学研究会メンバーの協力を得ながら制作したオリジナルゲームであり、参加者が株式会社取締役としての立場からさまざまな状況のなかで会社の拡大を図るための業務遂行を選択していくことで、それに関係する法規制についてどのようなものかを体験してもらうものです。細かいルールを学ぶということよりも、株式会社と同じく目には見えない法規制を感じてもらうゲームとなっています。
8月20日、本学経済学部准教授の松村幸四郎(会社法専攻)が講師となり、中学生を対象とした「ひらめき☆ときめきサイエンス〜ようこそ大学の研究室へ〜KAKENHI」によるプログラム「松村先生の“会社のしくみとルールを学ぶ”講座 −経営者のお仕事をプチ体験してみよう−」を実施しました。営利法人の典型である株式会社制度やそれに関連する法規制を理解してもらうことを目的とするもので、とかく法規制等というだけで何となくとっつきにくいというイメージだけが先行するテーマでしたが、20名の受講生による参加がありました。
なお、当日は日本学術振興会の方が見学にいらしており、冒頭から最後まで取材をされていました。そのため本プログラムの模様は日本学術振興会のHPにもアップされておりますので、そちらもぜひご覧ください。
<目に見えないものを「感じる」>
株式会社は目に見えない法人ですが、それによって便利な社会が作られています。ただ便利であるからといって株式会社(とくにそれを動かす経営者)が好き勝手に振る舞うと、経営者の暴走を招き、経済社会に大変な悪影響を与えます。この見えない株式会社にどのようなルールが準備されているのか、またそのルールに従って行動することが求められている取締役にとってルールはどのように感じるのか、ということを体験してもらうことを目指したのが本プログラムです。株式会社を舞台とした株式会社経営ゲームを通じて、株式会社制度やそれを取り巻く各種の法規制がなぜ必要なのかということを、参加者に考えてもらいました。
このゲームは今回のために講師が松村ゼミの学生や法学研究会メンバーの協力を得ながら制作したオリジナルゲームであり、参加者が株式会社取締役としての立場からさまざまな状況のなかで会社の拡大を図るための業務遂行を選択していくことで、それに関係する法規制についてどのようなものかを体験してもらうものです。細かいルールを学ぶということよりも、株式会社と同じく目には見えない法規制を感じてもらうゲームとなっています。
<恐る恐る進む・・・−プログラム前半−>
まず、貴重な税金によって科学研究費が賄われているものであり、今回のプログラムも講師の科学研究費による研究成果を社会に対して還元する一環として位置づけられていることを日本学術振興会の担当者の方および講師から説明したのち、プログラムの内容に入っていきました。
ゲームの開始前に短時間の座学の時間があり、そもそも株式会社とはどのようなものか、それに関する法規制はなぜ必要とされるのかについて概略を説明しました。この時点では参加者はかなり緊張していたようでしたが、途中で教室中央に置かれた六法全書(注1)を全員が実際に触れる機会を設けたときに、初めて触る六法にかなり興味を示す参加者が多かったことが印象的でした。
その後、若干の休憩をはさんで会社経営ゲームが開始されました。4つのグループを株式会社に見立て、株式会社の設立までは共通して行い、それから後はグループ毎に経営判断をしながら事業活動を営むというストーリーで進行していきました。一事業年度を4つ(四半期)に分け、それぞれの四半期ごとに従業員の雇用や資金調達等の運営管理に関するコマンドを選択していきます。ゲームの時間になると各会社の取締役によって構成される取締役会の中で、参加者が同じ取締役としての立場で意見をぶつけ合う光景が見られました。参加者全員がゲームに取り組めるようにするために各会社ごとに配置した「役員付秘書(学生スタッフが担当)」の地味ながらもしっかりとした準備に裏打ちされた行動もあって、それぞれの会社の取締役会のメンバーは徐々に打ち解けていきました。
まず、貴重な税金によって科学研究費が賄われているものであり、今回のプログラムも講師の科学研究費による研究成果を社会に対して還元する一環として位置づけられていることを日本学術振興会の担当者の方および講師から説明したのち、プログラムの内容に入っていきました。
ゲームの開始前に短時間の座学の時間があり、そもそも株式会社とはどのようなものか、それに関する法規制はなぜ必要とされるのかについて概略を説明しました。この時点では参加者はかなり緊張していたようでしたが、途中で教室中央に置かれた六法全書(注1)を全員が実際に触れる機会を設けたときに、初めて触る六法にかなり興味を示す参加者が多かったことが印象的でした。
その後、若干の休憩をはさんで会社経営ゲームが開始されました。4つのグループを株式会社に見立て、株式会社の設立までは共通して行い、それから後はグループ毎に経営判断をしながら事業活動を営むというストーリーで進行していきました。一事業年度を4つ(四半期)に分け、それぞれの四半期ごとに従業員の雇用や資金調達等の運営管理に関するコマンドを選択していきます。ゲームの時間になると各会社の取締役によって構成される取締役会の中で、参加者が同じ取締役としての立場で意見をぶつけ合う光景が見られました。参加者全員がゲームに取り組めるようにするために各会社ごとに配置した「役員付秘書(学生スタッフが担当)」の地味ながらもしっかりとした準備に裏打ちされた行動もあって、それぞれの会社の取締役会のメンバーは徐々に打ち解けていきました。
<板についてきた取締役たち−プログラム後半−>
前半終了後、ワーキングランチとなり、各取締役達はそれぞれの会社に関する秘密を守りながら昼食を楽しんでいました。休憩中も各株式会社の取締役として会社のために行動する義務(忠実義務)を負っていることを講師が説明していたため、参加者はほどよい緊張感を持ちながら昼食や楽しんでいました。
