2024年度海外インターンシップ ベトナムクラス

 2024年度海外インターンシップ ベトナムクラスの14名が、9月16日(月)にホーチミンから関西空港に無事帰国しました。
 日本では得難い様々な経験を積むことにより、一回り大きな人間となって帰国したと思います。今後、何回かに分けて参加学生の感想・気付きを紹介します。今回はその第4回となります。

国際コミュニケーション学部2年 佐藤 夏芽 さん

インターンシップ先
 FOOD CONNECTION Co., Ltd.
 桑島淳二
 インターンシップ期間
 2024年8月19日~2024年9月13日
 インターンシップの目的
 今回が、初めてのインターンシップでした。キャリア探索やまた社会の一員として働くということを改めて考える機会として参加しました。さまざまな業界や働き方がある中で、海外で働くことをひとつの選択肢として視野を広げ、経験値を積むことができました。
 概要
 FOOD CONNECTION VIETNAMにおいて、会社ホームページの社員紹介ページ企画・デザイン、飲食店へのインタビュー、記事作成、動画撮影・作成など、さまざまな業務を担当しました。
 業務内容・成果・学び
 実際の企業での業務を通じて、責任感と人脈の大切さを学びました。これまで無知だったプログラミングの専門知識を学び、またそこで働く方々と関わり、たくさんの生き方を知ることができました。
 一週目は、会社ホームページの社員紹介ページの企画、デザインを担当しました。通訳を介してのデザイナーとの意思疎通に苦労しましたが、適切な言葉を探しながらコミュニケーションを工夫しました。やりとりを重ねることで伝わりやすい内容とそうでない内容の違いを理解し、スムーズに進められるようになりました。
 二週目には、飲食店への取材と記事作成を行いました。企業や業界について事前に調べ、質問内容を考え、インタビューから記事作成までの一連の業務は初めての経験でした。時間はかかりましたが、質の高いものを目指し丁寧に仕上げました。
 三週目・四週目には、動画のナレーション作成と動画撮影、インタビューを担当しました。インタビュー記事とナレーションでは口調や形式が異なるため難しかったですが、事前準備をしっかり行うことで、撮影がスムーズに進むことがわかりました。また、インタビュー記事作成を通じて、人柄を文面で伝える難しさと、その人を表現するための工夫の重要さを学びました。インタビューの経験を積むごとに、和やかな雰囲気を作る余裕も生まれ、楽しめるようになりました。
 課題と改善点
 第一印象で消極的に見られることがあるため、より積極的な姿勢を示す方法を研究する必要があると感じました。また、こだわりすぎて時間がかかってしまうことについては、他者との相談を通じてスムーズに進められると考えました。
 今後の展望・自己評価
 物怖じせずに発言できる強みを生かし、新たな挑戦やリスクを伴うプロジェクトにも積極的に参加していきます。
 結論
 複数タスクを期限内に提出するための時間配分や効率的な作業方法を試行錯誤しながら学びました。ひとりで抱え込まず、上司や同僚に相談をすることで、心の距離も近づき、理解してもらえることが増えると実感しました。
 休日には社員の方々や先輩方と一緒にお出かけをし、親睦を深めることができました。皆さんがフレンドリーに接してくれ、私もそんな人間になりたいと感じました。
 一か月の海外生活という、私にとって大きな挑戦だった今回のプログラムは、今後の私を形作る軸になってくれると考えています。
 
   

  

