国際観光学部 堀内ゼミのゼミ活動報告(9)

今回は、堀内2年生ゼミの鳥取県若桜町でのフィールドワークに加え、「初詣のレポート」「観光学に関連する古典の読破」を紹介します。

 堀内准教授が担当する地方創生ゼミの活動報告(その9)をお届けします。
 2017年12月27日(水)から28日(木)にかけて、堀内2年生ゼミは人口減少地域が抱える課題を発見し、その解決策を考えるため、鳥取県若桜町でフィールドワークを実施しました。9月におこなった1回目のフィールドワーク時に感じたことをもとにして、ゼミ生たちで計画をたてて、今回のフィールドワークを実施しています。町役場の協力のもとに観光地として、あるいは移住地としての魅力や課題を発見することが目的です。
 また、若桜町でのフィールドワークに参加できなかった学生たちには、普段の生活の中から、観光を見つめ直してもらうため、「初詣のレポート」「観光学に関連する古典の読破」どちらかを義務付け、報告してもらっています。以下、それぞれの報告について紹介していきます。

若桜町フィールドワーク

国際観光学部2年
 樽本 稜大

 私たちは2回目の若桜町調査を行いました。1度目の調査の時とは全くもってちがい、辺り一面雪景色で大変寒かったのが印象に残っています。大阪では見ることのない景色だったので、普段のスニーカーを履いていた私はまず積雪の中を歩くのに大変苦労しました。調査1日目には町内の空き家を調査し、空き家の中まで入ることで、そこにどんな人がどんな目的で住むのかを町役場の方から聞きました。若桜町には沢山の空き家があり、主に東京や大阪といった都会に住む人が、農業や事業を目的に来ることが多いとのことでした。空き家の特徴としては、昔ながらの民家が多いので広さとしては6-7人家族ぐらいの世帯向きです。他にも庭などがあり、そこには小さな池とかもあるので、都会の家ではあまり見ることのないようなつくりでした。今回の調査では冬場の若桜町を知ることができ、そして若桜町の空き家の実態を前回の調査よりも深く知り、考えることができました。まだまだどうすれば空き家を有意義に使ってもらえるか、どうすれば若桜町に人が来るかを私たちで考えていかなければなりません。次回の調査ではそういったことをもっと深く調べていこうと思いました。

国際観光学部2年
 仲西 祐也

 若桜町は若者が少なく、平均年齢が54歳と全国的にも高い値であり、人口減少が問題になっているので、どのようにすれば移住者が増え、人口減少問題を解決できるのかをゼミ生で調べることにしました。その結果、空き家を利用し町を活性化させようという案が浮上しました。1つは、若桜町にアミューズメント施設が1つもないので、空き家を利用し、アミューズメント施設を作るという案です。例えば、若桜町は自然が豊富なので、アスレチックなどを作るのがいいと考えました。次に、宿舎があまりないので、観光客が増えるように空き家を民泊にすればいいのではと考えました。宿舎がなければ、観光客が若桜町を訪れにくく、お金を落としていかないので、経済が循環しなくなります。これからも人口減少が問題になっている地域を訪れ、一つ一つ問題点を発見していきたいです。
  • 若桜町の空き家

国際観光学部2年
 尾西 大貴

 鳥取県若桜町にてフィールドワークを実施した私は、スキー場のある氷ノ山を中心に調査しました。冬の若桜町は周囲が山で囲まれているため、積雪に非常に恵まれています。スキーを目当てに若桜町に訪れる観光客が大半で、積雪量が多い冬のシーズンが一番の時季だとわかります。私はスキー以外にも雪に関したアクティビティで、雪を見たことのない中国南東部や東南アジアの人たちが興味を持ち、インバウンドに繋げることができるのはないかと考え調査を開始しました。雪を使って大人数で盛り上がることができる雪合戦や小さな子供を連れた家族は雪だるまを創作するなどと、雪遊びの代表がいくつか挙げられます。雪を使った遊びの中で特に私が注目したのは「かまくら」です。かまくらは元々秋田県や新潟などの降雪地域に伝わる小正月の伝統行事で、雪洞の中に祭壇を設け、水神を祀るためのものです。近年では秋田県で開催される「横手の雪まつり」のように、かまくら内で甘酒やお餅などが振舞われ訪れる観光客を温かい雰囲気で包み込んでくれる効果があると人気があります。以上のことより、積雪の少ない(雪が降らない)都心部や、熱帯地域の東南アジアから来日する外国人観光客に関心を持たせる為には、かまくら作りが一番の方法だと考えています。かまくらを作るには非常に体力が必要とされ良い運動になり体を温めることができます。お洒落なかまくらを大人数で創作し、それをSNSで世界に拡散することで地域の魅力を発信する効果が期待されます。更に投稿を見たSNSのユーザーが興味を持ち若桜町に訪れたいと思うようになり、インバウンドだけでなく地域活性化にも繋がると考えられます。。
  • 雪を使った遊び