後半は参加者もゲームに慣れてきたようで、ゲームの途中で発生する東京オリンピックスポンサーの募集(入札)等のニュースが流れると、有利な資金調達を目指して現実の株式会社取締役さながらの駆け引きや交渉を金融機関に持ちかけるという展開になり、その発想力たるや講師や役員付秘書もただただ驚くばかりでした。
こうしたゲームの中で、講師が必要に応じて取締役の忠実義務、内部統制、経営判断原則といった株式会社制度やそれに関係する諸法令、法理論の解説をしていきました。六法全書や法科大学院生が学修に使うテキストを用いるという本格的な解説となりましたが、後半になると参加者の多くが目を輝かせて解説に耳を傾けてくれるようになりました。また、日本学術振興会から取材にいらした担当者の方にも講師が質問をしたり、参加者の付き添いである保護者の方からも貴重なご意見を頂戴したことで良いリズムが生まれ、プログラムの運営にも適宜反映させることもできたため、まさに全員参加型のプログラムとなりました。
前半終了後、ワーキングランチとなり、各取締役達はそれぞれの会社に関する秘密を守りながら昼食を楽しんでいました。休憩中も各株式会社の取締役として会社のために行動する義務(忠実義務)を負っていることを講師が説明していたため、参加者はほどよい緊張感を持ちながら昼食や楽しんでいました。
後半は参加者もゲームに慣れてきたようで、ゲームの途中で発生する東京オリンピックスポンサーの募集(入札)等のニュースが流れると、有利な資金調達を目指して現実の株式会社取締役さながらの駆け引きや交渉を金融機関に持ちかけるという展開になり、その発想力たるや講師や役員付秘書もただただ驚くばかりでした。
こうしたゲームの中で、講師が必要に応じて取締役の忠実義務、内部統制、経営判断原則といった株式会社制度やそれに関係する諸法令、法理論の解説をしていきました。六法全書や法科大学院生が学修に使うテキストを用いるという本格的な解説となりましたが、後半になると参加者の多くが目を輝かせて解説に耳を傾けてくれるようになりました。また、日本学術振興会から取材にいらした担当者の方にも講師が質問をしたり、参加者の付き添いである保護者の方からも貴重なご意見を頂戴したことで良いリズムが生まれ、プログラムの運営にも適宜反映させることもできたため、まさに全員参加型のプログラムとなりました。
<それぞれの経験に>
「株式会社」「法律」という目に見えないものを感じるということをテーマに進めたプログラムでしたが、参加者の皆さんの生き生きした表情からしますと、未知なる問題を考えることの楽しさを感じてもらうきっかけとなったのではないかと思います。また役員付秘書や登記官、金融機関等の役でゲームのサポートをしてくれたゼミ生や法学研究会メンバーにとっても、中学生との交流、日本学術振興会の方と中学生とのやり取り、本学研究助成課による運営のサポートの舞台裏を垣間見るといった、日常の学生生活では体験できないものに触れる機会を得たことで、貴重な経験となったものと思います。
本プログラムの修了者には講師より「株式会社一日役員」を授与し、締めくくりとしました。プログラム開始前の緊張とは逆に、プログラム終了後には取締役(参加者)と役員付秘書とが打ち解けた様子で話をしたり、講師に「先生!」と笑顔で話しかけてくれる参加者が名残惜しそうにしていたのが印象的でした。
「株式会社」「法律」という目に見えないものを感じるということをテーマに進めたプログラムでしたが、参加者の皆さんの生き生きした表情からしますと、未知なる問題を考えることの楽しさを感じてもらうきっかけとなったのではないかと思います。また役員付秘書や登記官、金融機関等の役でゲームのサポートをしてくれたゼミ生や法学研究会メンバーにとっても、中学生との交流、日本学術振興会の方と中学生とのやり取り、本学研究助成課による運営のサポートの舞台裏を垣間見るといった、日常の学生生活では体験できないものに触れる機会を得たことで、貴重な経験となったものと思います。
本プログラムの修了者には講師より「株式会社一日役員」を授与し、締めくくりとしました。プログラム開始前の緊張とは逆に、プログラム終了後には取締役(参加者)と役員付秘書とが打ち解けた様子で話をしたり、講師に「先生!」と笑顔で話しかけてくれる参加者が名残惜しそうにしていたのが印象的でした。
当日のスケジュール
9:30〜10:00 | 受付 |
10:00〜10:15 | 開講式(プログラム全体の趣旨説明、科研費の説明・諸注意) |
10:15〜11:00 | 講義「株式会社に関する基礎知識の説明」<六法全書を参照しながら> 実習「会社経営ゲーム 序章—株式会社を作ろう!—」 |
11:00〜11:15 | 休憩 |
11:15〜12:00 | 実習「会社経営ゲーム 第1部—事業活動開始—」 |
12:00〜13:00 | ワーキング・ランチ! |
13:00〜14:15 | 実習「会社経営ゲーム 第2部—荒波に飲み込まれず会社を大きく!—」 |
14:15〜14:30 | クッキータイム! |
14:30〜16:30 | 実習「会社経営ゲーム 第3部—荒波に飲み込まれず会社を大きく!—」 本プログラムの総括、まとめ |
16:30〜17:00 | アンケート記入、修了式「株式会社一日役員」授与 |
17:00 | 終了・解散 |
注1)当日、参加者が使った六法全書の一部は、今回のプログラムの実施にあたって講座の趣旨に賛同してくださった株式会社有斐閣様の御厚意により提供していただいたものです。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。
【講座についてのお申込み・お問合せは下記まで】
阪南大学ひらめき☆ときめきサイエンス係
〒580-8502 大阪府松原市天美東5-4-33
TEL 072-332-1224(代表) FAX 072-337-4391
e-mail : kenkyu@office.hannan-u.ac.jp
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