休日に食事に行ったり、お昼休み近くのローカル飲食店に行ったり、デリバリーをし、たくさんのベトナム料理を教えてくださいました。  

国際コミュニケーション学部 3年生 野原 万由果 さん

 私にとってこの1か月間のベトナムインターンシップは、貴重な挫折の中の成長と挑戦を感じるインターンシップでした。私がこのベトナムインターンシップに参加した動機は、初めてのインターンシップであると同時に、初めての海外経験という新しい環境に身を置いて、現在の自分のスキルや知識レベルが社会の場でどこまで通用するのか確認したかったからです。また、そこで得た知識と経験を就職活動に活かし自己成長に繋げたいという思いもありました。
 配属先はFood Connection Vietnamで、マネージャーの林さんと専務取締役の桑島さんを含めた、約30名のベトナム人社員で構成されています。また、この職場の多くの業務では、ほとんどがリモートワークに切り替わっているため、オフィスに出勤する社員は基本的に少なかったです。主に行った業務は、社員紹介ページのリニューアル化のための質問項目を考え、それを踏まえ社員インタビューと紹介ページのウェブデザインの考案をすることです。また、SNSに投稿するために撮影と編集を行ったり、4つの取材記事の作成、撮影取材、営業をしました。
 初日は、お昼から出社で、非常に緊張と不安、楽しみが入り交ざって複雑な気持ちでした。そのような気持ちの中、会社に到着した時、1人のベトナム人社員さんがドアを開けて下さり優しく案内してくださいました。その後、自己紹介を行い、ベトナム人社員さんの中には日本語が堪能な方が多く、自己紹介の際に日本語で質問をいただく場面もありました。そのおかげで、親しみやすさを感じると同時に、緊張も少しほぐれ、和やかな雰囲気の中で楽しくできました。
 その後、林さんからFood Connection Vietnamの会社概要とその業務内容の説明を受けました。正直、最初からWEBサイトの作成時の関する専門用語や記事作成に関する専門用語ばかりで、まずは理解をすることとメモをとることに必死でした。
 翌日から本格的な業務がスタートしました。私が想像していたよりもはるかに超えるタスクの量で非常に焦りを感じました。なぜなら、私はマルチタスクに苦手意識を持っているためです。1日の中で同時並行に進めていかなければならないことが多々あり、何から手を付けなければならないのか困惑してしまいました。さらに、今回のインターンシップでは、佐藤さんと同じ配属先であり共同で業務を行うことも多くありました。
 当初、私は周りと比べてしまうことが多く、彼女に劣等感を感じることが多くありました。また、彼女が後輩であることを考えると、その差をより感じてしまいます。
 彼女との関係が浅く、考え方や価値観が異なっていたこともあり、その違いをうまく理解できていませんでした。例えば、一つのインタビューを記事に書き起こす際に彼女は、柔軟なアプローチで手際よく進めていく一方に、私は真面目過ぎるが故に慎重に進めていく傾向がありました。多量な業務をどのように処理していくのか、価値観が違う中でどのように協力していくかが課題でした。
 私は当時の気持ちや考え方を彼女に伝えるために一緒に話をする時間を作りました。その時間を作ったことで不安だった気持ちも和らぎ、多量な業務の中でお互いが必要なことを明確に決めることができました。具体的に、1日の業務をタイムスケジュール化させて把握し、今の業務内容が何か可視化できるように共有アプリを使用して、いつでも確認ができるようにしました。
 また、互いの認識のズレがないように日頃から報連相も心がけ、分からないことがあれば互いにすぐに相談するそれで解決できない場合もすぐに林さんに相談する、このような話をしました。協力して誰かと物事を進めていく経験はよくありますが、1か月の期限で業務をこなすことが初めての経験で最初に困惑はしましたが、お互いの信頼性やコミュニケーション、理解し合える関係であるということの必要性がいかにすべての物事に対して円滑に進めていくかの重要性を改めて実感することができました。
 お互いの業務で役割分担をしたので、私自身の業務も多く持っていました。そこで私は、毎日の業務にルーティンを取り入れました。具体的に、朝に社員とのメールを確認し返信を行い、撮影取材の先方から連絡があった場合も優先的に連絡対応をしました。その上でその他の業務に優先順位をつけていく形で進めていきました。これは、自分は何をするべきかを可視化させ、頭の中で整理するためです。こういった行動を通じて、自己管理能力の向上とともにマルチタスクの中での自分に合ったやり方を見つけるための重要なステップだと思います。
 大学では滅多に経験しない業務を多くさせていただきました。その中で私が苦戦した業務は取材インタビューと記事作成です。取材インタビューは全4回行いました。1回目の時に、自分の知らない知識ばかりでうまく良いリアクションを取ることができず、会話のキャッチボールが続かないことが心残りで課題でした。その後、桑島さんとのミーティングの中で「知識ベースでのリアクションは難しいから、分からないことは間違っていてもいいから投げかけてモヤモヤを晴らすことが大切」ということを教わりました。また、「自分が心開いていないと相手の心も開かないと思うから関西弁でお話をしてその場を和ませることも有効」だというアドバイスもいただきました。
 それから2回目以降、分からないことがあった時は躊躇せず聞くこと、関西弁を用いて自分の持ち前の明るさでコミュニケーションをすることを目標として立てました。実際に、2回目以降に意識したことで1回目よりいいインタビューができたと感じました。
 
 取材インタビューが終わるとまとめに入り最終、記事にさせます。ここでも苦戦をして、口頭文章から文面文章に書き替えるのに時間がかかりました。なので、私は考えすぎから慎重になりすぎても良くないと考え、思いつくままに文面に書き起こしました。記事にする時は、読み手に伝わり、理解できるまたイメージができるように前提に文章を変更したりをしました。
 しかし、桑島さんに確認をいただいた時に主語が抜けや文章の繋ぎの誤りなどのミスが多くあるというご指摘を受けました。そこで私は、記事が完成しても何度も読み返すことを改善点として取り入れるようにしました。作成日だけでなく、翌日も改めて記事を読み返す習慣をつけ、確認を徹底するように心がけました。
 今回の1か月のベトナムインターンシップでは日々の業務から自分の弱点や課題を見つけることができました。それらに気づけたことで自分なりの改善点を見出すことも出来ました。これは、ベトナムインターンシップでしか得られない経験であり、発見だと思っています。滞在期間が短い中、日本とは文化や習慣が異なるベトナムで業務をやり遂げた経験と課題点を発見したことから貴重な挫折であり、成長と挑戦を感じる貴重な機会でした。必ず私はこれからの就職活動やこれからの人生につながると確信しています。
 
  

 
 

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