国際観光学部2年
 福井 駿也

 2017年末にフィールドワーク二度目となる若桜町へ訪れました。そこで発見したこと、今後の課題として感じたことをレポートにまとめたいと思います。
 大阪から高速バスに乗り若桜町に到着してまず行ったことは、空き家巡りです。若桜町は以前から空き家をリノベーションして移住者に貸し出すという取り組みを行っています。改装された空き家は非常に綺麗にされており、月々の家賃も非常に低価格で移住者には有難い物件だと感じました。しかし、昔ながらの住宅で土地も広いので都会からの移住者が実際に住むと広すぎて部屋数も多く、管理が大変だという声が上がるそうです。改善策としては、土地を分割するなどがあると思いますが、一旦建物を取り壊す必要性や昔ながらの景観を台無しにする可能性があるので、難しい問題があるのが現実だと感じました。
 我々は二日目に地元に唯一ある温泉へ訪れました。決して大きくはない施設ですが、浴場の入り口横に畳敷きにこたつが置いてあるスペースがあり、電子レンジや電気ポットもあるのでゆっくり休憩することもできます。さらに、受付の方が休憩している私たちにお茶まで入れてくださいました。そこは来場者が少なくはないですが多くはなく、地元の人や馴染みのある人しか訪れないのかなという印象でした。
 当然、地方創生というテーマを掲げている私たちは来場者増加の為の改善策を考案するのですが、私はこの温泉はむやみに来場者増加を目指すべきではないと感じました。その理由はまず、施設規模が大きくないということ、もう一つは、現状のおもてなしを維持できなくなる可能性があるということです。この施設には、日本の伝統のたたみがあり、こたつがあり、場合によってはお茶まで入れていただけるというおもてなしが存在します。これは施設の規模が大きくなるとなくなってしまう可能性があるのです。お茶を入れるなんて機械化すればいいと考える人もいるかもしれませんが、そうしてしまうと人と人との交流によって生まれるおもてなしが生まれなくなります。それではこの温泉の一つの魅力がなくなってしまうので、私は来場者増加を目指すべきではないという考えに至りました。

国際観光学部2年
 山本 郁加

 今回で2度目となる鳥取県若桜町は、一面が雪で覆われていました。自家用車もスタッドレスタイヤを履かなければ走行が難しい程であり、9月にフィールドワークを行った時と景色や状況が一変していました。訪れる前に授業内で「冬の若桜町で何をしてみたいか」と言う題材で、各々意見を出しました。その一つとして出た「温泉」を取り上げます。その温泉は若桜町唯一の温泉で、畳部屋やこたつが用意されていて、アットホームな感じがとても良かったです。雪遊びをした帰りに温泉に入ったので、気持ちよく温まることができました。氷ノ山スキー場が近くにあります。スキー帰りのお客さんを引きつける事もでき、スキー場の利用者も増え、そこに宿泊施設も複合させることで、観光客の増加にもなり、町の活性化にも繋がるのではないかと考えました。

国際観光学部2年
 大矢 萌々華

 2日目の昼に「若桜ゆはら温泉ふれあいの湯」という温泉施設に行きました。若桜ゆはら温泉ふれあいの湯では温泉に入りました。午前にスキー場でかまくら作りや雪だるま作りをし、身体が冷えていたので、お湯に浸かるととても気持ち良かったです。温泉の効能を調べてみると疲労回復できると書いていたので、スキースノボ後に利用したらいいなと思いました。個人的には肌がすべすべになったと感じております。この施設には休憩所としてこたつが置いてあり、地元利用者が多いと聞いたため地元民の交流場でもあるのかなと思いました。スキー、スノボ客にも利用されているのかなと思いましたが、正直スキー場から距離が離れているのでなかなか地元以外の方には知られていないのではと感じました。温泉がとてもいいのでもったいないなと思います。車を持っていないとなかなか行けない場所にあると思うので、車がない人にも利用してもらえるよう、無料送迎バスなどを作るなど改善したら、もっと多くの人に利用されるのではないのかと感じました。
 そして観光客で利用する方が少しでも増えたらこの温泉施設は地元の方と観光客がこたつで交流する憩いの場になるのではと考えました。そういう場ができたら観光客に若桜町の魅力がさらに伝わり、地元の人も自分が住んでいる街の良さに気づく機会になるのではないでしょうか。

2018年初詣

国際観光学部2年
 北奥 美晴

 1月2日、私は大阪茨木市にある茨木神社に初詣に行ってきました。1日は行列が凄く200m~300mぐらいまで並んでいて待ち時間は2時間ちょっとかかったそうです。2日目に行ったためか、人も多かったのですがそれほど並ばず1時間少しでお参りに行くことが出来ました。今年は戌年という事で鳥居の上に犬が2匹いて可愛らしく、その隣には鳥居の説明があり、その年の鳥居を潜ることにより1年中安全でありますようにと良い事が書いてありました。周りには屋台が沢山あり、参拝者も年配の方から子供までたくさんの人が来ており今年1年安全で健康でいてほしいと思いました。

国際観光学部2年
 安井 希帆

 1月2日、大阪市浪速区にある八阪神社へ行ってきました。大阪で初詣をするのは初めてでした。毎年岡山県の最上稲荷へ初詣に行っていたのですが、駐車場から参拝場所まで遠く、そこへ行くまでの屋台が楽しみでした。今年参拝した神社は、南海難波駅からも近く、住宅街に囲まれた場所でした。敷地内からは隣接しているアパートから洗濯物が丸見えで、とても狭かったです。しかし、巨大な獅子頭の舞台は印象的でした。敷地に入る前の道端からも見える獅子舞頭は威圧的で夜に訪れたらきっと怖かっただろうと思います。そんな獅子舞頭を横に参拝を順番に待ちお参りしました。帰りにおみくじを引いて帰りましたが結果は中吉でした。良くも悪くもない結果ですが今年も平和に暮らしていきたいです。

国際観光学部2年
 福田 奨

 12月31日アルバイトが終わってから友達に連絡をし、バイクに乗って市内に走りに行きました。コンビニで休憩している時に中国の人が英語で話しかけられコンビニの定員さんとの間に挟まれ何かを伝えてと言われました。けど英語ができない僕は英語が話せる友達に電話をして解決してもらいました。その後に地元に帰り地元にいた友達と住吉大社に行きました。人がすごく多く太鼓橋がなかなか渡れなかったので友達の出していた店に行き挨拶をし、お参りをして帰りました。

国際観光学部2年
 豊田 蓮

 今年も年越しで橿原神宮に行っておみくじを引きに行きました。橿原神宮ではいつも干支の看板が変わるのでそこで写真を撮るのが恒例行事です。屋台もたくさん出るので楽しいです。私が思ったのは普段、橿神は人も少ないのに年越しになると人が多くなることについてです。すごい経済効果だと思います。

国際観光学部2年
 丹田 未来

 初詣は、毎年家族4人で奈良県の三輪明神に行きます。今年もそこへ車を利用し参拝に行きました。その日はとても寒く雪が降っていました。毎年多くの人が参拝しに来ていて、約1時間半の参拝です。おみくじでは、中吉を引きました。帰りは屋台でカステラや唐揚げなどが出店していて、とても賑やかでした。私はカステラを購入し寒くなった身体を温めていました。

国際観光学部2年
 安田 知宏

 1月4日に奈良県桜井市にある大神神社に初詣にいきました。大神神社は日本で最古の神社でご祭神は大国主神(おおくにぬしのおおかみ)です。大神神社には本殿がなく三輪山全体がご神体として祀られています。そして、境内にある巳の神杉は白蛇伝説で有名です。大神神社は三輪山の麓に位置していて大神神社の他にも複数の神社が存在し見どころはたくさんあります。大美和の杜展望台からは大和平野をはじめ大和三山や二上山、葛城山が一望でき奈良盆地の地形や位置関係を学ぶことができる場所でした。
 観光地を巡るうえでその地域の地形を知るということはとても大事なことす。三輪山にある展望台は地形がわかることはもちろん朝日や夕日などの景色を同時に楽しめるところが良いところだと感じました。また、近年では外国人観光客の増加に伴い英語での看板などが見受けられインバウンドに神社側も対応しているという実態を知ることができました。大神神社では車いすの参拝客に合わせてバリアフリー化を行っていることがわかりました。実際に、境内や拝殿に上る階段の横にスロープを設けていて車いすの方も安心して参拝できるのではないかと感じました。
 一方で、今年は戌年ということでペットの犬を一緒に連れて参拝している人を多く見かけました。私は犬が好きなので気にはなりませんでしたが苦手な方からすると少し迷惑なのかなと感じています。お互いが気持ちよく参拝できるように飼い主のマナーについて今後、呼びかけも必要であると考えています。
 今回、大神神社を訪れてその神社の由来や歴史について学ぶことができました。また、観光からの視点で良いところやこれからの課題を発見することができました。このようなことを活かして今後のゼミ活動などに置き換えて物事を考えていきたいと思います。そして、私は歴史や文化にも興味があるので旅行先などで神社やお寺、歴史的な場所に行った際に由来やその時代の風潮なども同時に学びたいと感じています。

国際観光学部2年
 西岡 莉奈

 1月1日 私は潮江天満宮に初詣に行きました。潮江天満宮は高知県高知市にある神社です。高知県では初詣に来られる方が一番多い人気のある神社です。行ったのは午前2時ごろで年越しから2時間程経っていたということもあってか、人数は少し減っていました。去年4時ごろ行った時に比べて車も多く、道沿いに30台程ずらっと並んでいました。5分くらい並んで自分の番になり、参拝することができました。去年あまり良い年ではなかったので去年の報告、そして今年は家族みんなが健康で過ごせるようお参りしました。

国際観光学部2年
 久米 智大

 今回の初詣は、高知市内の一番大きな神社に参拝に行きました。自宅の近くの神社には毎年年配の方が多く、その地域の方々の過半数を占めているという状態でした。なぜ、今回は地元の神社に行かず大きな神社に行ったかと言うと、私は今年で成人になります。人生の1つの節目になるということで赴きました。時間は、朝の6時だったがすでに人はかなり人が並んでおり、前に進むのも困難なぐらいの人並みでした。年齢層は、20代から30代の若者が大半を占めて、年配の方はあまりいなく外国人は数人だが参拝に来ていました。そして、お昼ぐらいにも訪れて見学したところ、朝方とは一変して、年配の方と家族連れが大半になっていました。

読書感想文

国際観光学部2年
 川尻 鷹士

 私はイザベラ・バードが日本を訪れた際の旅行記録をもとに書かれた「日本奥地紀行」という本を読んだ。この本は、彼女が1878年に日本を訪れ、約3か月間かけて東京から北海道までの旅の道のりを記録したものである。私はこの本に記された「アイヌ民族」に焦点を当てて文章を読んだ。バードは日本を旅する中で、アイヌを訪れることをとても楽しみとしていた。「原住民を訪れることは、きっと新奇で興味ある経験に満ちたものとなるであろう」と述べている。バードは本州を訪れた際に自由で気楽な観光ができなかったという。それは当時、外国人が日本を訪れると地域の人々に注目され、プライバシーを確保できなかったからである。しかし、アイヌの人々はバードをよそ者扱いせず、普段通りの生活を続けた。生活の一部を見ることができるのは日本旅行の意義であり、バードがやり遂げたかったことでもあった。バードはアイヌ人のことを「英国紳士」や「ヨーロッパ的な美しさ」と喩えていた。それはあえて日本と違う風に例えて、新たな魅力としてアイヌ人を評価してくれたのではないかと私は考える。

国際観光学部2年
 藤本 隆生

 冬休みの間にエドワード・ブルーナーの「観光と文化」を読みました。ブルーナーは、「地元住民と観光客の相互関係は重要である」と主張していました。私は、この主張に対して、観光客と地元住民との相互関係は必ず必要ではないと考えます。私も、ゼミ活動で、観光をした際は、地元住民がどのようにして、地方創生をしようと考えているかなどを知るために、インタビューをしたりします。その際にはやはり、多少なりとも、地元住民と繋がりがあるほうが円滑に進むため、必要であると考えます。しかし、遊びや癒しを求めるプライベートな観光の場合は、その土地の美味しい食べ物を見つけたり、雰囲気のある景色を撮影したりと自分のしたいことを優先させてしまい、地元住民との関わりは後回しにしてしまうと思います。その為、この場合は必要がないと考えます。

堀内ゼミ活動報告